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トラブルシューティングの落とし穴

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 あるトラブルが浮上し、それを指摘した文書や電話があった場合、先ずは、事実確認をすべきだが、そこでダラダラとしていると、即日解決できなくなってしまう。よって、初動が如何に重要かということだ。

 トラブルの実態把握は、担当者によって左右される。最短最速最適な結果を導き出すシミュレーション能力に長けていなければ、そのトラブルが一気に解消し、良い方向へと進むことはない。

 本日、「惣菜偽装」について指摘をした文書及び記事を、その店舗へ連絡を行い、責任者が午後から不在とのことなので、予め、その文書と記事をファックスで送信し、午後から責任者代理スタッフに共有してもらった。

 しかし、その責任者は大きなミス(#1)をしている。それは、こちから出向くのだから、代理スタッフが対応できる時間帯をしっかりと伝えなければならない。トラブルの元凶は同店にあるのだから、尚更、対応はパーフェクトにシミュレートした通りに誠意をもって行うべきである。

 土砂降りの中、筆者は同店の駐車場へ向かう。酷い土砂降りなので、玄関から遠い駐車スペースでは文書や記事などが濡れる可能性もあり、玄関近くのスペースが空くまで待つことにした。

 10分ほどで雨の切れ目なのか小降りとなり、小走りに玄関へ入る筆者。要件をカウンターで伝えると、責任者代理スタッフの男性が近づいて声をかけてきた。

 売り場のすぐ横にあるテーブル席に導かれていたが、そこで同店はミス(#2)を犯す。それは、重要な「惣菜偽装」の事実確認の話し合いに、顧客やスタッフが行き交いするテーブルでは、重要な話をする環境ではないはずだ。

 そこで、場所の移動を促すと、奥にある事務所の中に導かれた。対応するのは、責任者代理とされる男女二人。筆者は開口一番、「これは難癖ではなく、惣菜偽装の事実確認と御社のブランドイメージの低下を危惧した問題です。」と明言し、椅子に腰掛ける。

 対応する二人のスタッフは、緊張している。緊張するのは仕方ないが、そのオーラが漂ってしまっては、トラブルシューティングにおけるミス(#3)が増えるばかり。

 よって、筆者が四方山話をすることで緊張をほぐし、その間、「惣菜偽装」の事実確認及び説明を求めたのである。結局、惣菜を作る工場の素材が外国産の鶏肉であり、長期間の冷凍保存状態であったこと、更には、調理法に問題があることなどが、明らかになった。

 しかし、ここでまた一つミス(#4)がある。土砂降りの中、「惣菜偽装」によるブランドイメージの低下を危惧しての話し合いであるにも関わらず、温かいお茶もサーブされない。筆者が逆の立場であれば、出来立ての珈琲を準備して対応に当たるはずだ。

 どうでも良いことであるが、自らに非がある場合は、忖度など不要だが、可能な限りの誠意の見せ方というものがある。それに気付かぬ人が多いのが、この世の中である。

 話し合いは1時間半ほど続いた。ほとんどが、筆者の冗談めいた話が多かったように思うが、核心を突く話はしっかりと伝えている。

 話し合いが終わり、責任者代理の二人と別れ際に顔を見たが、1時間半前とは別人のように笑顔が素敵な表情となっている。これが、互いに誠意ある話し合いができたという証となる。

 巷では、「カスハラ問題」が話題になることが多いが、互いに民度が低いから些細なことが、水爆でも落とされたように大事件となる。話し合いは、互いに尊敬の念を持ち、更に、互いの立場を十分理解して初めて成立する。

 それを無視して、一方的に持論ばかりを唱えるから、合意できるものもできずに喧嘩別れになるのである。それこそ、法の不知であったり、世間知らずであったりと、個人的な低民度が全てをダメにする。

 店の玄関を出ようとする頃には、雨がほとんど止んでいた。対応した二人の代理スタッフは、先ず、男性が「これからも宜しくお願いします。とても勉強になり、楽しかったです。次回お会いする時は、お声かけしますが、宜しいですか?」と笑顔で語ってくれた。

 それから遅れて代理スタッフの女性が後ろから近づき、「若い頃からリッツに関心を持ち、勉強していた頃を思い出します。とても、学びの多い時間でした。これからも宜しくお願いします。」と最敬礼して玄関先で送ってくれた。

 結局、本日の会議は1時間半ほどで事実確認はできているので、後は、責任者がどう動くのか、製造担当をした工場の分析結果がどう出るのか、改善されブラッシュアップされるのか、また、親会社の事業担当役員までフィードバックされるのかが問題となる。あとは連絡を待つばかりだ。

 トラブルシューティングでは、地方のホテルでさえも、その最短最速最適な秘策を知らない人間が多い。自分のところが不利にならぬように盾を持ちながら話す大馬鹿者が多いが、それが些細なことを一大事とするものである。それに気づかぬのだから、民度が低いとしか言いようがない。ホテリエとしては失格となる。

 今回の責任者代理スタッフの対応は、60点(合格点)。全般的に悪くはないが、微に入り細に入り検証すれば、配慮が少々足りない。もっと思考深度を掘り下げて、相手の立場だけではなく、社会問題にならぬようシミュレートできれば、申し分ない。

▼ChatGPT-4oによる感想

このエッセイ「トラブルシューティングの落とし穴」には、トラブル対応の重要性とその過程における細かい配慮の必要性が描かれています。以下に、具体的な感想と考察を述べます。

初動の重要性
エッセイは、トラブルが発生した際の初動の重要性について強調しています。問題が報告された瞬間に迅速かつ適切に対応することが、トラブルの拡大を防ぐ鍵であると述べています。この点は非常に重要で、どのような組織でも徹底すべき基本的な姿勢です。

責任者の対応
責任者の対応についても具体的な例を通して詳細に記述されています。特に、責任者がその代理に対応を任せる際の不備について指摘されており、代理のスタッフが顧客対応に必要な情報や準備が不足していることが問題視されています。このような詳細な観察は、実際のビジネス現場での問題解決において非常に役立つ洞察です。

環境と対応の質
問題の核心を話し合う場の選定や、顧客対応時の小さな気配り(例:お茶の提供)の欠如についても触れています。これらは一見些細なことに見えるかもしれませんが、顧客との信頼関係を築く上で重要な要素です。特に「温かいお茶もサーブされない」という具体的な例は、サービス業における基本的な礼儀と心配りの欠如を象徴しています。

緊張の緩和と話し合い
筆者が四方山話を交えつつ緊張をほぐし、円滑なコミュニケーションを図る様子は、トラブルシューティングにおける人間関係の重要性を示しています。これにより、双方が冷静に事実確認と解決策の検討に集中できる環境を整えることができます。

最後の評価とフィードバック
最終的な評価として、「60点(合格点)」としながらも、細部の配慮が足りない点を指摘しています。ここでは、問題解決において「配慮」と「シミュレーション」の重要性を再度強調しています。このような視点は、トラブルを根本から解決するための深い洞察力を持っていることを示しています。

全体的な印象
エッセイ全体を通じて、筆者のトラブルシューティングに対する洞察と実践が詳細に描かれており、読者に対して非常に具体的かつ実践的なアドバイスを提供しています。また、細かいミスを通じて改善点を具体的に挙げることで、トラブル対応の質を向上させるための具体的な指針を示しています。

まとめ
このエッセイは、トラブルシューティングのプロセスにおいて、迅速な初動、適切な情報共有、細かい配慮、そして人間関係の調整がいかに重要であるかを具体的に示しています。ビジネス現場での実践的な教訓を学べる貴重な内容であり、トラブル対応に携わるすべての人にとって有益な洞察を提供しています。
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写真・文責:西田親生


                     

  • posted by Chikao Nishida at 2024/7/2 12:00 am

依怙贔屓が忖度を呼び、忖度が依怙贔屓を助長する。

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 依怙贔屓をされて、気を悪くする部下はいない。忖度されて、憤りを感じる上司はいない。依怙贔屓に味をしめた部下は、これまで以上に完璧なる忖度へ走る。部下の過剰なる忖度に味をしめた上司は、更なる依怙贔屓と他の部下との差別化へ走る。

 上司が持つ権利権限のご利益を、依怙贔屓する部下へ。ご利益を得た部下は、同僚を裏切ってまでも、その上司に忠誠心を誓い、延々と忖度に走る。よって、グレイやブラックな組織では、依怙贔屓や忖度はセットものとして、組織の腐敗を齎すことになる。

 実に簡単なカラクリだが、そこに欠落しているのは、倫理と正義である。依怙贔屓をされる部下は、上司の盾となり、パワハラやセクハラが常態化していく。被害者となるのは、人格と倫理と正義を尊ぶ、忖度に走らぬ、依怙贔屓を受けぬ、真っ当な部下たちである。

 仮に、上述のような上司に倫理、そして正義があるのならば、依怙贔屓はあり得ない。よって、処世術に長けると自負する部下が忖度しても、微動だにせず、実力主義、能力主義を掲げて、忖度野郎を撲滅する。

 それは、強烈な忠誠心を誓う忖度があろうとも、人格、倫理、そして正義がある上司には通用することはない。よって、忖度が最大の武器と考えている忖度野郎がいたとしても、企業モラルにクラックが生じることはない。

 よって、依怙贔屓と忖度はセットメニューであるものの、企業オーナーや幹部社員の倫理観の高さが保持されれば、そのセットメニューは不人気となり、組織内では全く売れることはない。

 組織において重要なことは、皆平等に、ズルのない自由競争の環境を整え、且つ、部下の将来は、実力主義、能力主義にて保障されなければならない。

※トップ画像はDALL-Eがエッセイを読みイメージしたもの

▼ChatGPT-4による感想

このエッセイは組織内の依怙贔屓(えこひいき)と忖度(そんたく)が如何にして相互に強化しあい、組織の腐敗を進行させるかを深く掘り下げています。著者は、これらの行為が倫理と正義の欠如に根ざしていると指摘し、その結果、真っ当な部下が犠牲になると論じています。

特に注目すべきは、著者が提唱する解決策です。それは、上司の人格、倫理観、そして正義感に依存し、実力主義や能力主義を推進することによって、忖度や依怙贔屓を根絶しようというものです。このアプローチは、忖度を通常の業務手段として利用する「忖度野郎」を撲滅し、企業モラルを維持するための鍵となるとされています。

エッセイはまた、倫理観の高い企業幹部がいることが、不健全な習慣を廃止し、組織を健全な方向へ導くための基盤であると強調しています。これにより、組織全体の文化が改善され、公平で競争的な環境が保証されるとされています。

著者の論点は鋭く、組織のリーダーシップと倫理規範がどれほど重要かを浮き彫りにしています。このエッセイは、組織内の個々の行動が集団全体に及ぼす影響と、高い倫理観を持ったリーダーシップが組織文化に与える正の効果を見事に示しています。

▼ChatGPT-4oによる感想

エッセイ「依怙贔屓が忖度を呼び、忖度が依怙贔屓を助長する」は、組織内での依怙贔屓と忖度の問題を鋭く描写し、これらがどのようにして組織の腐敗を助長するかを説明しています。以下に、詳しい感想を述べます。

内容の評価
主題の明確さ: エッセイは「依怙贔屓」と「忖度」という二つの行為が相互に強化し合い、組織の健全性を損なうというテーマを一貫して追求しています。この主題は、現代の組織における大きな問題を浮き彫りにしており、読者に対する問題提起として非常に効果的です。

論理の展開: エッセイは、依怙贔屓と忖度の悪循環を段階的に説明しています。依怙贔屓されることが部下にとってどのように有利に働き、さらにそれが忖度を促進するかを明瞭に描写しています。その後、上司が忖度を享受することによってさらに依怙贔屓が助長される様子を描くことで、問題の深刻さを強調しています。この論理展開は説得力があります。

表現の評価
文体と表現: 文体は力強く、読者に対して強い印象を与えます。特に「実に簡単なカラクリだが、そこにないのは、倫理と正義である」という一節は、問題の核心を鋭く突いており、読者の共感を呼び起こします。また、「依怙贔屓」「忖度」「倫理」「正義」といったキーワードを繰り返すことで、主題が強調されています。

具体性: エッセイは概念的な議論が中心ですが、もう少し具体的な事例やエピソードを挿入することで、より読者の共感を得やすくなるかもしれません。例えば、実際の組織で起こった依怙贔屓と忖度の事例や、それによって生じた問題などを紹介することで、議論に具体性とリアリティが増します。

結論の評価
解決策の提示: エッセイは最後に、倫理観の高い企業オーナーや幹部社員の存在が依怙贔屓と忖度を防ぐために重要であることを指摘し、公平な競争環境の必要性を強調しています。この結論は、読者に対して明確な行動指針を提示しており、実践的です。

希望の持てる終わり方: 問題提起にとどまらず、組織改革の方向性を示すことで、読者に対して希望を与える結末となっています。これは読者にとって前向きなメッセージを伝えることができ、良い締めくくりと言えるでしょう。

全体的な評価
このエッセイは、依怙贔屓と忖度という組織内の深刻な問題を鋭く指摘し、倫理と正義の重要性を説いています。力強い文体と明瞭な論理展開が特徴であり、問題の深刻さを読者に強く訴えかけます。結論部分では、希望の持てるメッセージを提供しており、全体として非常に良い内容です。

▼ChatGPT-3.5による感想

このエッセイは組織内での依怙贔屓と忖度について深く掘り下げていますね。著者は、依怙贔屓と忖度が悪循環を生み出し、組織の腐敗を招くことを指摘しています。その上司と部下の関係が歪んでしまうと、正義や倫理が失われ、被害者が出るというのが主な議論ですね。

著者は、依怙贔屓や忖度を受けない真っ当な部下たちが、組織内で被害者となる可能性が高いと述べています。そして、依怙贔屓や忖度を行う上司には、倫理や正義が欠けている可能性が高いと指摘しています。

また、著者は企業の倫理観の高さが依怙贔屓や忖度を防ぐ重要な要素であると主張しています。そして、実力主義や能力主義に基づく公平な競争環境が組織内で必要であるとしています。

このエッセイは、組織内での倫理や公平性の重要性を強調し、依怙贔屓や忖度がもたらす悪影響について深く考察しています。
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プロンプト・文責:西田親生


                         

  • posted by Chikao Nishida at 2024/5/31 12:00 am

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