昨年3月、明石海峡の東側海域で3隻の船舶が衝突、GOLD LEADER号が沈没するという海難事故が発生しました。
周辺海域は海上交通の要衝であるとともに良好な漁場でもあったのですが、この事故により沈没船舶からの重油の流出によって収穫のピークだった養殖海苔をはじめとして甚大な被害を被ることになりました。
沈没した船のタンクにはまだかなりの量の油が残っていると見られていることから、これが流出し再び漁業被害をもたらすことのないよう、油の抜き取り作業が実施されています。

作業は日本サルヴェージが受注し、ROLS（ロルス）と呼ばれる油抜き取り装置を使用して行われます。
この作業のために東京から海難救助船の「かいゆう」と作業台船の「正国」が派遣されてきました。

潮流が速く交通量も多い海域での作業ですので、かなり神経を使う作業になると思われます。
34日間の作業期間のうち、実作業日数14日・潮流待機日数20日というスケジュールが組まれています。

この作業は、第五管区海上保安本部長からの要請を受け、兵庫県と神戸市・明石市・淡路市が合同で実施するものです。
要請自体は昨年の8月1日付けで出されているのですが、安全に作業を行うために綿密に計画が練られ、今年の8月から9月にかけての3度の小潮期に実施することになったものです。

漁業関係者の皆さんをはじめ、この海域で獲れる海の幸を食卓に並べる地元の人たちにとっては非常に待ち遠しかった作業です。

兵庫県を中心に、多くの人的被害をもたらした台風9号でした。
県の内陸部で岡山県に接する佐用町では、12日現在で15人の尊い生命が
失われました。
なくなられた方々のご冥福をお祈りするとともに
県内外でまだ行方不明となっている10人の方が、
一刻も早く発見されることを願っています。

悲しいニュースで全国に名前が紹介されてしまった佐用町ですが、
普段はとても素敵なところなんです。

今回の災害からの復旧・復興には多くの時間が必要ですが、
近い将来、傷が癒えたこの町を再び多くの人が訪れることを願って
佐用の町について今、少し紹介しておきたいと思います。

古くから出雲街道と智頭街道が分岐する交通の要衝で、千種川の支流である佐用川の流域に開けた宿場町です。
智頭街道沿いの宿場である平福は、今も旧街道の宿場町の風情を残していて、佐用川の川面に映る静かな佇まいの建物が独特の景観を創り出しています。
剣豪、宮本武蔵が13歳で初めて決闘を行ったのも、この平福です。
宿場の南のはずれにある六地蔵（刑場跡とされ、当時は地蔵はなかったと推定される）近くがその場所であったと記されています。

以前、このブログの「ご当地グルメ」カテゴリーでご紹介しましたが、
但馬の牛をこの地で競りにかけ、阪神間へ卸すための屠殺・解体業者が多く存在し、廃棄されていた肉からホルモン焼きうどんという名物も誕生しました。
街道を行き来する人ばかりではなく、商売のためにこの地を訪れる人も多く、山間の小さな町ですが昔からかなりのにぎわいをみせていました。

冬から春先にかけての雲海も有名で、明け方から多くの写真愛好家がお気に入りの撮影スポットを目指して山を登っていきます。
そんな山のひとつ、標高約430mの大撫山の山頂には、直径2mという日本最大の反射式光学望遠鏡を運用する「西はりま天文台」があります。
晴天率が高く、空気の揺らぎが少ないこの地に一般の人も利用できる公開天文台としては世界最大の望遠鏡が設置されたことから、佐用町は「星のまち」と呼ばれるようになり、町をあげて天文観測の妨げとなる光害の軽減などに取り組んで、今では日本の天文観測のメッカとなています。

千種川流域はその環境の良さから天然の鮎が生息し、そういう環境や生態系の保護という観点から、大規模な護岸工事がなされていません。
そのことが今回の氾濫による災害を招いていて、今後の治水事業と自然環境保護の間で大きな議論に発展していきそうです。

あけることがないと思い始めてた梅雨も、8月の声を聞いて大慌てで去って行き、いよいよ夏本番です。


阪神間で最大の海水浴場である須磨ビーチも大勢の海水浴客で賑わっていました。
今日は、このビーチに数多くある海の家のひとつでBBQとLIVEがあるというので出掛けてみました。
午後4時からのBBQ開始に合わせて汗だくで会場に到着すると、今日の出演バンドが、これまた汗だくでリハの真っ最中。
なかなか傾かない陽差しの中、それでも少しづつ広がる日陰を渡り歩きながらBBQに舌鼓。そして日が落ちるのを待ちきれずLIVEスタート。
途中、素晴らしい虹も出現し、夕焼けとともに夏の空を飾ります。


夜になると犬の散歩に訪れる人も多く、立ち止まって音楽に耳を傾けるという光景も時折見られます。
民家も近いので遅くまではできませんが、海の家ごとに様々なイベントを用意して海水浴客だけでなく、ビーチを訪れる人に楽しんでもらおうと知恵をしぼっています。


夜のビーチもなかなかいいものです。

新型インフルエンザの影響で中止になっていた神戸まつりのメインフェスティバルが
7月19日に開催されることになりました。
下見と打ち合わせを兼ねて訪ねた神戸市役所。
朝の10時過ぎだったのですが、すっかり夏の日差しです。

昼間は、じっとしていても汗ばむ陽気ですが夕方になるといくらか涼しい風が
どこからともなく吹いてきて梅雨のまっただ中であることをすっかり忘れさせてくれます。

ちょうど、神戸港に国交省の練習帆船「日本丸」と「海王丸」が仲良く入港していたので夕涼みがてら、見に行ってみました。

一時期は世界一のコンテナ取扱量を誇った神戸港ですが、震災以降はその規模を著しく縮小。
入港する船の数もどんどん減ってきてとても寂しい思いをしているのですが、
それでも時々、こんな素敵なお客様が来港してくれると、とても嬉しくなります。

港湾施設が次々と他の施設に置き換えられていっているので、ピーク時の入港数に回復することは期待できなくなってしまいましたが、
それでも時々、彼女達が美しい船体を見せてくれるだけで、神戸港は以前のような活き活きとした美しい港の風景を取り戻してくれます。

神戸市内で新型インフルエンザの発症が確認されました。
海外渡航の履歴がなく、国内で初めて人から人への感染例が
認められたことになります。

神戸では15日から17日にかけて市民あげてのお祭り
「第39回神戸まつり」がはじまった途端の出来事でした。

15日は各区のまつり、そして17日にはメインフェスティバルとして
盛大なパレードが開催される予定でしたが、
残念ながら全てのイベントが中止となってしまいました。

このお祭り、戦前から開催されてきた市民参加のイベントで
いろいろ事件もありましたが1971年に大幅なリニューアルをおこない、
現在の「神戸まつり」として多くの市民や企業が参加、
梅雨前の爽やかな時期に大きな盛り上がりを見せていました。

まつりの開催が中止されたのは今回が2回目。
前回は1995年の第25回でした。
そう、阪神淡路大震災のあった年です。

まつりへの参加を楽しみにしながら震災で亡くなった多くの人のために
「震災のため不開催」としながらもナンバリングは残して
この年にも「神戸まつり」はちゃんと存在させることにしたんです。

さて、今年は・・・・・
早く終息して、秋ぐらいでもいいから開催して欲しいものです。