2009/08/13
Diary
台風9号
兵庫県を中心に、多くの人的被害をもたらした台風9号でした。
県の内陸部で岡山県に接する佐用町では、12日現在で15人の尊い生命が
失われました。
なくなられた方々のご冥福をお祈りするとともに
県内外でまだ行方不明となっている10人の方が、
一刻も早く発見されることを願っています。
悲しいニュースで全国に名前が紹介されてしまった佐用町ですが、
普段はとても素敵なところなんです。
今回の災害からの復旧・復興には多くの時間が必要ですが、
近い将来、傷が癒えたこの町を再び多くの人が訪れることを願って
佐用の町について今、少し紹介しておきたいと思います。
古くから出雲街道と智頭街道が分岐する交通の要衝で、千種川の支流である佐用川の流域に開けた宿場町です。
智頭街道沿いの宿場である平福は、今も旧街道の宿場町の風情を残していて、佐用川の川面に映る静かな佇まいの建物が独特の景観を創り出しています。
剣豪、宮本武蔵が13歳で初めて決闘を行ったのも、この平福です。
宿場の南のはずれにある六地蔵(刑場跡とされ、当時は地蔵はなかったと推定される)近くがその場所であったと記されています。
以前、このブログの「ご当地グルメ」カテゴリーでご紹介しましたが、
但馬の牛をこの地で競りにかけ、阪神間へ卸すための屠殺・解体業者が多く存在し、廃棄されていた肉からホルモン焼きうどんという名物も誕生しました。
街道を行き来する人ばかりではなく、商売のためにこの地を訪れる人も多く、山間の小さな町ですが昔からかなりのにぎわいをみせていました。
冬から春先にかけての雲海も有名で、明け方から多くの写真愛好家がお気に入りの撮影スポットを目指して山を登っていきます。
そんな山のひとつ、標高約430mの大撫山の山頂には、直径2mという日本最大の反射式光学望遠鏡を運用する「西はりま天文台」があります。
晴天率が高く、空気の揺らぎが少ないこの地に一般の人も利用できる公開天文台としては世界最大の望遠鏡が設置されたことから、佐用町は「星のまち」と呼ばれるようになり、町をあげて天文観測の妨げとなる光害の軽減などに取り組んで、今では日本の天文観測のメッカとなています。
千種川流域はその環境の良さから天然の鮎が生息し、そういう環境や生態系の保護という観点から、大規模な護岸工事がなされていません。
そのことが今回の氾濫による災害を招いていて、今後の治水事業と自然環境保護の間で大きな議論に発展していきそうです。
■
登録2009/08/13 01:50:16 更新2009/08/13 01:50:16
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プロフィール
兵庫県在住、自称”播州人”のShamrockです。
兵庫の折々の出来事や風景などを身近なところから拾って
お伝えできたらいいな・・・・・・。
なが〜いお付き合い、宜しくお願いしますね。
コメント
20年に一度の光景
└
竜舌蘭@@
└
それって密造酒?(笑)
冬の日本海を楽しむ。。。。。
└
こりゃ、違反だ!
└
海の色
└
満喫しました
└
冬の日本海は・・・
冬の円山川
└
積もってますね♪
└
スノーダイブ^^
楠公さん
└
なんこうさん
└
いいところですよ〜
明けましておめでとうございます。
└
美しいですね
└
無駄のない美しさです。
加古川のかつめし
└
勝つ?めし
└
手抜きなのか合理主義なのか。。。。
└
これは、食べてみたい!
└
ボリュームもあります!
須磨海岸の夕暮れ
└
青葉の笛
└
討たれし平家の公達哀れ
皆既月食
└
見事、見事!
└
ありがとうございます^^
└
これはすごい
└
すごい!!
└
ありがとうございます
兵庫ブランチ初の。。。。。
└
なかなか素敵な写真ですね。
└
ありがとうございます^^
飛騨に行ってきました。
└
いいですね〜
└
命の洗濯〜なんちゃって^^
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一刻も早く発見されることを願っています。
悲しいニュースで全国に名前が紹介されてしまった佐用町ですが、
普段はとても素敵なところなんです。
今回の災害からの復旧・復興には多くの時間が必要ですが、
近い将来、傷が癒えたこの町を再び多くの人が訪れることを願って
佐用の町について今、少し紹介しておきたいと思います。
古くから出雲街道と智頭街道が分岐する交通の要衝で、千種川の支流である佐用川の流域に開けた宿場町です。
智頭街道沿いの宿場である平福は、今も旧街道の宿場町の風情を残していて、佐用川の川面に映る静かな佇まいの建物が独特の景観を創り出しています。
剣豪、宮本武蔵が13歳で初めて決闘を行ったのも、この平福です。
宿場の南のはずれにある六地蔵(刑場跡とされ、当時は地蔵はなかったと推定される)近くがその場所であったと記されています。
以前、このブログの「ご当地グルメ」カテゴリーでご紹介しましたが、
但馬の牛をこの地で競りにかけ、阪神間へ卸すための屠殺・解体業者が多く存在し、廃棄されていた肉からホルモン焼きうどんという名物も誕生しました。
街道を行き来する人ばかりではなく、商売のためにこの地を訪れる人も多く、山間の小さな町ですが昔からかなりのにぎわいをみせていました。
冬から春先にかけての雲海も有名で、明け方から多くの写真愛好家がお気に入りの撮影スポットを目指して山を登っていきます。
そんな山のひとつ、標高約430mの大撫山の山頂には、直径2mという日本最大の反射式光学望遠鏡を運用する「西はりま天文台」があります。
晴天率が高く、空気の揺らぎが少ないこの地に一般の人も利用できる公開天文台としては世界最大の望遠鏡が設置されたことから、佐用町は「星のまち」と呼ばれるようになり、町をあげて天文観測の妨げとなる光害の軽減などに取り組んで、今では日本の天文観測のメッカとなています。
千種川流域はその環境の良さから天然の鮎が生息し、そういう環境や生態系の保護という観点から、大規模な護岸工事がなされていません。
そのことが今回の氾濫による災害を招いていて、今後の治水事業と自然環境保護の間で大きな議論に発展していきそうです。