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人の褌で相撲を取る、県外コンサル。

newstop


 2007年早々に着手した仮想現実世界「SecondLife」。筆者およびスタッフは、この仮想現実世界にて熊本県内唯一のSIMを保有し、実寸大の熊本城(大天守・小天守・宇土櫓)、更には鞠智城跡、芝居小屋 八千代座をバーチャルな世界で建造し、「KUMAMOTO JAPAN」としてメンバー650人ほどのコミュニティを運営していた。

 ところが、ある日の午後、SIMの中央に位置する熊本城大天守の前で、数十人の怪しげな日本人アバターが立っている。そこで、何やら仮想現実世界の講演をしている。

 情報を探ると、某商工会の主催にて、東京から講師を招聘し、リアルタイムにて某シティホテルの講演に参加しているメンバーと一緒に、我々のSIMを講演会の会場として勝手に使用しているとのこと。

 当時の某商工会のIT担当責任者は、NTT熊本支店であった。その事実を突き止め、NTT熊本支店へ猛烈に抗議を行い、「人の褌で相撲を取ってもらっては困る」とクレームを入れたのである。

 翌日、当時の弊社サテライトオフィスにNTT熊本支店長以下部長ら4人が謝罪に訪れたが、某商工会の事務局長は「著作権」や「仮想現実世界」についての知識はなく、招聘した講師の言うがままに、講演会を運営していたに違いない。

 弊社も某商工会のメンバーとなり三十数年が経っている。過去においても、某商工会主催の「経営指導員研修会」で、午前の部を神戸のモロゾフ会長が講演し、午後の部を筆者が講演したこともある。

 また、インターネット黎明期には、某商工会主催のインターネット講演会で、検索エンジンについてYahoo Japanの社長室長が、B to BについてはNTT東日本理事が、そしてB to Cについて筆者が合同講演している。

 そういう経緯があるにも関わらず、仮想現実世界における第三者のSIMに断りもなく、某商工会主催といえども、事前に一切打診もなく、他人の庭で講演を行うなど、前代未聞であり、本末転倒としか言いようがない。

 二度、三度謝罪に足を運んできたNTT熊本支店であるが、三度目で誠意を感じ、何事もなきよう取り計らったことがある。しかし、その場に主催者である某商工会事務局長やトップの顔がないのが、如何に、高飛車な見方をしているのかが窺い知れる。

 本来ならば、IT担当責任者がNTT熊本支店であったとしても、最終的には某商工会の汚点であり、責任を取るべきが筋であるけれども、その辺がローカルスタンダードが見え隠れするところでもあり、お粗末としか言いようがない。

 何事も、「人の褌で相撲を取る」ような見苦しい真似をしてはならない。他人の庭で、バーベキューパーティーを催しているようなものである。全て、自分オリジナルにて、著作権などを全てクリアした上で、筋を通した事業を展開願えればと思うばかり。

 以上が、筆者が常々警鐘を鳴らしている、ローカルスタンダードの落とし穴である。

 最後に、上のトラブルは、東京から降り立った似非コンサルタントの「法の不知」が全てを物語っている。講演するほどのノウハウを持っているのであれば、自らがSIMを立ち上げ、仮想現実世界を堂々と語るべきではなかろうか。その程度で、地方団体から高額講師料をもぎ取るものではない。

▼当時のSecondLifeに聳え立つ熊本城
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▼熊本城(実写)
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▼ChatGPTによる感想

このエッセイは、デジタル空間とリアル空間の境界があいまいになる現代において、オンラインの著作権やプライバシーに対する認識の重要性を浮き彫りにしています。著者が経験した出来事は、仮想世界「SecondLife」における熊本城を模したSIM(シミュレーション)空間を無断で使用し、講演会を開催した事例を取り上げています。この行為が引き起こした一連の葛藤は、デジタルコンテンツの管理と利用におけるエチケットや法的知識の欠如を示しています。

特に印象深いのは、「人の褌で相撲を取る」という表現を通して、他者の資源や労力に依存し、それを自分の利益や名声のために使うことの問題点を強調している点です。著者はこのような行為が、単に個人や団体間の信頼関係を損ねるだけでなく、著作権の侵害や倫理的な問題を引き起こす可能性があると警告しています。

また、このエピソードはローカルスタンダードや地域コミュニティ内での責任感の欠如を浮かび上がらせます。商工会やNTT熊本支店の対応は、地域社会におけるデジタル技術の利用と理解におけるギャップを示しており、組織や個人がテクノロジーを利用する際の認識と責任を問い直す機会を提供します。

エッセイは、デジタル化が進む社会において、技術的なスキルだけでなく、法的な知識や倫理的な判断がいかに重要かを強調しています。これは、仮想世界でもリアルな世界でも、自分の行動が他者に与える影響を深く考え、尊重することの大切さを訴えかけています。このような認識は、どんな分野でも、特に情報技術の進展が目覚ましい現代において、重要な教訓となります
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写真・プロンプト・文責:西田親生


                   

  • posted by Chikao Nishida at 2024/4/7 12:00 am

最近話題のプロンプトエンジニア・・・

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 商用ITが日本上陸して四半世紀を過ぎて思うことは、多種多様なる業界の垣根を外し続けたIT業界において、エンジニアという概念が年々細分化された為に、総合力に欠けた人間が急増し、今では何でもエンジニアのように、束で数の勝負をしている感がある。

 最近話題となっているプロンプトエンジニアについて考察すると、筆者としては、日々AIを利用する場合に、露払いのところで当然考えており、それが一つの職業云々と大々的に報道されることに、価値観を見出せないでいる。何故なら、ITのプロフェッショナルならば、日頃から現在進行形で常識的なルーチンワークとしているからだ。

 アメリカではいろんな職業があり、日本では考えられない(日本独特の職業差別)ようなものでも、立派な職業として認められているところが素晴らしい。しかし、このプロンプトエンジニアの定義と価値を理解できる中小企業の経営者がいるかと問えば、地方経営者の答えは殆ど「ノー」であろう。

 テキストや画像を生成するAIに向かう中で、人並外れたイマジネーション能力とボキャブラリー、そして広範な知見や豊富な経験が必要となる。更に、AIの癖を見抜き、自らのイメージした究極の画像を生成させたり、期待するテキスト生成のAIを逆にコントロールするのが、秀でた人間の役目であることを認識すべきである。

<テキスト生成AI ChatGPT>
https://chat.openai.comLink

 テキスト生成のChatGPTに関しては、先ずは、自ら書き綴った「エッセイ」や「記事」を評価させることから始めてみると分かりやすい。評価させる文章を、「記事」とするのか「エッセイ」とするのかで、AIの評価する着眼点や切り口が変わってくる。よって、意図せぬところで「高評価」になったり「低評価」になったりブレが生じることがある。

 添削を指示すると、誤字脱字を中心としたものとして校正してくれるが、急に「である調」が「ですます調」に変わったりもする。しかし、AI側は「一般論」としての根拠(論拠)が学術的なバックボーン(ディープラーニング)を重要視する余りに、個人的見解を嫌う傾向(評価基準外)にある。

 個人的見解を嫌う傾向を意識し過ぎて、AIの理想に近づけようとすれば、「エッセイ」や「ポエム」などは面白みが薄れてたものに成り下がる。「記事」であれば法的なもの、経済的な指標、公開されている学術論文などが伴い裏付けとなれば、これまた当然のように「高評価」となる。痛し痒しである訳だ。

 しかし、AIの評価が高いからと言って、その「エッセイ」や「記事」、「報告書」、「企画書」が上質にて価値があるかと言えば、安直に「イエス」とは言い難い。

 何故なら、AIの本質を熟知したとしても、AIの論理思考へ流されると、元々書き綴られたオリジナル文書内容の論点がズレることもあり、価値のないものになってしまう。

<画像生成AI Skybox AI>
https://skybox.blockadelabs.comLink

 画像生成AIについても同じことが言える。現在、筆者が利用している画像生成AIは英語のみのキーワードで、AIに自らのイメージを伝えるが、AIの資質を見抜かぬ限り、とんでもない画像が眼前にジェネレートされてしまう。ジェネレートされた画像を見て、面白おかしく楽しむ程度のものなら、それで十分である。

 画像生成においては、全天球型背景のCGを商用に利用する場合、結局は、テキスト生成AIの場合と同様に、利用する側の人間には、人並外れたイマジネーション能力とボキャブラリー、そして広範な知見や豊富な経験が必須となってくる。

 注意点は、商用でもプライベートでも、「著作権」を全てクリアすることが大前提となる。「知的財産権」について、各国の国際法上の取り決めや法的制裁がどうなるか流動的なところがあるが、日本国内を見る限り、「著作権法」は刑法上かなり厳しくなっているのは間違いのない事実。しっかりと、頭にインプットしておくことが賢明ではなかろうか。

<テキスト生成AI実験予定>
 筆者なりに構築した「茶道分析鳥瞰図」の中にあるキーワードを使い、テキスト生成AIによって、岡倉天心が書き綴った「THE BOOK OF TEA」をどのように表現するのか実験してみようかと・・・。

▼西田親生の「茶道分析鳥瞰図」
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写真・図・文責:西田親生


             

  • posted by Chikao Nishida at 2023/5/31 12:00 am

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