ロゼッタストーン東京ARTブログ

フランスカメラ展

この世に、写真というメディアが登場した時、多くの人々は、絵画はその役割を終えて消滅するのではないかと考えました。
画家本人でさえも、自分の仕事は終わったのだと、筆を折った者もいたほどです。
けれども、その後、絵画は無くならなかった。
それどころか、これまでの記録媒体という窮屈な職能から解き放たれ、のびのびと、純粋に、画家の魂を映し出す鏡として、自由な表現を獲得したのでした。
写真の登場は、絵画を死に追いやるどころか、スタイルの多様化と新しい価値観の誕生を促す起爆剤にもなったのです。

DSC_0508



DSC_0510


ともあれ、写真の出現は、人々にとって、大きな衝撃であったことには間違いありません。
当初はあまり好意的に受け入れられなかったこのメディアは、次第に隠れた能力と魅力を発揮し、私たちの生活と趣味の中で今や無くてはならない存在になりました。
このフランスカメラ展には、写真の発祥国である、同国の歴史的クラシックカメラの名品が集結しています。
カメラの前身であるカメラ・オブスキュラの発明から銀板写真に至る、光学器機の歴史と、そこに注がれた先人たちの技術と情熱に触れられる、カメラファンにとってはたまらない展覧会です。

DSC_0537



DSC_0542


カメラが大好きな方へ。
是非、美しい銀塩写真機に会いに行って下さい。


「フランスカメラ展ー失われた時を求めてー」
2013年2月24日(日)まで。
日本カメラ博物館
千代田区1番町25JC?1番町ビル
東京メトロ半蔵門駅4番出口から徒歩1分

posted by ロゼッタストーン東京ART at 2013/1/28 11:34 pm