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情報発信への軽視と自己満足の世界・・・

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 SNS時代となり、国内でも数千万単位の人たちがSNSに飛び付き、突進する。これは、一つの時流でもあり、情報への価値観も情報の処理方法も変わってきて当然である。ところが、いつ仕様が変わるか分からぬSNSに対して、絶対的な信頼を傾け、従来のメディアを軽視し、偏った価値観のままひた走る経営者も少なくはない。

 オフィシャルとプライベートの区別がつかず、SNSにて大恥をかきっぱなしで胡座をかいている経営者がいる。B to Bの世界では、「信頼」あっての物種。勿論、プライベートも人を形作る両輪の一つになる訳だが、それが理解できぬ経営者もいる。

 特に、個人事業主に多く見受けられるのは、SNS上で如何に露出度を高めるかだけに力を注ぐあまり、本業における信憑性の高い情報発信が希薄になっている企業も多い。それは、人任せのネット事業を運営しているのが、大きな要因となっているのだが・・・。

 例えば、或る企業のFacebookページを拝見すると、なんちゃってお兄ちゃんがタメ口にて、不定期的に毒を吐いている。内容を精査すると、B to Cにおいて、お客との距離感を完全に見誤り、いい大人が、遊び感覚での赤恥情報発信に成り下がっている。

 経営側が情報の軽視へ走り、担当者が距離感を間違え粗相する。しかし、経営側も担当者も、自己満足世界の枠内であることさえ気づかず、日々、無味乾燥なる情報を垂れ流し、競合する企業に置いてきぼり、加速度を上げて民度を低める始末となる。

 現在のネット事業とは、素人でも容易くできるように勘違いしている人が想定外に多い。「コピー&ペースト」が楽々にて、「転送&転載」などは無政府状態。一度、大変なミスをすれば、それが半永久的にネット上に「汚点」として刻まれる事になる。

 弁慶の如く、ありとあらゆる武器を身に付けているように思いがちなSNS。よって、公式サイトと連動するSNSとは何が最適なのか、どういうベクトルにてジョイントするのか、また、検索エンジンとの絡みも十分に考慮し、正攻法のネット事業へ軌道修正すべきだと考える次第。

 1964年の東京オリンピックにおいて、キュイジーヌの世界で帝国ホテルが可能とした「質の量化と量の質化」と同様に、ネット世界においても「質の量化と量の質化」が必須ではなかろうか。更に加えて、人として「民度の高さ」が不可欠ではなかろうかと思うばかり。

 
▼情報発信に必要不可欠なビジュアル・ツール(以下写真はサンプル映像)
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文責:西田親生

               

  • posted by Chikao Nishida at 2021/4/11 12:00 am

ザ・ノスタルジー・・・スタジオ不二

▼近藤亜紀さん(AKIお菓子教室主宰)

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 京都で人気の「AKIお菓子教室」を主宰している、近藤亜紀さん。以前から、ご実家が150年の歴史ある写真館「スタジオ不二」であることは存じ上げていたが、今回、近藤さんの祖父である藤田義明さん(二代目)と実父である藤田武則さん(三代目)の話を聞くことができた。

 写真愛好家としては、「ザ・ノスタルジー」というタイトルを付けたいほど、実に興味深い情報ばかり。Facebookのメッセンジャーにて送られてくる写真の数々の全てを掲載することはできないが、ジャバラ付きのカメラを見れば、サブイボ(鳥肌)ものとなる。

 先ずは、祖父である藤田義明さん(二代目)の話に興味を唆られた。明治41年生まれの義明さんは、生涯ダンディズムを貫いた、当時ではモボやハイカラという言葉の典型的な人物。昭和に入って、ハーレー・ダビットソンに跨り、取材に出向いていたと言う。

 また、野球が大好きなあまり、地域野球に尽力し、全員のユニフォームを準備してまで、野球に没頭していたと言う、二代目。戦前の話であるが、昭和天皇御行幸の折の撮影をした写真家として、凛とした腕章姿のモノクローム写真が残されている。

 方や、実父である藤田武則さん(三代目)は、アマチュア囲碁の名人であったらしい。近藤さんが幼い頃に開催された「京都府囲碁大会」において、周囲に無敵のチャンピオンになっている。当時出版された全国誌「囲碁新潮」では、亜紀さん姉妹が表紙を飾っている。

 実は、近藤さんが同写真館の四代目を継ぐ覚悟をしていたところ、父親から「これからの写真館は、デジタル化により大変革の時代を迎えるので、自分の好きな道を歩みなさい。」と言われ、同写真館を三代目で終えることを示唆したとのこと。しかし、88歳の父親は今でも現役である。

 父親の助言通りに、近藤さんがお菓子の世界へ進むことを決意した訳だが、父親が語った言葉が余りにも、心に染み入るほど印象深かったので、以下に記すことにした。

 三代目の父曰く「写真の世界は、お客様からお金を頂き、更に感謝して頂く素晴らしい仕事だと思う。皆が幸せな時にしか写真を撮らないのだから、お客様からその『幸』を分けて頂いているんだよ。しかし、お菓子の世界に入る場合、勿論、お客様も大切だけれども、一から始める訳だから、先ずは、仕入れ先の信用を得ないといけない。それは、金払いを綺麗にするが肝要。よって、請求書ではなく、納品書が届いた段階で支払いなさい!」と・・・。

※奈良の老舗「道馬軒写真館」(since 1875)は、近藤さんの祖母の実家。
  http://www.doubaken.comLink


▼スタジオ不二 藤田義明さん(二代目)
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▼昭和天皇御行幸(撮影:藤田義明さんの同僚)
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▼当時の撮影機材(二代目)
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▼スタジオ不二 藤田義明さん(二代目)に抱かれているのが孫の亜紀さん
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▼スタジオ不二 藤田武則さん(三代目)
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▼当時の撮影機材(三代目)
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▼古いプリント機
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▼亜紀さんと叔母(昭和40年代)
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▼藤田武則さん(三代目)が京都府で開催された囲碁大会で優勝した当時の雑誌
 左が亜紀さん、右が姉の真紀さん
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▼藤田武則さん(三代目)
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▼藤田武則さん(三代目)の夢は孫たちの成人式の写真を自ら撮ること
(1)近藤さんの長女撮影風景(アシスタントは武則さんの妻)
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(2)近藤さんの次女撮影風景(アシスタントは武則さんの妻)
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▼スタジオ不二の建物の変遷
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▼記事をPDF化したもの
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文責:西田親生

           

  • posted by Chikao Nishida at 2021/4/10 12:00 am

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