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スマホ依存は、思考力を低下させる!

◎記事と写真は関係ありません

JOSUI


 商用インターネットが日本上陸したのが、1994年の秋。当時は、インターネット回線に接続するアクセスポイントが少なく、高額なパソコンを持ち、尚且つ、インターネット接続契約をしている人のみが、ネット世界を利用できていた訳である。

 高額接続料の環境は、一般人にとっては、高いだけではなく、怪しい存在でもあり、日頃の業務との連動など皆目検討がつかない状況であった。当社は1995年にネット事業を本格化し、その黎明期から現在まで四分の一世紀を見てきた訳だが、溜息ばかりの日々が続いたことを思い出す。

 インターネット世界を飛躍的に進化させ、コンテンツの完成度を高めてきたのは、勿論、パソコンの進化とネット接続の高速化、更には、アプリケーションの進化が挙げられる。しかし、更に、それぞれの進化を後推ししたのは、モバイルの誕生と言っても過言ではない。

 当時、モバイル通信の主導権を握っていたのは、ご存知の通りNTT。しかし、Apple社のiPhoneの誕生により、ネット世界ががらりと変わり、いつでもどこでもネットにアクセス可能とし、ユビキタス時代が到来する。よって、当時の携帯を踏襲するものは、今ではガラ携と呼ばれ揶揄される。

 iPhoneの誕生は世界の携帯電話メーカーにもユーザーにも未曾有の衝撃を与えた。携帯黎明期は、ハード的にキーボードが付いたものが粘り腰だったが、結局、iPhoneを似せたものが台頭し、本格的なスマホ時代へと移行した。国内では、SONYやSHARPが期待されたが、石頭の発想が邪魔をして、Apple社に席巻されてしまったのである。(筆者にとっては、Apple社のMacを1984年以来相棒としてきたので、当然の現象に見えた!)

 上述のように、インターネットの変遷をざっくりと書き綴ったが、遅ればせながら、本題である「スマホ依存は、思考力を低下させる!」に移ることに・・・。

 スマホは非常に便利であり、現代の文明の利器として最高峰の地位を勝ち取った。善きにつけ悪しきにつけ、我々の生活に必要不可欠なる珠玉と化した訳だ。しかしながら、その利用法なりを検証すると、生活の中で、事故なり事件なりに繋がる格好のデバイスと化していることも否めない事実となっている。

 歩きも自転車も自動車も、スマホを気にして、前方不注意の人が思いの外多い。歩きもよろよろ、急に止まったり、歩き出したり。自転車も急ブレーキ不可能な状態で、スマホに気を取られ、人や電信柱に衝突している。車も、中央線をはみ出したり、路肩に寄ったりのくねくね運転。

 道路交通法で厳禁とされているにも関わらず、「自分は大丈夫!」と過信して、スマホを片手に、ながら歩き、ながら運転が日常化してる。僅か数秒でもスマホから目を離すことさえできない人ばかりである。

 そのような人たちは、SNS殺人事件が近くであったとしても、明日は我が身といった危機感はない。スマホのながら運転で車が崖に落ち、死亡事故が起きたとしても他人事として、「もし自分がそうなったら!?」のシミュレーションができない人が多い。

 寝ても覚めてもスマホ中心の生活。ホテルレストランで同窓会らしき女性陣がペラペラ喋りながらも、スマホは片手に持っている。一人の女性がワイワイ話していると、スマホのSNSにて、「話が長いよね!耳にタコができるわ!」と悪口を裏でやっている。

 出会い系のマッチングアプリに一所懸命になるオタク。性別も年齢も偽り、狙い澄ましたように若い女性と接点を持ちたがる輩も多い。画面の向こうは、信用の「し」の字もない人間であるのに、仮想現実世界における理想的な人間像を演じる大馬鹿野郎に簡単に騙されている。実に、情けない。

 仕事上で粗相をしても、直接または電話にて謝罪をすることもなく、スマホのSNSにて「すみませんでした!」の1行で終わるスマホ依存族。これじゃ、一端の社会人として恥ずかしさの境界線を逸脱している。常にゲーム感覚にてスマホと遊び、恥ずかしいスマホ地獄へと落ちていく。

 勿論、ニュース速報や災害情報を即座に入手するデバイスとしてはすこぶる便利なものではあるが、決してスマホが万能であるはずはない。知らぬことも、ピンポイントでGoogle先生を使って調べるばかりで、縦横斜め前後のリレーショナルな調査分析もできないままとなる。

 以前、レクチャー会にて「加藤清正」についての話をすることがあったが、「加藤清正」を知らぬ人は、スマホを使い、Google先生に聞くことを選ぶ。そうすると、Wikipediaの概略や肖像画がちょろんと出てくるので、その浅い部分だけで「加藤清正」をイメージ付けするのである。

 「加藤清正」が武将であり、築城の天才でもあり、熊本城主でもあり、朝鮮出兵などにも関わったりと、そんなこんなの武将像をしっかりと書き込んであるようだが、治水事業の神の一人としての記述はなく、それを手本にした武将が武田信玄であり、信玄が手本にしたものが何だったのかなど、知ることはできない。これが、現在のスマホ依存族の調べ方であり、薄い知識だけで済ませてうしまう。

 諄いようだが、スマホは絶対に万能ではない。最新の文明の利器であることは間違いないが、Google先生ばかり頼っていると、初手から考えることを苦として、頭を使わず、スマホ画面に出てくる文字や音、動画などで知識を増やすだけなので、脳細胞が活性化することはない。

 蛇足ながら、近年においては、各家庭にIoTなるものが結構浸透しつつあるようだが、自宅に帰って、わざわざ「はい、○○!」とか「電気を付けて!」、「お風呂にお湯を入れて!」なんぞ言わずに、日本家屋は狭いのだから、さっさと歩いてスイッチを付ればいいだけの話である。

 文明の利器を使うことで、脳細胞が退化しては洒落にもならない。体も動かさず、電源スイッチをオンオフばかりにしていると、マシュマロマンのように肥満体になること間違いない。文明の利器は、自分の脳をしっかりと使って活用することだ。「先ずは、体を動かせ!。併せて頭も使え!」である。


▼半高山山頂近く
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▼取材ランチで重宝しているビーフカレー(熊本ホテルキャッスル)
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写真・文責:西田親生

       

  • posted by Chikao Nishida at 2021/10/11 12:00 am

トラップに御用心・・・

JOSUI


 近頃、オフィス固定電話へ、怪しげな営業電話が掛かるようになった。特に、熊本地震(2016年)後は急増しているように思われる。

 会社であれば固定電話は一般公開しており、法的にも「電話をするな!」と命令できない。勿論、着信拒否すれば問題はないが、受けてしまえば、結局、生産性のない、無駄な時間に付き合うことになる。

 つい最近、「電気保安協会」と名乗る怪しい電話があった。一瞬にしてきな臭いと判断したが、ある程度泳がせて話を聞くと、「動力盤の検査をしますので、15分程度で終わります。経営者の方の立ち合いが必要となります。よろしければ、検針のペラペラの紙がいつも届くと思うので、それを準備してください。」と言う。

 更に、「九州電力の動力をご使用のようなので、オフィス内の稼働率を調査し、経費節減の新たなプランを提案します。何時に伺えば良いですか?」と、馴れ馴れしいが、棒読み男の声が聞こえる。「全て九州電力と直接契約しているので結構だ!」と言うと、ガチャンと電話が切れた。

 何かトラップ臭く、口調なり、説明なりの不備な点、整合性の無さがバレバレではあるものの、「電気保安協会」と名乗れば、安心してそのトラップに引っ掛かってしまう高齢者も多々いるのではないか。後ほど、九州電力公式サイトを見ると、「電気保安協会と名乗る詐欺に注意!」と掲示板に書かれていた。

 以前、水道管漏水調査と言って、勝手に、地下に埋設されている水道管を見るためと言い、自宅の犬走りのコンクリート部分に数カ所穴を開けて、何の報告もなく、穴の部分を塞がずのまま、逃げていった悪質業者もいた。

 隣人宅では、屋根に登って瓦のメンテナンスを強要するような、数人の輩たちがいた。プロの瓦職人でもないのに、どうやって修復工事を行うのか、首を傾げるばかりである。隣人宅の屋根瓦に立つ姿は、逆立してもプロの職人に見えず、苦笑してしまった。

 名刺を見ると、いかにも安物のインスタント手作り。CIの香りも美的センスもない名刺である。大抵、会社名もナンセンス、白い軽ワゴンに荷台は汚く、実に怪しい。「悪質なトラップを仕掛けるより、まともな仕事をしたらどうだ!?」と言いたくもなる。

 熊本では、熊本地震、大洪水、台風などの被害を受けた建物が数多くあり、完全復旧していない家も多い。それを喰い物にしようと、浅知恵詐欺軍団があちこちを徘徊しているのである。世の中、「詐欺も職業の一つ!」と豪語するのは、アフリカのどこかの国だったりするが、日本では通用するはずがない。

 しかし、全国的に見て、人の心の隙間を狙ったり、認知症の老人を狙ったりする輩を見たり聞いたりすると、日本人としてすこぶる情けなくなり、その民度の低さに腰を抜かしてしまう。

 詐欺だったり不正がこの世に存在するのは否めない(即、殲滅したい気分となる)が、最後に、許し難いものを二、三紹介しておきたい。

 一つは、車椅子に座る認知症の老婆。その車椅子を後ろから押す施設の男性が、「3万円下ろしただろ!」とその老婆を何度も大声で叱責している。どうも老婆のカードを預かり、現金を毎回騙し取っているのではないかと勘繰ってしまった。車椅子の押し方も荒々しく、毎回恫喝して金銭を誤魔化し、小銭稼ぎをしているのかと・・・。

 二つは、或るショップにて買い物をしている老人。付き添いの施設女性スタッフが、現金を預かり、その老人の買い物を手伝っている。そこまでは別に問題はないが、支払いの際に、女性スタッフが自分のポイントカードを財布から取り出して、その老人の支払額を自分のポイントに加えていたのである。とんでもない話である。

 本当に、情けないことばかり。厚顔無恥とは、このような輩を言う。


▼以下、「九州電気保安協会」をご参考に!
 https://www.kyushu-qdh.jp/business/attention/Link

▼直接接客不要な会社や自宅玄関には、以下のようなものを貼られてもよろしいかと・・・
anti-sagi


▼蜘蛛の巣のようなトラップにも御用心!
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▼羽を負傷しているトンボにならぬように!
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写真・文責:西田親生

         

  • posted by Chikao Nishida at 2021/10/10 12:00 am

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