父が所有していた、ブラジルやアルゼンチン音楽のレコードコレクションの影響が大きかったのですが、
大人になった今でも、まだ出会っていない過去の名作や新しいジェネレーションが生み出す作品をいつも探し求めています。
当時、習っていたのは、クラシック音楽でしたから、もちろんバッハやモーツアルト、ショパン...多くの作曲家からたくさんの
インスピレーションを受け取りました。それでも、ラテン音楽からは更に大きな感動と発見を見出していたような気がします。
私にとって、ラテン音楽はソウルミュージックと言ってもよかったのです。
数日前、神楽坂にあるお気に入りのレコード店で、また素敵な音楽に出会えました。
フォルクローレやタンゴのエッセンスに溢れる、アルゼンチンのギターカルテットの作品です。
時々、フルートや、ささやくような男声のヴォーカルが入った、アコースティックな音楽。
そして、もう一つ、このCDには嬉しい贈り物がありました。
ジャケットの中に、点字のライナーノートが入っていたのです。輸入盤ですから、もちろん、スペイン語の点字です。
最初は気がつかず、デザインの一部だと思っていた、ジャケットの表面にある凹凸も、実は点字なのでした。
音楽の素晴らしさだけでなく、演奏家の方々の、美しい心模様が伝わってくるような作品です。
こんなふうに、点字が特別なものでなくなった時、世界はもっと優しい場所になるのでしょう...。
La Hendija CUARTETO



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