我々の他に「ROOFTOP」には、日本人の姿を見る事が出来なかった。異国に旅して、ホテルのロビー中央で方言丸出しで大声で話している田舎の日本人を良く見かけるが、今日は実に静かな晩餐会である。

　国内にも、特に東京では外資系の五つ星ホテルが乱立して来た。されど、大都市部でも田舎においても、今も尚ホテルの利用法を知らない日本人が多いのは実に残念である。



　「HOTEL HASSLER ROME」などの立派なホテルのレストランは、それなりにセミフォーマルが常識。ポロシャツとジーンズで泥が付着したスニーカー等は困るのだが、思ったより敷居は高そうで高く無いのが五つ星ホテルなのである。

　田舎のシティホテルでさえも、「○○○ホテルのロビーで待っています。」と言えば、「何を着ていこうか？」と迷う人も多い。お洒落も大切だが、気楽に足を運べるのがホテルであり、ちゃんとしたマナーを守る事ができるならば、誰にでもウェルカムとなる。

　今回の「HOTEL HASSLER ROME」の６階にある高級イタリア料理店「ROOFTOP」は、予想に反して凄くフレンドリーなところであった。勿論、イタリアという国民性もあるかも知れないが・・・実に楽しい食事だった。

　

【HOTEL HASSLER ROME】　http://www.hotelhassler.com/

　骨付きラムだ。岩塩で固めて焼いてある。・・・ギャルソンの手捌きを拝見しながら、柔らかそうなラム肉に凝視状態。

　さあさあ、やっと私のお皿に乗って来たラム肉。お味のほどは？・・・「えっ！？こんなにも塩辛いの？？」と、一瞬アゴの動きを止めていた筆者。



　口の中に何かざらつく物がありそうな、なさそうな。・・・ちょっとおかしいと思って他の人間の味を聞いてみた。・・・「美味しいですね！塩加減もばっちりだし！」。

　何故、筆者だけがしょっぱいのか分からないまま、皿の上の骨付き肉の裏側を見ると。・・・やはり、岩塩様がまだいらっしゃたようです。・・・だから、しょっぱいはずだ。・・・納得です。

　これも「ROOFTOP」のご愛嬌という事で、食は進んで行った。



【HOTEL HASSLER ROME】　http://www.hotelhassler.com/

　イタリアのローマ市街を見渡せる名門ホテル「HOTEL HASSLER ROME」の６階には、イタリア料理最高峰と言われる「ROOFTOP」がある。

　同ホテルはローマの中心で最も高く最も広いところに位置し、６階レストランテーブル席からは、スペイン階段、サンピエトロ大聖堂、パンテオン、コロッセオなど、古代ローマの歴史絵巻をたっぷり楽しむことが出来るのだ。

　前日電話で予約をして同店に立ち寄ることにした。お腹がペコペコだったので、骨付きラムやパスタなどを注文して眺めの良い席で待っていた。パンを食べようとすると、カモメが窓ガラス越しに飛んでいるのが見えたのだが・・・マネージャーがさっと近寄り、窓ガラスをちょっと開けてくれた。



　窓ガラスが開いたとたんに、その１羽のカモメが降り立ったのだ。なるほど、お決まりの「餌付け」なのか！？パンを差し出すや否やカモメがさっと持ち去る。なかなかカメラのタイミングが悪くて撮影できなかったが、やっと１枚の写真をゲット！

　そうしている内にローマの陽は傾き薄暮となり、陽が沈むと昼間とは別世界のロマンティックなイルミネーションの光の波が私たちを包んでくれた。野郎ばかりの晩餐なのに・・・・・・・

　・・・さてさて、お料理はどんなテイストなのか楽しみだ。



【HOTEL HASSLER ROME】　http://www.hotelhassler.com/