ロゼッタストーン／THE ROSETTA STONE

　足を運び続けて既に30年が過ぎてしまった、四川料理 桃花源（熊本ホテルキャッスル地階）。同店の高級中国料理は、私が食べ歩いた中でもリーズナブルで意表を突くような料理をサーブする店として、親しい方々へお薦めしている。

　写真上は極上のフカヒレ姿煮込みだが、実はこのフカヒレはフロリダ産のもので、私専用に「裏メニュー」として取り置きして貰っているもの。色合いとコラーゲンのべっとり感、そして風味がスタンダードなものと全く異なる。極端な話、食後にタバコでも咥えようなら、フィルターの紙が唇に付いてしまい、大変なことになってしまう。・・・それほど、濃厚である。

　通常、「フカヒレ入りスープ」と言えば、ほんの数本のフカヒレの残骸のような糸屑が泳いでいる状態。スープの味やとろみでごまかしている店が多いようだが、同店のフカヒレの姿煮込みを食してしまうと、今までのフカヒレが何だったのかと、悲しくなってしまう。

　現在、同店の特上フカヒレ煮込みが一客一万円。高そうに見えるが、東京などの大都市部にある有名店で食せば、その２〜３倍の料金は覚悟しておかねばならない。大切なお客の接待を東京などで行うより、航空券まで準備して同店で接待した方が、逆に経費がかからない。

　熊本は水や野菜、果物、肉、魚と食材に恵まれた土地柄なので、是非、熊本に足をお運びの折は、同店の「フカヒレの姿煮込み」、予算が半分しか無いと仰るのなら「フカヒレ姿入り湯麺」を是非お薦めしたい。

【先見塾公式サイト】 http://www.senkenjyuku.com/