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「配慮」が欠落した日本人・・・

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 単純に、皆が「配慮」をモットーとしていれば、諍いや暴力事件などは激減するはずだ。因みに、「配慮」とは、手落ちのない、又は、良い結果になるよう心を配る事であり、常に相手の立場を考え、その場の空気を読むような、相手ありきの多元的シミュレーション能力を言う。

 壇上において登壇する時、人の視線を遮る時は手を前に差し出し、横切る予告と失敬のシグナルを送る。野外でタバコを吸っている時、近くに人が近づけば、距離を置くようにする。今時であれば、食後にお喋りする場合は、マスクをつける。そのような、ちょっとした心配りである。

 その他、例を挙げれば、バスの座席を高齢者や妊婦に譲る。横断歩道に立つ人の手前で停車し、対向車を確認した上で横断を促す。コンビニの駐車場から出てくる車を優先し、手前で停まって待つ。好き嫌いのある人との食事では、嫌いなものを事前チェックする。ホテルやコンビニのトイレを使用する場合は、「使う前より美しく」を徹底するなど、枚挙に遑がない。

 「配慮」とは、自分の我儘、都合ばかりを押し通す人には無関係なるもの。他人の事など視野にはなく行動するので、「配慮」にて相手を思うシミュレーションは存在しない。だから、「配慮」なき人と接点を持つと、諍いなり騒動なりの問題が生じることになる。

 日本人というのは、他国の人たちと比較すれば、大人しく礼儀正しいというのが自慢の一つであったが、明治維新以降現在に至るまで、欧米化が進む中で、いつの間にか、自己中心的な考えを主とし、時には品性に欠けたり、粗野な挙動が目立つようになっている。

 しかし、そこに大きな勘違いがある事に気づかねばならない。実は、欧米文化の解釈において、曲解、拡大解釈などの誤謬が存在している。「個人主義」を「利己主義」と同一視したり、「Going may way」を「強引にマイウェイ」としたり、自分以外、他人への迷惑を考えぬ人のが圧倒的に多くなった。コンビニやスーパーで買い物をしている人の中に、結構見受けられる。

 また、「LADY FIRST」という言葉は、「配慮」の一つでもあるが、時代の変遷に伴い、「多様化の時代」となり、昔ながらの紳士淑女の典型的なものをどう捉え、どう解釈するのかは、国によって異なるようだ。

 ただ、性別や世代などに関わらず、「配慮」とは普遍的に価値あるコミュニケーションの基本の一つである。しかし、各国の歴史や多種多様な慣習が存在しており、何が最適、何に違和感があるなど、一概に断言はできない。

 されど、他国(海外)へ足を運べば、「郷にいれば郷に従え」は常識。勿論、他国のタブーに抵触しないのであれば、日本人らしい「配慮」や「気配り」、「もてなし」は体得しておく事で、他国においても日本人らしい所作(グローバルスタンダードを超越するもの)を披露できる事になる。

 自分は自分、他人は他人と豪語すれば、周囲に気を遣わず、気ままに生活できるようだが、生粋の日本人であれば、人に迷惑を掛けぬよう「配慮」すべきが、民度高き日本人であると言える。そこは、他国には絶対に譲れぬ、日本特有の優れた伝統文化及び善き慣習でありはしないかと・・・。


▼前川水源近くにて
HAIRYOKIJI


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写真・文責:西田親生

               

  • posted by Chikao Nishida at 2022/5/20 12:00 am

「明日は我が身!」・・・

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 日頃から、犯人ありきの事件事故や災害を遠目に見るべきではなく、常に「明日は我が身」として捉えることは重要で、それは「危機管理」の基本となる。「危機管理」さえしっかりしていれば、「不慮の事故」に遭遇する可能性は、極力抑えることができるというもの。

 大抵の人たちは、地理的距離に気を取られ、国内外の事件事故や災害を、「対岸の火事」であるかのように受け止めがちである。例えば、ストーカー被害のニュースがリアルタイムに流れていても、自分には直接無関係であると、他人事としか感じていない。時には「実質的に被害がないから無視しています」と淡々と話す人もいる。(これが、怖い)

 ところが、事件事故や災害は、思いの外、大なり小なり身の回りで繰り返し起きている。「いじめ」、「強盗殺人」、「ストーカー」、「窃盗」、「喧嘩」、「暴走」、「土砂崩れ」、「落雷」、「火事」、「コロナ感染」などが報道番組で流される。全て、余所事とは思えないものばかりだ。

 被害に遭いそうになったら、危険回避に全集中(緊急避難)すべきが初動の鉄則。呑気にスマホを撮ってSNSにアップしている暇などはない。足元を確認することなくスマホに夢中になっていると、滑落したり、二次被害に遭ったりと、最悪の場合、自ら命を落とすことになる。

 勿論、「いじめ」や「ストーカー」などの人為的な事件事故であれば、証拠固めは必須。微に入り細に入り、明白なる犯罪行為、つまり相手の挙動不審動画や嫌がらせメールなど、具に、時系列に、手元で整理保存し、警察へ提出する必要がある。 

 増えても減ることを知らない悪質な「煽り運転」については、車内前後のドライブレコーダーは必須である。大声で怒鳴り恫喝したり、人様の車を叩き壊したり、逮捕されるのが分かっていても、犯罪を繰り返す人たちは多い。恥ずかしさの境界線を逸脱した、狂った猿にしか見えない。

 その醜態そのものを全国ニュースで動画として放映されるのだから、恥ずかしいどころの騒ぎではない。普段から社会人として働いていた人間であれば、お先真っ暗な人生になってしまう。また、住んでいた所から出て行かざるを得ない状況に陥ってしまう。

 平穏無事なる生活環境が一番であるが、予期もせぬ事件事故及び災害に巻き込まれないためには、上記のように、日頃から「危機管理」の徹底をしているか否かを再検証しておかねばならない。

 ただ、家庭内暴力や近隣の嫌がらせ行為やストーカー行為については、非常に難しく曖昧な問題が存在する。それは、警察の「民事不介入原則」(警察が当事者間の法的な権利関係を裁定したり権利の実現に助力したりすることはできないこと)である。

 それを表に出されると、後日、被害(殺傷事件など)を確認して、本格的に警察が動くことになり、結局、皆さんがご存知の通り、死者が出たり怪我人が出たりした後の捜査となる。更に、子供虐待事件でも、児童相談所の機能不全であるが為に、殺傷事件が発覚して、大人気ない言い訳だらけの記者会見を目にするだけの話。

 何はともあれ、常に事件事故及び災害に対しては、予防的なものを含め、しっかりと身の安全を考え、日頃から慎重なる行動を採るべきであると考える次第。また、一人の素人判断で解決に走らず、信頼のおける知人友人の助けを借りて、可能な限り迅速に警察へ足を運び、積極捜査になるよう尽力すべきとなる。

 「明日は我が身!」・・・日頃から情報に耳を傾け、機敏且つ適切な行動を採ることが、危険回避の一番の近道である。


▼睡蓮と雨
suiren2022


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  • posted by Chikao Nishida at 2022/5/19 12:00 am

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