ロゼッタストーン／THE ROSETTA STONE

　先見塾における「人間学」の講義・・・対人関係の難しさの中で、如何に円滑に事を運ぶかをお話しすることがある。

　対人関係は勿論相手ありきなので、相手の挙動や言動によっては、想定外の事件、事故が生じる場合も多々ある。しかし、その原因を他に求めて、全てを責任転嫁してはならない。何故なら、自分自身のスタンスや思考過程が誘因の一つである可能性もあるからだ。

　妙にネガティブ因子を持っていると、その類いの人たちが屯し、ポジティブな人たちには前向きな人たちが自然に集まって来る。知識ありきで知恵が芽生え、知識知恵ありきで判断力や洞察力が根付いてくる。更に目の前の事象を常に客観的に捌いて行くと、いつの間にか千里眼的な能力を得るようになる。

　将棋のプロの棋士は百数十手先を読むと言われるが、何事もシミュレーションの世界。そこに駆け引きがあるのか、虚偽が存在するのか、罠が沢山埋め込まれているのかなど、瞬時にシミュレーションできる能力を備えておかないと、何年経っても同じサイクルで騙されたり、落とし込まれたりするのである。

　居所を変えても、旅行などで気分を変えても同じ事。これまでの人生が余りにも紆余曲折、波瀾万丈であれば、それは外的要因のみならず、自分自身の内部に潜む「誘い水的な悪玉菌」を吐き出さない限り、変わるものではない。よって、周囲で悪影響を及ぼしていると思われる人や環境との絶縁が最善の策ということになるのではないか。

　「自分の人生って、何でこうなの？？」と首を傾げるより、周囲にトラブルメーカーが存在しているのか否かのチェックすれば、すぐ分かること。・・・しかしながら、自分自身が第三者に対してトラブルメーカーであるとなれば、問題解決の糸口が見い出せるはずもなく、ただ「人間失格」のレッテルを貼られてしまうだけの話なのだが・・・。

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