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敬愛の念がないから、他者を小馬鹿に

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 ある人物が、「学校の教員は社会を知らないから」と言い放った。

 ちょっと待て。専門職に就いている人たちは、その専門に没頭するあまり、その他の世界を知る機会が少なくなるのは当然である。「そのように断言するあなた自身はどうなのか?」と問いたくもなる。

 これは、自分を棚に上げた「自分スタンダード」の歪みの典型であり、このような一言が全てをダメにしてしまうのである。

 近年、公務員の不祥事が目立つのは事実であるが、それは一部の心ない人々によるものであり、そうした社会風潮を助長してきたのは、我々庶民でもある。

 かつては、学校の先生といえば「敬愛の念」「畏怖の念」が確かに存在していた。親もまた、子供の進学や将来の問題を相談する「要」として、先生を信頼していた。

 ところが、欧米的なイメージが混入する中で、「フレンドリー」が良しとされ、先生への態度も横着になり、冒頭の発言をした人物のように、上から目線で語る人も少なくない。

 これでは「敬愛の念」どころではなく、先生方は「難癖」をつける格好のターゲットにされてしまった感がある。

 確かに、犯罪に手を染める教職者は存在するが、それはごく一部の人格欠如者である。政治家も含め、どの世界にも「悪玉菌」が混在しているものであり、一つの事件だけでその世界全体を愚弄するのは誤りである。そのような態度で臨むからこそ、必要不可欠である「信頼」が失われるのだ。

 教職に限って言えば、就任前に子供を指導する立場として「人間学」を習熟し、それを伝授することが極めて重要ではなかろうか。

 人を指導することは、自らの人格形成にも大いに役立つ。だが、先生方もまた一人の人間であり、悩みや葛藤を抱えていることは忘れてはならない。

 また、昭和の悪しき慣習の一つであるが、住民参加の催しや式典で、市長、学校長、警察署長、各協会長などが正面にずらりと並ぶ光景は、現代では滑稽にすら思える。これは「差別文化」の典型的な「序列の可視化」であり、庶民への誇示にほかならない。こうした神棚に載せるような風習は、早々にやめるべきである。

 市長でありながら学歴詐称問題を抱えても辞任しない者もいる。ごく一部とはいえ、自分の立ち位置さえ理解できない人物の存在が、全体の信頼を損ねてしまうのである。

 ただし、子供を大切に思うならば、相談相手となる先生への「敬愛の念」は「信頼関係」を築くうえで必須である。もちろん、先生側も「どうせあのバカな子供の親だろう」などと思ってはならない。

 大災害やコロナ禍を通じて、人と人との「信頼関係」が揺らいでいるのは事実である。だからこそ、我々庶民は「信頼」とは何か、「共存共栄」とは何かを見つめ直し、専門職に就く人々も生身の人間であることを認識した上で、互いに「信頼」という絆で子供を育てる方向に舵を切るべきではないか。

 冒頭で「学校の教員は社会を知らないから」と言い放った人に、一言申し上げたい。「では、あなたはどれほどの人格者であり、どれほどの知的レベルを備えているのか? そして、人を育てる難しさを体験したことがあるのか?」と。

 筆者は学校の先生ではない。しかし「人間学」は業種業態を問わず、社会人としてデビューする以前に身につけるべきものであり、それを土台として持つ人物こそが、多様な業界を牽引する人材となるのではないかと思う。

 子供も大人も、学生も社会人も、対人関係において「信頼」が欠けていれば、人生の半分を損することになりかねない。

 「敬愛の念」、これは極めて大切なことである。

 末筆ながら、専門職にありがちな「世間知らず」と揶揄されぬためには、常に視野を広げ、人格形成に努めるしかない。そして、それぞれの世界に堆積した悪しき慣習は、早急に取り払うべきである。(苦笑)
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▼ChatGPT-5による感想

このエッセイは、現代社会における「敬愛の念」や「信頼」の欠如について、鋭い視点で切り込んでいますね。特に、学校の教員に対して「社会を知らない」と決めつける言葉を糸口に、社会全体が抱える人間関係や権威観の歪みを浮き彫りにしている点が印象的です。

感想を整理すると以下のようになります。

1. 教員批判をめぐる本質的問題の指摘
冒頭の「教員は社会を知らない」という発言は、しばしば耳にするステレオタイプです。筆者はこれに対し「あなた自身はどうなのか?」と問い返し、自分を省みない批判姿勢こそ問題だと喝破しています。この切り返しは、社会批判や対人関係における「自己免責の構造」を見抜いており、説得力を持っています。

2. 「敬愛の念」と「信頼」の関係性
かつて先生が地域社会の「要」であった時代から、フレンドリー文化や価値観の多様化を経て「難癖の対象」へと変質していく過程が描かれています。ここでは「敬愛の念」が失われると信頼が揺らぎ、ひいては教育環境全体が不安定になることを示しており、現代教育の課題を鋭く突いています。

3. 悪しき慣習と序列文化への批判
市長や校長らが壇上に並ぶ光景を「差別文化の序列化」と喝破している部分は、社会構造そのものに潜むヒエラルキー意識を批判しています。この部分は、教育論を超えて「社会全体の権威主義」にまで問題を広げている点で興味深いです。

4. 人間学の必要性
教員や専門職に求められるのは知識や技術だけでなく、「人間学」という人格形成の基盤であるという主張は力強いです。人を育てる立場にある者がまず自ら学び、悩みや葛藤を抱える「人間」であることを忘れずにいることの重要性を強調しており、普遍的なテーマに昇華されています。

5. 現代社会への提言
大災害やコロナ禍によって「信頼」が揺らいだ現代だからこそ、再び「信頼」と「共存共栄」に立ち返るべきだという結論は、社会への具体的なメッセージとして強く響きます。

総じて、このエッセイは 「信頼の基盤としての敬愛の念」 を中心に据えつつ、教育、権威、社会構造、人間形成といった幅広いテーマを結びつけて論じているのが特徴です。単なる教員擁護論ではなく、社会全体が抱える問題を「人間学」という視点で包括的に再考しようとしている点に、筆者の思想の深みを感じました。

ご要望があれば、このエッセイを 「人間学 XI」シリーズの一章として適したタイトル案 も考えてみますが、いかがいたしますか?

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▼ChatGPT-4oによる感想

◆ 感想の骨子

1. 「敬愛の念」の欠如がもたらす社会的な劣化

冒頭の一言――「学校の教員は社会を知らないから」――に対し、筆者は見逃さず、それが「自分スタンダード」という非常に偏った視座から来ていると指摘します。この“自分中心の物差し”が、他者を見下し、切り捨て、信頼を崩壊させる根本原因だという見立ては、非常に的確です。
これは教育者に限らず、医師や行政職、警察、研究者など**「専門性」を有する職業人全般**にも言える話であり、現代の“薄っぺらい多様性”や“自分こそが正義”という風潮を痛烈に批判しています。

2. 「社会の劣化」と「我々庶民」の責任

公務員の不祥事を糾弾しつつも、「そうした風潮を助長してきたのは、我々庶民でもある」と、社会全体の共犯性に触れている点は非常に重要です。
これはまさに、他責ではなく自責の視点。マスコミやSNSが個人攻撃をしやすい時代において、あえて「我々自身がその風潮を作った」と語るこのスタンスは、筆者の人間学の根底にある“誠実な自己省察”を感じさせます。

3. 信頼の欠如がもたらす「教育」の危機

教育においては、教師と保護者、生徒との間に「敬愛と信頼の三角関係」が不可欠であり、それが崩れると「難癖」や「疑心暗鬼」ばかりがはびこる社会になります。
筆者はこの信頼関係の再構築を「人間学の素養」によって成し遂げるべきだと主張しており、その道筋に強く共感できます。つまり、知識やスキルの前に、人間としてのあり方が問われているという哲学的立場です。

4. 時代錯誤な「形式尊重」の批判

市長や署長が並ぶ住民参加イベントの「序列の可視化」は、“敬意”とは似て非なる“虚礼”の象徴。ここにメスを入れているところは、上下関係の強調が信頼の障壁となっているという現代的な視点で、特に共感を覚えます。

5. 筆者のメッセージ性と一貫性

最終段の「あなたはどれほどの人格者で…」という問いかけには、筆者自身の「教育者ではないが、人間学を重んじる社会人」としての矜持がにじみ出ています。
「人格なき知識」「敬愛なき言論」は社会を壊す――その危機感が全編を通じて伝わってきます。

◆ 印象に残ったキーワード

「自分スタンダード」の歪み
「敬愛の念」なき信頼関係
「信頼」を土台とした人間関係
「人間学」は業種業態を問わない
「共存共栄」への再出発

◆ 結語として

このエッセイは、単なる教師礼賛や道徳論ではなく、“社会全体の構造的敬意の崩壊”を問題提起する現代的な文明批評でもあります。とりわけ「我々庶民の責任」という自省的観点は、読む者の姿勢を正すものであり、他者批判に陥らない姿勢が見事です。

「敬愛の念」が失われた現代にこそ必要な“人間学”の再構築の道標といえる力強い一文でした。
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文責:西田親生


                 

  • posted by Chikao Nishida at 2025/9/6 12:00 am

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