◎黒須浩之料理長（ザ・リッツ・カールトン東京 日本料理「ひのきざか」）


◎鮮やかな手捌き


◎お客の目線を予測した絶妙な配置と彩り／今年夏前の取材写真

　本年度上半期（４月から９月）において多くの料理人を取材して来た。振り返れば、鉄板焼、中国料理（広東料理・四川料理）、和食、寿司、フレンチ、イタリアン、一口餃子など数えきれないほどだ。

　色々迷いもあったが、今回２００９年上半期の「最強の料理人」として、ザ・リッツ・カールトン東京 日本料理「ひのきざか」の黒須浩之料理長に三つ星を差し上げたいと思う。

　奢りの無いアーティストが淡々と語る料理への拘り。ウィットネスに富み、後輩たちの観察と指導を細やかに行っている。また、同レストラン（コンテンポラリーな料亭）の若手料理人たちも、黒須浩之料理長の背中を見ながら日々進化しているところが実に素敵であった。

　筆者が常々思う事は、経営者であれ料理人であれ、先ずその人格と仕事への拘りを最重視する。温かな心なくして、お客の心を奪う様な料理ができるはずもなく、突出したノウハウ無くしては一流の料理人とは言えないのである。

　同料理長との再会を楽しみにしているが、次回はコース全体の取材を行いたいと考えている。

☆☆☆２００９年６月１８日記事☆☆☆
　http://www.dandl.co.jp/blog/index.php?R=438

【ザ・リッツ・カールトン東京オフィシャルWEBサイト】
　http://www.ritzcarlton.com/ja/Properties/Tokyo/Default.htm

【ザ・リッツ・カールトン東京 日本料理「ひのきざか」】
　http://www.ritzcarlton.com/ja/Properties/Tokyo/Dining/Hinokizaka/Default.htm

◎ザ・リッツ・カールトン東京 日本料理「ひのきざか」のデザート


◎鉄板焼「源氏」のデザート


◎JALリゾート シーホークホテル福岡 鉄板焼「金葉亭」のデザート

　デザートはコース料理の殿（しんがり）として、要の一つでもある。ところが季節のフルーツだけを無造作に出されると、技もインパクトも無く、折角の食事が尻すぼみになってしまう。

　今回ご紹介するのは、鉄板焼レストランで出された最後のデザート。見ているだけで三品とも実に美しい。いずれも色合い、配置など各シェフのセンスと愛が感じられる。

　特に女性はデザートに口煩いと思われるので、予約の時にはデザートの確認を怠らないように！！

◎ザ・リッツ・カールトン東京 日本料理「ひのきざか」の珈琲


◎ホテルオークラ福岡 鉄板焼「さざんか」の珈琲


◎沖縄　山の茶屋「楽水」の珈琲

　本格的な珈琲専門店が激減する中、自称珈琲通の筆者はレストランでの食後の珈琲に期待するしかない。しかし、特に地方のシティホテルの珈琲の不味さは想像を絶する物が多いので、その期待もだんだんと萎縮してしまう。

　今回紹介するのは、世界のホテルのホテルとして有名なザ・リッツ・カールトン東京の日本料理「ひのきざか」、国内五つ星ホテル代表格のホテルオークラ福岡 鉄板焼「さざんか」、そしてリゾート地沖縄でも隠れたデートスポットとして話題の山の茶屋「楽水」の食後の珈琲をチョイスしてみた。

　珈琲の善し悪しは、先ず豆の種類もさることながら、焙煎と保存状態によって味が全く別物になる。また、それに使用する水の質からも大きな影響を受けてしまう。筆者は水だしのダッチ珈琲やエスプレッソをオーダーする事が多く、無理な注文では有るが・・・ホテルでは、せめて５種類ほどの品揃えが欲しいところだ。

　外資系のショップで統一された味も便利で良いが、その日その日の天候や湿度によって微妙に味に変化があるのも面白い。・・・前述のように地方のシティーホテルでは珈琲に全く期待してはいないが、経営側や管理側が珈琲の味が分からないから拘らないでは洒落にならない。

　真っ黒に煮詰めたような珈琲を呑むくらいなら、戦後物資不足で発明された代用珈琲（大豆を焙煎したもの）を呑んだ方がずっと美味いかも知れないと思った次第。