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信頼の証は有言実行に尽きる・・・

JOSUI


 人は十人十色。考え方も価値観も全て同じという人は一人としていない。時には、確約していたつもりが、その温度差により、「その時は言ったけれども、今は情勢が違う!」とか「確約したつもりでしたが、思うように動きませんでした!」と、「けれども」や「つもり」の連発で言い訳が返ってくる。

 如何に人が十人十色と雖も、「約束」とは考え方や価値観とは次元が異なる。都合が悪ければ、核心に触れないように迂回を選ぶ姑息さが出てくる人がいたり、その場凌ぎのために全く別な話で茶を濁してしまう人も少なくない。だったら、「約束なんぞ、するな!」と言いたくもなる。

 SNSが今の時代の主役となり、個々人の日々の動きが見え隠れするようになった。気づかぬは本人のみであり、その挙動がポジティブなのかネガティブなのかも、ダイレクトに窺い知れる。SNS時代の以前ではあり得ぬほどに、個々人の日頃の動静が鮮明に伝わってくるのも、なかなか面白い。

 昔は書簡に切手を貼って投函し、互いの意思疎通を図っていた。電話が発明されて、肉声を互いに聴きながら、会話を楽しめるようになったが、電話中に互いにお辞儀をする光景が滑稽であった。時には、相手が舌を出して苦笑いしているのも知らずに、真剣に話を聞いている正直者もいた。

 人と人とのコミュニケーションツールを紐解けば、大昔は、直接書状を渡すか矢文を使った情報共有、遠距離となれば狼煙(のろし)や鏡を使った光、伝書鳩などをツールとして、互いのコミュニケーションを取っていたことになる。それが今では、ネットを介したテレビ電話、それもグループ会話が可能となっている。

 災害時に現地の様子がライブで配信され、洪水や土砂崩れ、地震による建造物崩壊や被害の惨状をリアルタイムに把握することができる。何とも素晴らしい発明でもあり、それらの文明の利器の恩恵を受けて生活するというのは、実に恵まれていると、日々感謝するばかり。

 ただ、重要なことは、その情報の信憑性にある。SNSの相手が成り済ましであったり、時間差を利用した虚偽情報であったり、言い訳が充満した無味乾燥な情報であったりすれば、その文明の利器は何の役にも立たず、逆に、フェイクを撒き散らすツールと成り下がってしまう。

 周囲を見回すと、とんでもなく腰が重い人がいる。こんなに文明の利器が進化しているにも関わらず、何かが邪魔しているのか性格なのか。実は、アナログ思考の中で、ネガティブさが全てを遮断していることに気づいていない。有言実行の人は、常にポジティブで前に前に進むのだが・・・。

 どこかに損得勘定が埋め込まれていたり、どこかに狡さが潜んでいたり、どこかに「約束」の重要性とは裏腹で作為的サボタージュが存在していることになる。捌ける人は、こちらから問う前に言葉を発してくる。捌けぬ人は、聞かれてやっと言い訳から入ってくる。

 何とも捌けぬ人を見ていると、腑が煮え繰り返る。言葉の綾を連発されると、頭に角が千本生える。無味乾燥な話を挿入されると、苛立ちを抑えられなくなってしまう。先日アメリカの医療従事者が会話の中で「Don't beat aroud the bush!」と言い、すかさず、筆者が「Get to the point!」と返すと、「That's it!」と言って笑っていた。

 古今東西、「何事もグダグダと手前味噌なる意味のない言い訳をするよりも、さっさと核心を突いた話をせよ!」が肝要なのである。そこに気づかぬ人が多いのが残念だが、ビジネスではそんなに暢気なことは言ってはいられない。「遣ると言ったら、遣る。そして、早期に具現化せよ!」である。

 このSNS時代に乗り遅れぬように、また、自らの赤恥を上塗りせずに、全てにポジティブに動けるよう自己研鑽されることを望むばかり。結局、人と人とのコミュニケーションにおいて最も重要なことは、全てに「有言実行」が信頼の証であることを再認識しなければならない。


▼縁結びで知られる浮島神社(嘉島町)
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▼コラーゲンたっぷりの「ぷるぷる美肌膳」(熊本ホテルキャッスル)
purupuru-bihada



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写真・文責:西田親生

         

  • posted by Chikao Nishida at 2021/9/19 12:00 am

所作で民度が見え隠れ・・・

JOSUI


 或る日のこと、ランチを済ませて、ホテルのトイレに向かった。中に入った途端に、モルモットの回し車のように「ガラガラガラガラガラガラ♪」と、トイレットペーパーを引き出す音が聞こえてきた。それも、荒々しく、回転速く、大きなガラガラ音がトイレ内に鳴り響くのである。それも、何度も何度も。

 或る時は、トイレ内のドアの開け閉めにおいて、ドタンバタンと壁が揺れるほどに。それから、水道蛇口から目一杯水を出している。トイレに常備してあるペーパータオルを、バサバサバサと思いっきり引き千切り、パサパサパサと手を拭き、丸めてゴミ箱に放り投げる。

 このようなお行儀悪いものが無意識な中で、普段の所作がそのまま表に出てしまっているのだ。どんなに高級なアルマーニのスーツを着ていようが、ヴィトンのバッグをぶら下げていようが、決して民度が高く、スマートとは言えない所作。

 随分昔の話だが、或るマスコミの若手と会食をすることになった。ホテルレストランでの和食だったと思うが、一人の人間の左手にすこぶる違和感を持ち、注意をしたのだった。「ご飯茶碗は左手で上から鷲掴みするものではなく、茶碗の高台に下から手を添え、親指で支えるんだよ!」と。

 その後、若手は定期的に開催していた会食に急に来なくなり、疎遠を選んだ。ご飯茶碗も箸もいい加減な使い方では、どんなに仕事が捌けて優秀であろうが、逆立しても立派な社会人とは言えない。注意を受けて自尊心が傷ついたのだろうか。先々赤恥をかかぬための助言だったが、理解不能のようだった。

 また、Ustream番組制作の中で、ライブ番組にて、番組中に弁当を試食するコーナーを設けていたところ、そのパーソナリティが左肘をテーブルに付け、顔を弁当に近づけ、犬食いのような格好でクチャクチャと音を出して食べ始めた。ライブ配信番組なので、即パーソナリティを降板させていただいた。

 新聞社時代に、先輩から唐突なる教えがあった。「もし彼女や彼氏ができそうな予感がした時に、デートして相手の食事の所作を観察すると、その人なりの育った環境なり、いろんな面で癖が滲み出て、その人の素顔を見ることができる。先ず、それが最初のチェックポイントと考えれば良い!」とのことであった。

 勿論、デートに限らず、仕事仲間、趣味仲間なども同じことである。やはり民度高き人たちとの接点を持つことが、自分の所作をより磨くことが可能になり、人生の糧にもなる訳だ。逆に、民度低き人たちとの絡みがあれば、「あの妙な人間があんたの友達なの?」と敬遠されるのは必至となる。

 本日のランチタイムに、背後のテーブルにて、坂上二郎の女版のような大きな笑い声が何度も響き渡っていた。見るからにお喋り大好きな女性だったが、このような奇妙な笑い声が傍で弾けていると、折角の美味しい料理が不味くなる。自分の背中を客観視できない典型的な人であり、可哀想な方である。

 所作とは、キザなイメージのものではなく、自然体の美しいふるまいや身のこなしのことを言う。剣道や空手でれば「形」(カタ)である。礼に始まり礼に終わるが武道の心。幼き頃からの育ちの悪さや躾のなさが、そのまま所作となって現れるのだから、礼儀作法を徹底して学ぶことから始めなければならない。

 しかし、前述のように、その人物の先々の事を思ってサジェストしたとしても、「要らぬ世話だ!」と逆ギレしてしまうようでは、一生改善されることはない。近い将来において、その人物が家庭を持ち子供に恵まれたとしても、ご飯茶碗を上から鷲掴みする見苦しい癖だけは、子供達に伝染しないように祈るばかりである。


▼以下は、熊本ホテルキャッスル ダイニングキッチン九曜杏のランチ
◎ダブルビーフのワンプレートランチ
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◎真鯛のポワレ
kuyoan-menu-002


◎ビーフカレー
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◎サラダ
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◎和食ランチ
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◎和食デザート
kuyoan-menu-006



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  • posted by Chikao Nishida at 2021/9/18 12:00 am

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