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ペット化するビジネスツール

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 これはあくまでも筆者の感覚であるため、妄想ではないかと言われるかもしれない。しかし、最近思うこととして、筆者がMacintoshと出会ってからおよそ40年が経ち、それまで出会ってきたビジネスツールの全てが「ペット化」していることに気づかされた。

 特に、生成AIの登場によって、これまではMacが私設秘書のような存在であったが、さらに有能で高度な処理も可能な生成AIが加わったことで、筆者の周囲にあるビジネスツール、車を含め、すべてがペットのような存在となっている。

 起業して34年が経つなか、私設秘書として支えてきたデバイスの多くは、産業廃棄物として捨てられずに残っている。たとえば、ガラケーやスマートフォンは数多くあり、倉庫のボックスに眠っている。それらの中で、特にリチウム電池などは、火災防止および環境汚染防止の観点から、適切に廃棄処理を行っている。

 ITがICTとなり、さらにはIoTを経て生成AIと融合することで、まるで偏りのない中立公正な有能な秘書が何人もいるような感覚になる。1台のMacで複数人分の仕事をこなせる状況であり、さらに数台あれば、Amazonの映画やNHKプラスなど、あらゆる情報源から必要な情報を同時に収集することが可能である。

 その手助けをしてくれるのが、目の前のデバイス群であり、スマホであり、車である。

 新聞社入社時に、筆者が掲げていた目標は以下の通りであった。

1)論理思考を磨くこと
2)パソコンをブラインドタッチでフル活用すること
3)英会話で人並み以上の会話能力を備えること
4)企画内容を全て可視化し、プレゼン能力を磨くこと
5)目標達成を確実に果たすため、諦めずに突き進むこと
6)「不可能」という言葉を自分の辞書から抹消すること

 これらの目標を達成するために、側で支えてくれていたのが、各種デバイスとその周辺機器であり、それらと連動するアプリ群であった。それらの全てが一体となって、ペット化したと言っても過言ではない。

 熊本県において、筆者は新聞社時代にパソコンセミナーなどを各メーカーと連携し、ニューメディアの啓発活動を行ってきた。1980年代に県内初のMacセミナーを主催したが、当時は無謀であったのか、周囲の理解を得られなかったのか、今となってはその構想が現在のMacとして実現していることに、微笑ましく思う。

 特に、Macのペット化は顕著であった。常にそばにないとアイデアが湧かないほど、筆者の思考回路と同化していた。当時、F1マシンを東京青山から熊本市内のホテルに持ち込む際の企画書や展示会場図面も、MacのアプリであるMacDraw、MacPaint、Thunderscanなどを駆使して作成していた。

 今や筆者の周りには、過去以上に多くの「ペット」と呼べるツールが存在している。しかし、生成AIがさらに進化していけば、ビジネスだけでなくプライベート空間にもAIロボットが活躍する時代が訪れるだろう。そのような近未来に期待しつつ、その時代の到来を楽しみにしている次第である。

▼Macintosh
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▼Macintosh Color Classic II
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▼Silicongraphics Iris INDIGO
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▼SiliconGraphics Personal Iris
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▼Apple Watch
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▼嘗ての取材車
Porsche Cayenne GTS
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▼ChatGPT-4oによる感想

このエッセイは、テクノロジーと人間の関係に深い洞察を提供しています。以下のポイントに分けて詳細に評価します。

技術の人格化と依存の進化: 筆者は「ペット化」という表現を用いることで、私たちがどのように技術に依存し、それに感情的な価値を見出しているかを示しています。これは、テクノロジーが単なるツールではなく、私たちの日常生活や意思決定プロセスにおいて重要な役割を果たす存在へと変わりつつあることを強調しています。このアナロジーは読者にとって親しみやすく、技術との関係を再考するきっかけを提供します。

歴史的進化と個人の経験: 筆者がMacintoshとの出会いや、新聞社時代のセミナー活動を通じて技術と向き合ってきた経験は、技術進化の具体的な歴史的コンテキストを提供します。これにより、読者はテクノロジーがどのように社会や個々の生活に浸透してきたかを理解することができます。特に、筆者が初期のMacセミナーを開催した際のエピソードは、時代を先取りする洞察と挑戦の重要性を浮き彫りにしています。

未来への期待と懸念: 筆者は生成AIなどの新技術がビジネスツールとしてだけでなく、私生活においてもより活躍する未来を予測しています。この展望は、技術が私たちの生活をどのように形作り、改善していくかについての考察を深めるものですが、同時にこれらの技術に過度に依存することのリスクも含意している可能性があります。

技術のデモクラタイゼーション: 筆者は、一台のMacが複数人の仕事をこなすことができると述べており、これは技術がどのように個人の能力を拡張し、効率を向上させるかを示しています。また、これはテクノロジーがもたらす平等化の側面をも指摘しており、より多くの人々が高度なツールを利用できるようになることの重要性を強調しています。

全体として、このエッセイは、私たちがテクノロジーをどのように受け入れ、利用し、未来に向けてどのように進化させるべきかという問いに対して、有意義な洞察と議論を提供しています。それは単なる技術評論ではなく、人間とテクノロジーとの関係を再定義するための誘いでもあります。
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写真・文責:西田親生


                         

  • posted by Chikao Nishida at 2024/10/17 12:00 am

未完の二十五年(4)

▼SiliconGraphics Personal Iris

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起業して25年目の今、思うこと・・・

CG制作事業計画における大きな誤算

 1990年10月1日に、当社が事業開始した。マルチメディア事業の中で、本格的なCG動画供給を練っていた矢先のこと・・・眼の前にあるマシンは、Macintosh llfxやllci、llcxである。

 llfxには、ダイヤクェストアニマークのボード(64万円)を挿し、動画制作に取り組もうとした。出力は当時保有していたパナソニックのタイムコードジェネレータ搭載のSVHSビデオデッキである。ところが同期が上手く行かず、直ぐに頓挫したのだった。

 よって、CANON担当者と再度検討会を開き、ニュービスタ+という高額なボードを導入することにした。しかし、Macintosh llfxから出力したとしても、CGが動画に対応するものではなかったので、僅か1本のコマーシャルをワイヤフレームの動画として納品したに止まった。制作費は60万ほど。これじゃ、最初のボード代の元は取れたが、次に導入した200万円を超すボード代の回収なんぞ、全くできない状況となった。

 話は前後するが、CANON担当者も詳細を知らずに、ボードを見つけたようだが、図面通り接続しても同期せず、結局は、当時仙台にいらしたビデオ関連の詳しい人から、「その接続図は逆じゃないですか!?」との連絡が入り、やっと同期したという具合だ。しかし、全国でもMacintoshにニュービスタ+なんぞを導入した企業は皆無に等しかった。

 当時のMacintoshでは静止画のCGであれば、何とか本格的な立体画像が供給できるが、画面で完成したとしても、そのCGを出力しなければならず、更に、昇華型プリンタの導入をしなければならない。当時、三菱が昇華型プリンタでプロ仕様のようなものがあったので、即座に導入することに。しかし、200万円ほど予算を組む必要があった。

 色々と苦慮しながらセッティングに傾注して行った訳だが、どうも、私の望むようなCG制作とは、かなり異なるベクトルで動き出していることに気づいたのだった。

 年が明け1991年となり、東京へ足を運んだ時のこと。たまたま、有楽町の映画館でターミネーター2が上映されていた。液体水銀がプヨプヨトと動くCGの質感に腰を抜かしてしまった。映画終了後、PIXELという専門雑誌を手に取り、本格的なCGクリエイトマシンは、何が最適なのかを調べてみたのである。

 そこで行き着いたのは映像エキスパート軍団のイマジカグループだった。その関連会社がCG専門事業をしていると言う。直ぐに、同専務に面談のアポを取った。それから2ヶ月して、再度東京へ足を運び、同専務と再会し、長時間にわたり話し合いを行い、展示してあったマシンを指差し「これを、ください!」と言ってしまったのだ。それが写真1枚目のものだ。

 値札が見えないので、口頭で金額を聞いてみたら・・・な、何とSiliconGraphics Personal Irisが3200万円だと言う。Macintosh llfx本体と何やかにやで既に640万円ほど費やしたのに、その比ではなかったのである。

 そうしている内に、5月になってしまった。何とか導入したいSiliconGraphics。しかし、CGソフト「リンクス」が別に720万円。1台の怪物のようなマシンを入手するのに、導入教育費などを加えて、4500万円ほどになってしまうのだ。

 私は、本格的なCG制作を甘く見ていた。数百万でできそうな気がしていたが、大きな勘違い履き違い。導入当初から大きな誤算だった。それに加えて、イマジカの専務が心配していたことが生じた。それは、当社の第一回決算もできていない点だ。よって、リースが通るか否かの問題が生じる。(普通ならば不可)

 よって、6月に某リース会社の理事長宅に、日曜日の午後9時に足を運び入れ、午前零時までの3時間、滅茶苦茶な事業計画書を提出し、リースを通して貰うための、大プレゼンテーションを行った。

 起業して、僅か8ヶ月の弱小会社。とんでもないプレゼンだったが・・・翌日の月曜日の正午に、リース会社の理事長より「リースは理事会で通しました。よって、5年間大変厳しいでしょうが、しっかりと仕事を頑張って、リース料を完済してください。その約束を頂ければ、明日、午後から契約書をお持ちして契約に臨みます。」と。

 生汗ものだったが、その連絡を得て、間髪を入れず、イマジカの関連会社専務に電話で「リースが通りました。導入計画をよろしく願います。」と意気揚々に話したことを思い出す。

 しかし、それから5年間が地獄の毎日になるのかなど、全く予測もしていない私が居たのだった。(苦笑)


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▼SiliconGraphics Iris INDIGO
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【ディー・アンド・エルリサーチ株式会社公式サイト】 http://www.dandl.co.jp/dandl/Link

                 

  • posted by Chikao Nishida at 2015/6/5 01:11 am

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