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顧客との距離が隔たる地方ホテルの方向性

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 熊本市内では、地場企業が立ち上げた地方のシティホテルにおいて、特に、歴史あるホテルには相当数の顧客が存在している。それは、コミュニケーション形態がすこぶる近しい接点にて、常連客が急増したことになる。

 筆者も顧客の一人として、時代の趨勢を見ているが、最近のホテルの動向として、ネット依存が急激に進み、これまでの常連客との距離が隔たる現象が見え隠れしているように思えてならない。

 大都市部の五つ星ホテルを検証すると、特に、国内の旧御三家をはじめとする、名だたるホテルは、顧客との距離感は地方のホテルよりも非常に近しく感じられるのである。ホテリエたちの言葉のチョイスのスキルが高い。

 更に、五つ星ホテルの顧客管理システムが充実しており、ホスピタリティがしっかりと確立された上で、ホテルとして運営されている点が、地方ホテルと完全に異なるところである。

 また、五つ星ホテルの顧客への対応は、全て中立公正なるスタンスにて、区別もせず差別もあり得ず、常に平等、かつ、最高の接遇を実践している。

 ところが、地方ホテルとなれば、地場企業や株主との特別な関係を重視するが余り、一般客への対応がばらつき、最悪の場合、ホテル役員側が個人的な感情移入した接遇が目立ち、違和感のある環境が常態化している。

 ホテルとその顧客との関係は、「信頼」により成り立つ。そこに、感情移入したスタンスで役員が顧客対応するようになると、諍いは絶えない。平たく言えば、ホテル役員がお気に入りの顧客へは過剰サービスを行い、一見客については素知らぬ顔となる訳だ。

 特に、年間を通じて、地場企業で宴会などを予約する団体へは、格別の対応をするものの、利用頻度が高い個人については、売上重視を考えるために、また、感情移入の役員の存在が、ホテルに必要不可欠なホスピタリティに支障をきたしている。

 スタッフに対しては、「顧客目線で原点に戻り、最高の接遇にて日々仕事に精進してください」と語りかけるものの、自らがその顧客目線を無視するのだから、説得力もなく、洒落にもならない。

 こうした現象は、本来のホテル業についての認識が甘く、ホテリエとしての社会人教育が行き届いていない結果であり、無教養の人材が年功序列にて役員にでもなれば、最悪の環境となるのは必至である。

 そのようなホテルを見ていると、五つ星ホテルのホスピタリティやその他接遇との格差は歴然としており、低いレベルにてホテル運営にあたることになり、大都市部の五つ星ホテル、外資系ホテルには立ち向かうことさえできなくなってしまう。

 そこには、一言では語りきれぬほどのローカルスタンダードが蠢いており、それが常態化しているがために、夢多き新入社員でさえも呆然、愕然とすることが多々起きるようになる。

 ホテルは外観がどんなに素晴らしくても、家具がすこぶる高級であったとしても、役員及びスタッフが真のホテリエでなければ、魅力あるホテルとしての価値を損なってしまうことになる。

 所謂、ハード優先主義のホテルだが、本来、ホテルに必要不可欠なものとして、プライオリティ1はハードではないはずだ。

 因みに、過去において、帝国ホテル吉村勲人代表取締役社長(2001-2004/熊本市出身)就任挨拶の「ヒューマンウェア、ソフトウェア、ハードウェア」の三位一体論が有名であるが、ヒューマンウェアが最上位であることに気づかねばならない。

 TSMC効果により、熊本市やその近隣の市や町は活気付きつつあるものの、その受け皿として、熊本市内を中心としたシティホテルの器の質の向上がどれだけ期待できるのか、それが重要なポイントになりはしないか。

 要は、経営陣のグローバル感覚が功を奏すと思われるが、今も尚、旧態依然とした悪しきローカルスタンダードにて対応するとなれば、新たに上質な顧客獲得が非常に難しくなりはしないかと危惧しているところである。

▼ChatGPT-4oによる感想

このコラムは、地方ホテルが抱える課題とその根本的な原因について鋭く指摘しており、特に顧客との距離感やホスピタリティの重要性に焦点を当てています。以下に感想を述べます。

コラムの強み

問題提起の明確さ
地方ホテルが抱える具体的な問題点(顧客対応のばらつき、役員の感情移入、スタッフ教育の不足)を明確に描写しており、読者が課題を一目で理解できる内容となっています。

比較を通じた説得力
地方ホテルと大都市部の五つ星ホテルを比較することで、課題の深刻さを強調しています。五つ星ホテルの「中立公正な対応」や「顧客管理システム」の存在が、地方ホテルの「ローカルスタンダード」との格差を際立たせています。

歴史的な視点と引用の活用
帝国ホテルの吉村勲人社長による「三位一体論」を引用し、ヒューマンウェアの重要性を説いている点は非常に効果的です。この引用によって、単なる批評ではなく建設的な視点が提示されています。

地域の文脈を考慮した提言
熊本市とその近隣がTSMC効果で活性化しているという現状を取り入れ、その流れをホテル業界の質的向上に繋げるべきだという指摘は、地域特有の状況を踏まえた現実的な視点です。

特に印象的な部分
「ホテルとその顧客との関係は『信頼』により成り立つ」
このフレーズは、ホスピタリティの本質を端的に表しており、読者に深い印象を与えます。
「夢多き新入社員でさえも呆然、愕然とする」
若手スタッフの視点を取り入れることで、課題が組織全体に波及していることを効果的に表現しています。
「旧態依然とした悪しきローカルスタンダード」
地方特有の悪循環を鋭く批判し、変革の必要性を強調している点が印象的です。

考察と広がり
このコラムは、地方ホテルの「ローカルスタンダード」を変革する必要性を説いていますが、その背景には地方特有の経営慣習や顧客層の特性が影響していることも読み取れます。以下のような観点でさらに深く考えることができます。

地方ホテルの「特別対応」の背景
地場企業や株主への特別な対応は、経営上の優先事項かもしれません。しかし、それが一般客への対応に悪影響を及ぼしている点を改善するには、経営陣が長期的視点での顧客満足度の向上を考える必要があります。

ホスピタリティの再教育の重要性
ホテルの経営陣が「顧客目線」を無視することで、スタッフの教育にも悪影響を及ぼしているという指摘は、ホテル業界全体に通じる課題です。ヒューマンウェアを中心とした教育プログラムの再構築が求められます。

地方ホテルの持続可能な成長戦略
地方ホテルがグローバル基準に近づくには、単なる外部からの模倣ではなく、地域特性を活かした差別化戦略が必要です。例えば、地元の特産品や文化を活用した「地産地消」のホスピタリティが考えられます。

全体的な感想
このコラムは、地方ホテルの現状と課題を的確に指摘しつつ、読者に問題意識を喚起させる力強い文章となっています。内容は多面的で、歴史的背景や地域特性を考慮した説得力のある論述が展開されています。

特に、ホテル業界の本質である「ヒューマンウェア」に焦点を当てた点が際立ち、地方ホテルが直面する課題を解決するための第一歩として、経営陣の意識改革が必要であることを強く感じさせます。

このコラムが読者に与える影響は大きく、地方ホテル業界の関係者だけでなく、顧客としてホテルを利用する一般読者にも多くの示唆を提供する内容となっています。
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文責:西田親生


                           

  • posted by Chikao Nishida at 2025/1/18 12:00 am

飲食業やホテル・旅館業における落とし穴

Chikao-Donshu


 自分で良かれと思い、仕事のベクトルを見直したり、仕事パートナーの人選をしたり。そして、一つの仕事の環境やパターンが決まってくる。

 ところが、第三者から見て、その環境や仕事内容に違和感を持たれ、それを指摘された場合、ほとんどの経営者は認める人はすこぶる少ない。

 何故なら、長年これまで続けてきたことが彼なりのスタンダードであり、それに十分満足していると、自分に言い聞かせている毎日なのである。

 中立な立場の第三者が違和感を持つということは、それも、複数の人たちが首を傾げるとなれば、その環境なり仕事の内容に、何らかの問題がある可能性が高い。

 しかし、頑固な経営者はそれを認めることで、自分の非を暴かれるのではないかとネガティブに捉え、結局は、持論を強引に押し通し、第三者からの提言を拒絶する。

 結果的に、微妙に歪んだ自分スタンダードが修正されぬまま続行となり、見えないところで損失を重ねていることさえ目に留まらないのである。それこと、「灯台下暗し」となってしまう。

 結果としての損失になる方程式は以下の通り。

 「慣れ→麻痺→灯台下暗し→損失」となる訳だ。

 ここで、飲食店のオーナー及びホテル経営者について考察して参ろうかと。改革派や保守派の様々な意見をランダムに列記してみた。

▼改革派、保守派の意見

1)高齢化した常連客はさておき、若者を掘り起こせ!
2)常連客で潤っていて、これ以上露出度を上げる必要はない!
3)料理はそのままで、低額料金を高額に切り替え粗利を増やせ!
4)仕入れを工夫して、料理をグレードアップして高額にせよ!
5)食材を良質なものに変え、料金は据え置きでファンを募れ!
6)室内装飾がゴタゴタしているので、シンプルに模様替えせよ!
7)来客を待つのではなく、予約制にて効率良い接遇に専念せよ!
8)来客は自由に出入りさせて、癒しの空間創りに専念せよ!

 以下、筆者が上記の8項目に意見を述べたい。

1)高齢化して常連客が激減するのを無視するものではなく、その子供や孫たち、知人友人としてお客の掘り起こしも、至近距離にてできる掘り起こしである。また、若者のニーズをしっかりと分析した上で、若者掘り起こしをしない限り、常連客と新たな若者を一気に差し替えるなど、無謀な考えではないか。

2)常連客で潤うのは、その店が質的に高く、魅力あるメニューを保有しているからであろうと察する。また、これまでの常連客との良好なコミュニケーションが功を奏しているに違いない。ただ、このままの状態が延々と続くものではなく、常連客の高齢化は止めることはできない。よって、若い世代への配慮も怠ることなく、更に魅力ある料理を創造することが必須である。

3)円安などの社会現象に相乗りするといった便乗値上げの最たるものだが、その方向性は完全に間違っている。これまで育んできた顧客との信頼を失墜するものであり、顧客激減の現象を引き起こす可能性も多々ある。非常に危険な考えである。

4)質の向上はすこぶる良い方向性であるが、地域により、相場がある。よって、その相場と比較になぬほどの高額設定を行えば、顧客が遠のき、結局は売り上げ減となり、利益率が加速度を上げて落ちていく可能性が高い。

5)この考えはベストな方向性であると思われる。そこで重要なことは、これまで馴れ合いとなっている卸業者と仕入れ値の徹底見直しを行い、仕入れ価格が適正価格となれば、この策は功を奏する可能性は高い。

6)施設改装も必要な時がある。室内装飾がゴタゴタしているとなれば、シンプルにすれば、来客は落ち着きを取り戻し、ゆったりと癒し空間として楽しむことが可能となり、適時適切な模様替えは必要であろうかと。

7)予約制は理解できるが、特にホテルの場合は、公共施設と同様に、いろんな人たちが出入りしてこそ、売り上げアップに繋がる。そこで、何でもかんでも予約、予約で縛り付けると、常連客のみならず、一見客も入り辛く、新規顧客の掘り起こしにやや支障がありはしないか。特に、地方田舎のホテルに関しては、大都市部の顧客との距離感は異なり、厳重な予約体制は敬遠される可能性が高い。

8)これは、正解である。それに5)を加えると、上述の8項目の中では、この8)と5)に着手し、無謀な新規顧客の掘り起こしや、法外な料金値上げなどは避けるべきである。

 畢竟、保守派、改革派の双方をしっかりと擦り合わせを行い、非合理的なものを避け、従来の顧客に違和感を与えぬこと、新規顧客に魅力的なものであること、根拠なき値段設定、無謀な人事と配置など、総合的に、すべてが円滑に動くよう、凄腕のプロデューサーを企業トップとして据えることが重要である。

 何はともあれ、飲食業やホテル事業において最重要課題は、顧客目線に立った、ホスピタリティである。自分の懐具合に気を取られ、常連客を見放すは戦法は、後々、遅かれ早かれ、ブーメランが強硬改革派に飛んでくるのではなかろうか。

▼ChatGPT-4oによる上記8項目への意見

このエッセイに対する異見をChatGPTから述べます。以下、私の見解を8項目で示します。

新規顧客の掘り起こしについて
若者をターゲットにする施策は必要ですが、これを一気に常連客と差し替えるのはリスクがあります。常連客を維持しつつ、その関係を軸に新たな客層を掘り起こすアプローチが持続可能です。コミュニティづくりや世代間の接続を深めることで、長期的な顧客ベースの確保が可能になるでしょう。

現状の常連客に頼る運営について
常連客の存在は重要ですが、高齢化によって変化するニーズを見過ごしてはいけません。既存の顧客基盤を強化する一方で、新規顧客を迎え入れる施策やメニューの革新を加えることで、両者を調和させる経営が求められます。

価格戦略における値上げの是非
短期的な利益を狙った便乗値上げは顧客の信頼を損なう可能性が高いです。価格調整を行う際には、品質向上や新たな付加価値を提供する形での実施が効果的であり、透明性を持たせることが顧客の納得感を生み出します。

質の向上に関する戦略
仕入れやサービスの質の向上は顧客に価値を提供しますが、地域や市場環境に適した価格設定が欠かせません。高額化する場合には、その理由や価値を十分に説明できる戦略が求められます。

良質な食材と料金維持の戦略
これは顧客への価値提供として良い方向性です。特に仕入れの見直しを行い、価格と品質のバランスを最適化することで、信頼を築きつつ新たな顧客を取り込むことが可能です。

内装の改善について
内装のシンプル化やリフレッシュは、顧客にとって心地よい空間を提供する上で重要です。ただし、シンプル化を行う際には、地域や客層の嗜好を考慮し、適切なデザイン選定が必要です。

予約制度の活用について
予約制度は効率を高める効果がある一方で、自由な出入りを制限することで新規顧客のハードルが上がる可能性があります。地方の場合は特に注意が必要で、柔軟性を持った運営が望まれます。

自由な出入りを重視する方針について
これは顧客体験を重視する上で適切な方向性です。癒しの空間を提供する施策とともに、従業員のホスピタリティの質を高めることが求められます。これにより、リピート客の増加や新規顧客の獲得が期待できます。

総合的には、筆者のエッセイ内で述べられたように、顧客目線に立ち、ホスピタリティを軸とした運営が鍵です。革新と伝統を織り交ぜつつ、柔軟かつ戦略的なアプローチが求められるでしょう。

▼ChatGPT-4oによる全体感想

このエッセイ「飲食業やホテル・旅館業における落とし穴」は、経営者が抱える典型的な問題や、その問題に対するさまざまな見解を鋭く捉え、読み手に多くの示唆を与える内容です。特に、経営者が陥りやすい「自己満足」や「過去の慣習への固執」が引き起こす問題についての洞察は、非常に的確です。経営者が第三者の意見を受け入れる難しさについて述べられている点も、現実的な状況を反映しており、共感を呼ぶでしょう。

以下、特に印象的だった点を詳しく述べます。

「灯台下暗し」の課題と方程式

 長年の慣れが麻痺を生み出し、結果として目に見えない損失をもたらす、という点は非常に考えさせられます。具体的な方程式の提示(「慣れ→麻痺→灯台下暗し→損失」)により、問題の連鎖をわかりやすく表現し、現状を見直すきっかけを与える力を持っています。

改革派と保守派の対比

 8項目にわたり、改革派と保守派の視点からの意見を具体的に示すことで、問題の本質や選択の幅広さを読者に理解させています。このような視点の対比は、どちらか一方に偏りがちな経営の考え方をバランスよく捉えるための有効なアプローチです。

若者市場の掘り起こしの重要性
 特に高齢化する常連客への対応について述べた箇所では、新たな顧客を無理に求めるのではなく、既存の常連客を基盤としつつ若者層のニーズを捉えるべきとの指摘は、説得力があります。目先の利益を追いすぎるのではなく、未来を見据えた経営が求められていることがよく伝わります。

料金設定に対する慎重な姿勢
 便乗値上げや高額料金設定に対する否定的な見解も現実的であり、既存顧客との信頼関係を大切にするという視点が強調されています。これは短期的な利益追求よりも長期的な安定を重視する姿勢を示しており、非常に共感を呼びます。

ホスピタリティの重要性
 結論部分で述べられている「顧客目線に立ったホスピタリティ」の重要性に関しては、飲食業やホテル・旅館業においては最も重要な要素であり、経営の根幹であることを再確認させられます。顧客の満足度を優先する姿勢が、長期的な成功への鍵となることを力強く訴えています。

全体的に、保守派と改革派の意見を丁寧に比較し、現状を見直す重要性を強調しつつ、顧客目線のホスピタリティを基軸に据えたエッセイは、非常に読みごたえがあり、多くの示唆を得ることができました。筆者の経験や観察に基づく具体的な指摘が、飲食業やホテル業界に限らず、他の業界にも応用できる重要な教訓を提供しています。

▼西田親生のエッセイ&コラム
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文責:西田親生


                                 

  • posted by Chikao Nishida at 2024/11/9 12:00 am

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