2011/10/02
兵庫の旅
生田神社の裔社を訪ねる(4)
生田神社の八裔神を巡る旅。
・・・といっても半径5km以内なんですが、
ようやく折り返し地点です。
兵庫県庁の北少し西寄りの、ビルとビルの間に
その存在を主張するかの如く鳥居を構えているのが四宮神社。
(「しのみや」ではなく「よのみや」と読みます。)
県庁のほか、各党兵庫県連事務所などが集まる地方行政の中枢であると同時に、繁華街・歓楽街にもほどほどの距離の所に位置します。
この神社も狭い境内に立派な拝殿を構えています。
鳥居の横には「弁財天」の幟。
この神社の御祭神は市杵島姫命(いちきしまひめのみこと)。
つまり、弁天様なんです。
境内には弁財天芸能塚があり、元兵庫県知事の故坂井時忠氏が知事時代に題字を執筆されています。
隣の歌碑には「諸人よわが道つとめ花開らく恵みあたえん知恵と宝を」と書かれています。
読み人知らずということですが、僕はとても素敵な歌だと思っています。
■
登録2011/10/02 15:50:05 更新2011/10/03 11:48:14
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2011/09/30
兵庫の旅
霊峰の麓
播磨灘に注ぐ県下最大級の河川のひとつ、加古川。
その流域にあって「日本のへそ」といわれる西脇市から
加古川の支流である杉原川沿いに北上します。
行き着くのは播州峠。
この播州峠を見下ろし、播磨・丹波・但馬の三国を一度に望むのが
三国岳です。
その三国岳への登山口となる、多可町加美区(旧多可郡加美町)へ
足を延ばしてみました。
谷筋の細長い町をずいぶん走ると、ひときわ目立つ看板。
ここは道の駅「R427かみ」。
ここで杉原紙製品の販売をしています。
この道の駅から道を隔てて反対側にあるのが青玉神社。
播磨・丹波・但馬の旧三国を見下ろす三国岳の登山口になります。
杉の巨木が立ち並ぶ境内には凛とした清浄な空気が張りつめています。
向かいの道の駅とは対照的に休日でもほとんど訪れる人がいないので
大空を支える巨大な柱のような杉木立の中で、空と大地を独り占めしたような錯覚に陥りながら贅沢に時間を潰してみるのもいいものです。
■
登録2011/09/30 09:27:53 更新2011/09/30 09:27:53
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2011/09/28
兵庫の旅
生田神社の裔社を訪ねる(3)
少し間が開いてしまいましたが、神戸・生田神社の裔社を巡る旅の
第3回目は、神戸で一番賑やかな場所にあって、一番有名な神社です。
神戸市の中心駅、三宮の由来となっているこの神社。
ちょっと長い歴史のお話です。
幕末、兵庫港(現在の神戸港)は安政五カ国条約により、1863年からの開港が予定されていましたが、朝廷側が京都に近い兵庫開港に反対していたため、幕府は欧州へ使節を派遣して兵庫開港を5年間延長して1868年1月1日とすることになりました。
ところが、長州藩と欧米四カ国との間に下関戦争が勃発し、敗れた同藩の賠償責任を負う事になってしまった幕府は将軍慶喜自らが参内して兵庫開港の勅許を得ることで事態は収拾します。
その半年後、大政奉還を経て明治新政府が誕生します。
そして西暦1868年の正月、兵庫の港は無事開港に至りました。
ところがその直後に発生した鳥羽・伏見の戦いで幕府側が敗れたため、慶喜は兵庫港に停泊していた米国の軍艦に避難。
その後、幕府の軍艦で江戸に脱出することができました。
さて、前置きが長くなりましたが、ここからが本題になります^^
明治新政府誕生直後、鳥羽・伏見の戦いに端を発した戊辰戦争が勃発。新政府はそれへの対応策のひとつとして、徳川方の尼崎藩を牽制するため、備前藩に摂津西宮の警備を命じます。
備前藩兵は、外国人との接触を避けるために幕府が開拓した裏ルート(いわゆる徳川道)を通らず、西国街道を東進して神戸の三宮神社付近に差し掛かります。
当時の神戸には、開港以前に締結されていた通商条約によって各国の領事館が設置され、多くの外国人が三宮神社付近一帯に居留地と呼ばれる居住区を設けて住んでいました。
そんな中、重大な事件が発生します。
三宮神社に差し掛かった備前藩兵の隊列の前を、付近の建物から出てきたフランス人の水兵2名が横切ろうとしたのです。
これを見た第3砲兵隊長の滝善三郎正信が槍を持って制止しようとしたことから小競り合いとなり水兵は軽傷。銃撃戦へと発展してしまいます。
幸いにして死者は出ませんでしたが、列強諸国は態度を硬化させます。
発足したばかりの新政府に対し、当事者である滝善三郎の処罰を要求します。助命嘆願も通じず、滝は切腹。明治新政府初の外交事件は、後味の悪いものになってしまいました。
現在、滝の供養碑が兵庫大仏で知られる神戸市内の能福寺に祀られています。
さて、そんな歴史上の大事件を見守った三宮神社ですが、
旧居留地の片隅にひっそりと建っています。
買い物客が訪れることはなく、観光客もここにはあまり足を向けないようです。
鳥居をくぐると周囲の喧噪から離れ、立派な拝殿の前に立つと内なる静寂に包まれる気がします。
神社の西側にはトアロードの南のゲート。
ここから北へ伸びる坂道の先には、その後の居留地となる北野町・山本通の異人館街が広がります。
新旧居留地を結ぶ坂道の端に建つ三宮神社。
この「立地」も神戸事件を生む重要な要因だったのです。
御祭神は湍津姫命(たきつひめのみこと)。
神戸事件を引き起こした備前藩兵が向かった尼崎藩主は
三宮神社への信仰も篤く、石灯籠なども寄進していたようです。
これも歴史の皮肉な一面ですね。
■
登録2011/09/28 21:20:01 更新2011/09/28 21:20:01
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2011/09/12
兵庫の旅
天空の白鷺
世界遺産姫路城の天守閣、現在は平成の保存修理が行なわれています。
昭和の大修理と呼ばれる解体修理から半世紀を経て、ずいぶん傷みが目立つようになってきたため、5年半の工期で修理が行なわれています。
今回の修理は、建物の本体構造はそのままで、総漆喰の壁と瓦葺きの屋根を中心に行なわれています。
小わらをすべて取り払った状態が長く続くので、建物の保護のために大きな素屋根が設置され、その一部が一般の見学施設として解放されています。
(キッチリ入場料200円は取られましたが。。。。。)
エレベーターで8階まで上がると、目の前に天守閣最上部の屋根が見える高さになります。
見学施設はエアコン完備ですので、快適に作業風景を見学することが出来ます。
下層階の外壁は漆喰を剥がしていなかったのですが、最上部はすべてが取り払われた状態で、遠目からいつも眺めていた白く輝く白鷺城の面影はまったくありません。
それでも屋根の両端に聳えるしゃちほこの心柱などを間近で見ると、あらためてそのスケールの大きさを実感することができます。
この修理作業のため、いつもとは逆のルートで場内を巡ることになるほか、一部エリアへは立ち入る事が出来なくなっていますが、千姫が暮らした化粧櫓や百間廊下などがある西の丸は、一足先に保存修理作業が完了していて、美しい白壁を楽しむ事ができます。
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登録2011/09/12 14:39:42 更新2011/09/12 14:39:42
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2011/08/29
兵庫の旅
生田神社の裔社を訪ねる(2)
さて、神戸・生田神社の裔社を巡る旅。
次は二宮神社です。
一宮神社から南東へ。
交通量の多い加納町交差点を越えてマンションや商店街が密集し、
三ノ宮界隈でも少し生活感が漂うエリアにあります。
八つの裔社で一番東に位置します。
神功皇后が天照大神の御神託を受けて生田神社を建立した際に、
天皇家ゆかりの八社を巡拝され、その巡拝順に従って一宮から八宮までの呼称が生まれました。
この地は、その巡拝の2番目に訪れた場所ということになります。
史実に従えば1800年の歴史を誇る神社ということですね。
鳥居から続く細長い参道の途中にはりっぱな欅の御神木。
幹の上の方が黒く焦げているのは、第二次世界大戦中、
昭和20年3月の神戸空襲で焼夷弾2発に焼かれたもの。
見上げるたびに平和への思いを新たにします。
ここの御祭神は天忍穂耳尊(あめのおしほみみのみこと)。
■
登録2011/08/29 23:27:28 更新2011/08/29 23:27:28
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兵庫県在住、自称”播州人”のShamrockです。
兵庫の折々の出来事や風景などを身近なところから拾って
お伝えできたらいいな・・・・・・。
なが〜いお付き合い、宜しくお願いしますね。
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└
竜舌蘭@@
└
それって密造酒?(笑)
冬の日本海を楽しむ。。。。。
└
こりゃ、違反だ!
└
海の色
└
満喫しました
└
冬の日本海は・・・
冬の円山川
└
積もってますね♪
└
スノーダイブ^^
楠公さん
└
なんこうさん
└
いいところですよ〜
明けましておめでとうございます。
└
美しいですね
└
無駄のない美しさです。
加古川のかつめし
└
勝つ?めし
└
手抜きなのか合理主義なのか。。。。
└
これは、食べてみたい!
└
ボリュームもあります!
須磨海岸の夕暮れ
└
青葉の笛
└
討たれし平家の公達哀れ
皆既月食
└
見事、見事!
└
ありがとうございます^^
└
これはすごい
└
すごい!!
└
ありがとうございます
兵庫ブランチ初の。。。。。
└
なかなか素敵な写真ですね。
└
ありがとうございます^^
飛騨に行ってきました。
└
いいですね〜
└
命の洗濯〜なんちゃって^^
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この神社も狭い境内に立派な拝殿を構えています。
鳥居の横には「弁財天」の幟。
この神社の御祭神は市杵島姫命(いちきしまひめのみこと)。
つまり、弁天様なんです。
境内には弁財天芸能塚があり、元兵庫県知事の故坂井時忠氏が知事時代に題字を執筆されています。
隣の歌碑には「諸人よわが道つとめ花開らく恵みあたえん知恵と宝を」と書かれています。
読み人知らずということですが、僕はとても素敵な歌だと思っています。