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間違いだらけのローカルスタンダード

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 余談だが、先日、ランチタイムに寿司店に足を踏み入れた。暖簾を潜り、寿司職人と目が合った時、間髪を入れず「今、片付けしているので・・・」と、入り口で待てと言わんがばかりのご挨拶だった。

 辺りを見回すと、待つために座る椅子もない。どこで待てというのか指示もなく、よく考えれば、頭からにこやかに「いらっしゃい!」の言葉もなかった。これじゃ、どんなにお腹が空いていても、その店で食べる気持ちも失せてしまう。

 そのことを、同じ地域にある別の店主に話をしたのだった。店主曰く「私が、○○に行ってランチをしようと、数種類のランチを見ながら、どれにしようかなと呟いていると、それにしたら!?」と、相手がメニューを決めてしまったと言う。何と身勝手な店だろうと思い、二度と行くことはなくなったらしい。

 観光で成り立つ街であるのに、とんでもない接遇の酷さに閉口してしまう。それがその地域のスタンダードであれば、旅行客のリピーターは皆無と言っても過言ではない。殿様商売なのか、日頃からランチでは儲けがないから、仏頂面でつっけんどんなのか分からないが、基本の基本ができないのならば、その地域のイメージダウンとなってしまう。

 どんなにその店が旨くて有名であろうが、快く二度目の訪問はなくなる。「俺の旨い料理を食ってみろ!並んで待ってろ!」という感覚を少しでも持っているとしたら、飲食業(サービス業)は辞めたほうが宜しかろうと・・・。

 以前、ある島でトライアスロン大会を企画開催した時の話だが、旅館や民宿、その他観光関連の店主たちに「接遇セミナー」を、大会前準備のために開催したことがあった。その時、電話の応対、挨拶の仕方、名刺の渡し方、道の説明方法など・・・つぶさにチェックを入れながら指導したこともあるが、一つ一つのモデルの基本動作に「おー!」とドヨメキがあったほどだ。

 接遇の善し悪しで、その地域の文化レベルが分かるというもの。今回は、職人の性格や日頃の素行がそのまま悪い方に出てしまい、その店のイメージは台無しとなる訳だ。お客様が心地よく滞在し、ゆったりと食を楽しむ環境を作ることが、観光客誘致の為の重要なポイントであることを認識すべきだと思った次第。

 間違いだらけのローカルスタンダードは、思いの外、客離れを加速するのである。


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  • posted by Chikao Nishida at 2016/6/28 01:51 am

熊本城は、生きている。

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 今日は熊本城の取材を思い起こしてみた・・・

 生き物のように思える城郭。

 一つ一つの櫓が、瀕死の状態であるのが現実である。

 威風堂々としていた堅固なものが、実は、人の心と同じように脆弱だった。

 樹齢400年を超える大楠が根を張り巡らせている。それも、9万年前の阿蘇山の火砕流の上に。

 深さ40メートルを超える井戸たち。大昔の火砕流の厚みを知ることができる。

 人造物と自然との深く絡んだ接点でもある。

 戦場さながらの熊本城。

 しかし、城は今も尚生きている。


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  • posted by Chikao Nishida at 2016/6/23 02:04 am

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