ロゼッタストーンBLOGニュース

The Rosetta Stone Blog

タグ » 交換可能

使い捨て時代が人も物もダメにする

20240508haiki-2


 カメラやレンズに関して考察すると、昔のカメラやレンズは高額で、田畑売って購入していた写真愛好家もいたほどだ。それほど、カメラやレンズは我々庶民位には縁遠いものであり、高価なものであった。

 その当時のフィルムカメラやレンズが、何十年もの歳月を経ても、今も尚、現役で使用されているのを見ると、流石に逸品であり、流石に物を大切にしてきた時代なのだろうと、唸ってしまう。

 ところが、最近のカメラとなれば、ほとんどが使い捨てであり、数年経てば、シャッター数が耐久テストを超えてしまう前に、新しいカメラに替える人が多いのではなかろうか。

 筆者の知り合いに、カメラやレンズの修理を専門とする会社の代表者がいるが、今でも、フィルムカメラについては、新品同然に修理をしてくれる。

 ところが、デジタルカメラとなれば、画素数を目一杯上げることに力を入れ、その画素数の大きさで機材を選ぶアマチュアも少なくない。しかし、画素数よりも画質が重要なのだが・・・。

 パソコンに関しても、組み立てマイパソコンが流行った時には、自分の好みの箱を買い、それにボードやCPU、冷却ファンなどを取り付け、いつでも、ボードやCPU、メモリを取り替え、カスタマイズして長期間使っていた。

 ところが現在は、デジカメもパソコンも自分でパーツ交換は不可となり、メーカーに差し出して修理することになる。特に、パソコンの場合は、どんなに修理が完了したとしても、新しいOSにアップデートできないことが多い。

 ハードは退役となり、新たなパソコンを入手せざるを得なくなる。勿論、デジカメも機械式のフィルムカメラと違って、年月が経てば、お蔵入りとなり、新たなカメラを手にしなければならない。

 レンズに至っては、一生物である。しかし、「レンズは命」と言っても、これもまた、新しいデジカメとの相性が悪かったり、オートフォーカスが効かなかったりと、レンズ自体もアップデートする時代となり、結局は、使い捨てになってしまうレンズも増えてきている。

 腕時計にしても、アナログ時計は、数年おきにオーバーホールをすれば、高級腕時計は一生物として使えるのである。ユーザーは大切に取り扱い、しっかりと手に馴染むので、長年愛用している人が多い。

 ところが、アップルウォッチなどは上記のデジカメやパソコンと同様に、ある程度の年月が経てばアップデート不可となり、お蔵入りとなってしまう。

 以上のように、使い捨てが当たり前という感覚を持ってしまうが故に、消費者(ユーザー)いつかは買い替えという意識を植え付けられており、大切な物を捨ててしまわざるを得ないのは、おかしな話である。

 パソコンにしてもデジカメにしても、パーツ交換が可能であれば、いつまでも箱(筐体)さえしっかりしていれば、一生物として使えるはずだ。それが、数年おきに「はい、お仕舞い!」なのだから、無駄に捨てるばかりとなる。

 地球全体の資源を考えれば、現在、アルミニウムの再利用はなされているものの、相当な物が廃棄され、無駄に捨てられているのが現状である。

 商業ベースとして考えれば、メーカーとしては、パーツ交換を簡単にすれば、結局は新商品が売れなくなり、増益を見込めないので、デジカメもパソコンも車も家電製品も何もかも、耐久年数という偽りの表記をして、消費者に買い替えを強制しているようなものである。

 使い捨てが当然の世の中のようになっている現在、物が粗野に扱われているように思えて仕方がない。

 しかし、名車ポルシェは何十年もの長きに亘り愛用していても、修理用のパーツは全て確保している。カルティエやロレックスなどの高級腕時計ついても、いつでもオーバーホールは可能であり、一生物の時計として保証している。

 デジカメもパソコンも、そろそろ天井が見えてきたようなので、頑丈な筐体にて、パーツ交換可能な、一生物の逸品を世に送り込んでもらえればと考える次第。
20240508haiki-1


▼フィルムカメラNikon F4 (左)とデジタルカメラNikon D1
F4は現役で使用できるが、D1は疾うの昔にお蔵入り。
cameras2023


▼TIFANNYのアナログ腕時計
20年以上時を刻む
20240509tsukaisute-1


▼Apple Watchデジタル腕時計
そろそろお蔵入り
20240509tsukaisute-2


----------
◎ロゼッタストーン公式サイト(since 1995/熊本県第一号WEBサイト)
 https://www.dandl.co.jp/Link
写真・プロンプト・文責:西田親生


                         

  • posted by Chikao Nishida at 2024/5/9 12:00 am

1995年以来情報発信している老舗ポータルサイト「ロゼッタストーン」のブログをお楽しみ下さい。詳細はタイトルまたは、画像をクリックしてご覧ください。

behanceオブスクラ写真倶楽部ディー・アンド・エルリサーチ株式会社facebook-www.dandl.co.jp