江戸時代に、加藤家、井伊家の下屋敷があった場所ですが、明治時代に宮内省の所轄となった美しい大樹の森です。
森の奥には湧水もあり、一歩中に入ると、ここが渋谷区であることを忘れてしまいます。 ある6月の雨上がりの午後に訪れた、森の風景です....。

東門から、御苑に入ると、大きな南池が見えてきます。 ここにもたくさんの鯉や亀、水鳥などが住んでいます。

鬱蒼と生い茂る樹木。 実は、この大きな照葉樹の森には...、かわいいタヌキがいるんですよ。 お天気の良い日には、森からひょっこり現れるのだそうです。

更に進んでゆくと、細長い菖蒲田が見えてきました。 6月は、花菖蒲の季節。 ブルーや、紫、白...。 池は美しい花の色であふれています。

花菖蒲には、いろんな名前がつけられています。 この紫色の花の名は、「五湖遊」(ごこあそび)。 この菖蒲田の花々は、明治時代に昭憲皇太后様の為に植えられ、職員の方々によって今日まで大切に守られてきました。

午後の日差しに輝く池。 大きな白鷺が頭上を飛んでゆきました。

この季節の散策は、夕方の5時まで。(土・日は午後6時まで) 北門から御苑を出て、本殿でお参りをして帰りました。 神宮を出る頃には、森は薄暗くなり、 参道を灯りが照らしていました。
ここには掲載しませんでしたが、森の一番奥には、清正井(きよまさのいど)という泉があり、今も地中から驚くほど澄んだ水が湧いています。 花菖蒲を美しく咲かせているのは、この泉の水です。 まさに今、菖蒲が満開ですから、ぜひこの森を散策してみてくださいね。
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