とんち彦一話
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【彦一について】

 彦一のとんちばなしは、八代地方民話の代表である。はなしの中心人物「彦一」は、江戸時代八代城下の出町に居住したといわれ、出町の光徳寺境内には彦一塚が残っている。塚のかたわらに立つ建立趣意書の文句には、「・・・出町の彦一はその生日、命日を知らず、さりながら八代の民話は彦一話の外を出でず。伝ふらく彦一は奇才縦横、頓智自在、狐狸をたぶらかし天狗を友とし、庶民等しく之を親愛し、その朝夕の話題に供して天地を明朗にす。・・・彦一は現在日本民話の総元締にして、その名つとに高し。・・・」と記されている。

 彦一は、八代城下の町人で物語から得られる感じは、心の正し善人として扱われている。年配は子どもでもなく、老人でもない。むしろ三、四十才の働きざかリで、妻子があり、生活程度は低く、その日暮しとして語られることが多い。家も長屋住いらしく、どんな職業であったかは、はっきりしない。また、話に出てくる八代の殿様は松井氏で、どの殿様であるかは不明。

 とにかく、無学な彦一は、知恵や才覚があり、伝えによれば、小さな雑穀屋、かさ屋、百姓であったりして一定しない。狡猾者(こうかつもの)でもあり、細君は毎晩、酒買いにとっくりをもって出かけたり、貧乏な暮らしゆえ、生活全般に苦労しながら、とんちをはたらかせている点は面白い。また、八代人気質にも殿様をからかい、窮地をトンチで切りぬける「彦一話」から、八代人独得のユーモアなレジスタンスの精神が汲み取られるようである。

 最後に、「彦一ばなし」が広く全国に、熊本の代表的民話として語りつがれることを期待したい。

<参考文献(社)八代青年会議所「ふるさと百話総全集」より>


熊本弁vs関西弁 with English(トークラジオ ポッドキャスト番組)
第一話から会話部分を熊本弁と関西弁で語ります。同じ日本語でも熊本弁、関西弁、標準語とイントネーションや微妙な言い回しの違いをお楽しみ下さい。チコさんが熊本弁で、マユさんが関西弁で喋りまくります。乞うご期待!!

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