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脇宮盛久の世界・・・『豊穣の秋たけなわ 再会の宴』に舌鼓。

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 数十年ぶりの旧友(山本順司医師/東京大学医学部卒)との再会。その宴を飾ったのは、『豊穣の秋たけなわ 再会の宴』(脇宮盛久料理長作/熊本ホテルキャッスル 個室 細川)。

 学生時代と変わらぬ、互いのトークスタイル。旧友は開口一番、「よく二人で話していたよね。僕は受け身で10聴いて、1話す感じだった。」と。

 筆者としては、そんなにお喋りの自覚はないが、彼にとってはそうだったようだ。数十年ぶりの会話は、数十年前と同じペースで、色んな思い出が湧き出してくる。

 彼は、防衛医科大学教授、茨城県立中央病院副院長などを経て、今年の4月に、東京高輪の病院長に就任したばかり。実は、日本を代表する肝・胆・膵の癌専門外科医として活躍し、多くの若き医者を育ててきた。

 今回の再会は、彼がたまたま全国フォーラムで熊本に立ち寄るとのことで、是非会いたいとのメールが届き、本日実現したことになる。

 旧友が同ホテル玄関に到着すると、岩本食堂部長、大津マネージャーたちがダイニングキッチン九曜杏の奥座敷 個室『細川』へエスコート。

 個室では、既に個室担当女性スタッフが待っていた。それから脇宮料理長、更には色見宴会担当が次から次へとご挨拶に。折角の機会なので、旧友へは、日頃から世話になっている各スタッフを紹介し、着座した。

 女性が先付と前菜を運んでくる。同料理長は丁重に献立について解説を始めた。旧友は、これまでに体験したことのない料理群に驚いていたが、一つ一つをじっくりと味わいながら食して行く。

 筆者も、同ホテルに足繁く通い始めて40年。今回、同料理長(黄綬褒章&現代の名工受章者)の凄腕を再認識するとともに、過去最高の献立に唸るばかりであった。

 午後6時半にスタートした、『再会の宴』。各料理の食レポは次回に記事として掲載予定だが、これほど心の篭った、アーティスティックな料理は見たことがない。更に、淡々と料理長の料理解説が続く。

 大満足の料理だったが、その余韻に浸りながら、時計を見ると午後9時(同レストランの閉店時刻)を過ぎている。慌てて個室を出て、1階にある会員制クラブ『エルドラード』に移動することにした。

 結局、本日の『再会の宴』は、午後6時半から午後11時の4時間半。積もる話もまだ沢山あったが、これを機会に、旧友とはちょくちょく連絡を取り合い、情報交換をしながら、新たな事業を模索してみようかと。

 末筆ながら、本日、我々のために、素晴らしい『器と料理』の演舞を見せてくれた脇宮盛久料理長や、心ゆくまで寛げる空間を創ってくれた岩本食堂部長、大津マネージャー、そして個室担当女性スタッフへ、心より感謝申し上げる次第。

 お陰様で、人生における大切な想い出のアルバムに収めることができた。

◎記事をPDF化(ダウンロード可)about 10MB
https://www.dandl.co.jp/club/saikai20221021.pdfLink

▼献立『豊穣の秋たけなわ 再会の宴』
脇宮盛久料理長作
(黄綬褒章・現代の名工 受章者)

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▼先付
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▼前菜
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▼小吸椀
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▼造り
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▼煮物
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▼焼物
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▼料理をサーブする個室『細川』担当女性スタッフ
やや緊張気味の旧友
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▼強肴
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▼酢の物
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▼食事
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▼デザート
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▼会員制クラブ『エルドラード』にて
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※写真や献立など、複写転載は厳禁。
(同ホテル料理長及びスタッフを除く)

右上より左へ、岩本食堂部長、脇宮料理長、色見宴会担当
右下より左へ大津マネージャー、『旬』、個室担当女性スタッフ
※セキュリティの為に、女性氏名は伏せています。
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写真・文責:西田親生

                       

  • posted by Chikao Nishida at 2022/10/22 07:06 am

極上鰻に舌鼓・・・140年の歴史と伝統を誇る鰻専門店『水前寺東濱屋』。これぞ、日本一!

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 明治10年創業、140年の歴史と伝統を誇る鰻専門店『水前寺東濱屋』。

 同店に初めて足を運んだのは、前職の新聞社時代であった。当時のニュースカイホテルで2日間に亘るセミナーを主催する前日に、招聘した講師と共に会食をすることになった。鰻が大好物と言うので、選んだのが同店(当時は料亭)であった。

 小川の橋を渡ると、右側に古い料亭の屋敷が見えた。そこが『水前寺東濱屋』(当時の店名は東濱屋)であった。座敷中央に案内され、最初に目についたのが風情ある中庭である。庭向こうに小川が流れ、そのせせらぎの音に癒されながら、料理が待つことにした。

 さあ、会食の始まりだ。しかし、楽しい会食というのに、皆、黙っている。黙っているのではなく、余りの美味さに言葉もなく、黙々と食べている。鰻肝も弾けそうに大きく、美味い。メインの鰻重が出されたが、とんでもないものだった。

 外側はカリカリと、中はフワフワと。分厚い極上鰻二匹の頭と尻尾を取り除き、一人前が二匹の鰻の最高の部位で盛られている。高級黒毛和牛であれば、シャトーブリアンの部位である。鰻とタレが絡み、上質の湯気立つ熱々の白ごはんと相まって、また、絶句。頬が落ちるとは、このことを言う。

 それから何年経ったろうか。熊本県立図書館がこの老舗の場所に建つというので、致し方なく、道向かいに同店が移ることになった。その時、久しぶりに足を運び入れ、暖簾をくぐったのである。

 同店は代替わりとなり、若旦那と若女将の二人、そして職人が数人所狭しと走り回っていたことを思い出す。それから、若女将が筆者を見て、固まった。筆者もその姿を見て、腰を抜かす。

 何と、20年ぶりの再会である。実は筆者が2歳の頃から遊び回っていた幼友達の従姉妹で、当時、何度か会ったことがあった。「お久しぶり。ここの若女将さんになっているとは、つゆ知らず。」と言いながら、椅子に腰掛けた。

 お客が多かったので、長話はできなかったが、出された極上鰻重は、数年前に食した料亭のものと同じだった。いや、外側のカリカリ感が程よく、以前よりも焼き方が変わったのか、鰻の肉汁を包み込み、その美味さが倍増していたのである。

 現在、開店から140年の歳月が経っているが、代替わりとなり、研究好きの若旦那が焼き方を高熱に切り替えて、昔ながらの歴史と伝統を受け継ぎながら、今の時代に合った、グルメ通を唸らすものを創り出していた。

 三本の菜箸をアクロバティックに使い、鰻を焼いて行く。先ずは、素焼きをする。オーダーを受けてから焼き始めるが、長年使い続けている秘伝のタレにジャブっと付けて、炭火の火の粉が舞い上がる上に載せて焼く。その連続だが、三本の菜箸の上を滑るように踊る鰻が、生きているように見えた。

 料亭の頃に厨房を覗いたことはないが、このように厨房で取材をしたのは初の体験。近距離から撮影しているので、カメラ本体もレンズも熱く、顔も体も高熱で汗が噴き出していた。なるほど、あの機械式の吹子が焼き方の進化をもたらしたのだろうと。

 激しい風切り音とともに、再び火の粉が舞い上がる。生臭いと思っていた鰻が、別物の芳ばしい鰻重へと変化して行く。撮影中に、恥ずかしながら、何度も腹の虫が鳴り響く。堪えきれずに、お茶を少々飲みながら、また撮影を続けた。

 撮影を終えて、テーブル席に出されたのが、写真下の特上鰻重である。色、艶、香り、形、申し分のない鰻重を見て、放心状態。分厚い鰻だ。山椒を掛けて、熱々のご飯の上に載せて、口の中に含む。一噛みした瞬間に、鰻の蒲焼特有の香りが鼻に抜ける。これは、堪らない。

 ご飯の量が多いと思いきや、分厚い鰻の蒲焼き4枚と共に、一気に完食した。これは、これは、絶句である。肝吸いも流石に美味い。香の物で〆て、お茶を流し込む。そして、最後のデザートを食して、完食。

 標題に『これぞ、日本一!』と書いたのは、数年前に友人が東京からセレブで超グルメ通を同店に連れて行き、その時、超グルメ通が発した言葉らしい。世界中の贅沢グルメ三昧している人なので、『これぞ、日本一!』は、リップサービスにあらず、素直な感想だったに違いない。


▼鰻を焼く店主 吉田明さん
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▼三本の菜箸
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▼仕上げ
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▼盛り付け
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◎水前寺東濱屋
熊本市中央区出水1-8-27
096-381-7241
定休日:毎週水曜日(月に1日程度の不定休あり)
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◎ロゼッタストーン公式サイト(since 1995/熊本県第一号WEBサイト)
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写真・文責:西田親生

               

  • posted by Chikao Nishida at 2022/8/22 12:00 am

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