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部下のマネジメント術・・・

※記事と写真は関係ありません
▼鞠智城跡(熊本県山鹿市)

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 部下のマネジメントにおいて、頭を痛めている上司は多い。出来の良い部下ならば、何のストレスなく上司として指示を伝えられるが、出来の悪い部下には的確な指示を伝えることができず、生産性のないものばかりが生じてしまう。無駄な時間と労力、そして苛立ちだけが上司を襲う。

 ここで問題なのは、一人一人の部下を天秤に掛け、日頃から部下の優劣把握に力を注ぐあまり、生産性のある業務を部下へシェアリングできているかの検証を忘れていることが多々ある。更に、上司としてのコマンドが、無意識の内に感情的な差別行為に至っている可能性も高い。

 よって、部下のマネジメントを円滑かつストレスなく行うには、先ず、上司自らが範たる上司として立派な人格を備えているかが問題だ。部下の失態へ罵詈雑言を連発し、責めまくるのは誰にでもできる蛮行。小言や嫌味を言うのが上司の役割ではないことを肝に銘じて、自己改善から始めるべきだ。

 悪しき昭和の上司と部下の関係は、日頃から付き合いの良い部下を善しとしたり、イエスマンを昇進させたり、個人的な好き嫌いで上司と部下の関係が成り立っていた。だから、処世術ノウハウ本が売れたり、会社内では姑息な濡れ衣、誹謗中傷、揶揄、虚言などが横行し、筋の通らぬ事が罷り通っていたのである。

 上司として、部下の信頼を得ているのか!?昔の映画「コンバット」のサンダース軍曹のような上司であるかを自問自答してみればよく分かる。部下の失態をサンダースは叱責せず、常に部下の盾となり、最前線で戦い、突進して行く。部下は、中隊長よりもサンダースに命を預けていた。

 このような上司と部下の関係が理想ではあるが、なかなか、日本の実社会では稀有なること。今や、恐怖政治による上下関係なんぞ、独裁者の幻想でしかない。仕事の上下関係を、プライベートにおいても上下関係を強いていた日本の悪しき慣習として、語るにも値せず、失笑ものとなる。

 表題の「部下のマネジメント術」は、実は、上司として己のマネジメントができなければ、部下の信任を得ることもなく、業務が円滑に、それも楽しくシェアリングできるはずがない。要は、敬愛に値する上司として部下の心を受け止め日々努力することが、部下のマネジメントに直結することを再認識すべきとなる。

 一部の部下のみを依怙贔屓(えこひいき)して、部下の業務を査定してはならず、出来の悪い者へ恫喝したり叱責したりせず、部下には、どこに原因があるのか、どうすれば失敗しないのかをしっかりと理解させることで、はじめて次のステップへ誘(いざな)うことが可能となる。

 失敗した本人への指摘と改善は必須だが、周囲の他の部下や同僚に対して、万が一、失敗した人間を晒し者にしている上司がいれば、それは悪質なパワハラ行為となるだけの話。何の問題解決にもならず、部下全体の統率もままならず、落ちこぼれが一層加速し、離脱する者が急増して行く。

 「この野郎、ふざけるな!何やってるんだ!」と威嚇するのは、上司としては大人気なく、人間失格。勿論、人の命を預かるような業務であれば、絶対に失敗は許されないけれども、物腰や指示の仕方次第では、叱責された部下は目を瞑り、耳を塞ぎ、改善の糸口を見出すことは不可となる。

 過去の記事に何度も記した通り。「失敗は最高のオポチュニティ」と言うように、一人の部下の失敗を、上司及び同僚とも共通した最高の学習素材としてミーティングで共有し、二度と同じような失敗がないように諭すのが上司の役割である。しかし、そこで晒し者にする手法を使う上司であれば、降格すべき対象は能無し上司である。

 職位に溺れている上司が、部下のマネジメントで頭を痛めるのは当然の報い。更に、保身のために責任転嫁して、部下に矛先を向けることもあるが、先ずは、上司としての言動の適正チェック、範たる上司となるための努力を惜しんではならない。そこに気づけば、部下のマネジメントはすこぶる穏やかで、頭を痛めることなど激減するに違いない。

 ただ、上述のように、上司自身が己を改め、全てにガラス張りの情報共有、称賛のマネジメントに当たったとしても、或る部下が社内ルールを守らず、業務命令に従わず、社内風紀を乱すようであれば、「解雇」の道を辿らざるを得なくなる。されど、元々その人物を採用したのは経営側なので、選任の責任は決して軽くはない。

 最後に、オフィシャルにおいて仕事さえできれば、プライベートは無関係と言い放つ人も多い。正解は、オフィシャルとプライベートのそれぞれの領域を区別すべきであり、プライベートに無断でオフィシャルの土足を持ち込むことは許されないと理解しなければならない。

 しかしながら、プライベートにおいて何らかの犯罪に関わっても、仕事が捌けるからとプラスマイナスゼロで帳消しになるはずもなく、公序良俗に反する行為であれば刑事罰に処せられる。当然の如く、会社自体も社会的信頼を失墜するのだから、残念ながら、有無を言わさず解雇処分となる訳だ。

 結局、皆がオフィシャルにおいてもプライベートにおいても、「積善之余慶」の精神を持ち合わせていれば、下らぬ事でさざ波も立たず、理想的なマネジメントが行き届く「最優良企業」として育つことになる。


▼田畑(熊本県山鹿市)
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▼上内田川(熊本県山鹿市)
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写真・文責:西田親生

           

  • posted by Chikao Nishida at 2021/9/5 12:00 am

年配者が若者から嫌われる理由・・・

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 或るSNSにおけるコミュニケーションを長期間検証していると、年配者が若者からすこぶる嫌われる理由が、次第次第に理解できるようになった。それは、年配者が勝手に対峙の関係を作り出し、若者を見下し、青二歳と一蹴するところから始まる。

 年配者は、己のキャリアからの自信なのか、会話途中のマウント行為に及び、「それが、ダメなんだよ!」と咄嗟に否定的な言葉で埋め尽くす。人生で迷走する若者も多く、そこで、年配者の経験だけを最高の素材として、的外れな武勇伝を語るのは頂けない。

 若者への訓示めいた発言は、すこぶる迷惑な話でもあり、ミーニングレス。「相互リスペクト」と豪語しながら、話のケツは、常に醜いスパイラルを描く。それが連日となれば、想定外に、精神衛生上、不健康なるコミュニケーションと成り下がる。

 温故知新という言葉の通り、過去の遺産から学べることも多々あるが、だからと言って、即座にオプティマルな回答、結論に繋がるものではない。過去の想い出話ばかりでは、夢ある近未来が見えるはずもなく、自己陶酔、自己満足の世界に止どまるのみとなる。

 退屈極まりない過去における武勇伝。初回だけは劇画タッチの漫画のように感じるものの、諄いほどの繰り返しは、人様に対する「拷問」でしかない。情けないことだが、年配者に欠落しているのは、若者への信頼、そして若者へのリスペクトである。

 筆者も自戒を込めての見解ではあるが、若者から悩みも質問も出ない会話の流れで、仮想ネガティブ世界を妄想し、初手から犯人を若者に仕立て、不愉快極まりない寓話を語るものではない。更に、「要らぬ世話」なる課題を押し付けるべきものでもない。

 昨夜、若者たちと、ウィローパターンの焼き物に秘められた物語や、革製品の手入れの仕方など、皆が自然体で語る楽しい時間を持つことができた。一人は美味しそうにお酒を飲んでいる。もう一人は、手作り夕飯をパクパク食べながら話に耳を傾けている。

 そこには年代の垣根、ジェネレーションギャップなど皆無であり、一つ一つのテーマについて、興味津々なる軽やかな言葉が飛び交った。食後の満腹感にて寝落ちした人もいたようだが、肩の力を抜き、自然体にて語るのが一番だと、皆が感じたに違いない。

 畢竟、年配者は、俺が俺がと空気を読まず、「諄い武勇伝」や「要らぬ世話」という「毒」を吐かぬが鉄則であることを自覚すべきではなかろうかと。蛇足ながら、人は歳を重ねれば前頭葉が萎縮して怒りっぽくなると言われるが、要注意といったところである。


▼薔薇の花が咲き乱れるフードパル熊本にて
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文責:西田親生

           

  • posted by Chikao Nishida at 2021/4/29 12:00 am

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