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著作権侵害を何度も経験した被害者が、サジェストするトラブルシューティング。

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<著作権侵害を軽視するなかれ>

 著作権侵害が絶えることがない世の中だが、著作権を侵害された被害者としては、オリジナル作品を粗野に扱われたことに憤りを覚え、加害者が逃げに転ずるを目の当たりにすれば、「???」となってしまう。

 大抵の場合、著作権侵害箇所又は制作物を指摘すると、加害者は猛省することもなく、即座にネット上のデータをさっさと削除し、「逆ギレ」か「無視」して逃走する場合が多い。法の無知なる者は、逃げという選択肢しかないのだろう。

 「たかが写真だろう!」とか「有名人の作品じゃないから、勝手に使っても構わんよ!」、「YouTube動画は自分のところのインフォマーシャルだし、契約も切れているから、ダウンロードして別アカでアップしても大丈夫!」などと、法の無知なる者は、身勝手に、とんでもない愚行に走る。

 そこで、著作権法が定める刑事罰や、民事における損害賠償及び慰謝料などのリスクを、老婆心ながら警告すると、慌てて警察に駆け込み、「法外な金額を突きつけられて脅された!」と、逆に被害者に成り済まし、厚かましくも被害届を提出する者がいる。本末転倒としか言いようがない。

 加害者が自分の違法行為を棚に上げ、徹底抗戦に出る場合もある。「知らぬ存ぜぬ」と言い放ち、第三者が勝手に遣ったと責任転嫁。著作権侵害の証拠を突きつけられると、自らの愚行を過失と言い張り、逃げに転ずる。

 謝罪もなく逃走するのであれば、解決の糸口も見出すことはなく、最終的には、刑事告訴(又は告発)をせざるを得ない状況になってしまう。自業自得である。

<著作権侵害の実例>

 以前、滋賀県栗東市による著作権侵害について語ったが、基礎自治体として、受け止め方、処理の仕方次第では、新聞沙汰になることもなく、平穏無事の内に収束するはずであった。勿論、筆者としては、同市には親友(業界では重鎮)もいて、刑事告訴するつもりは毛頭無かった。

 栗東市による著作権侵害の流れは以下の通り。

1)滋賀県栗東市観光パンフレットや琵琶湖南4市(栗東市を含む)合同冊子38000部へ、筆者撮影の写真を違法ダウンロードし、無断使用。

2)著作権侵害を指摘すると、同市担当部署は電子パンフレット(PDFファイル)の削除、WEB上の写真を削除、更には、琵琶湖南4市合同冊子38000部を全て回収し、証拠隠滅を図る。

3)隠蔽工作に走る同市。よって、読売新聞社ほか2紙が動き、「栗東市による著作権侵害」の記事が大々的に掲載される。ネット上にも記事がフィードバックされた。(現在でも、掲載された痕跡を見ることができる)

4)栗東市長年末記者会見では、「相手(筆者)と話し合いの途中(話し合いはしていない)なので、市民の方へは大変な心配と迷惑を掛けるが・・・」と。最終的には、その記者会見の著作権侵害関連箇所を削除、市民への丁寧且つ正確な説明もなきまま、筆者との直接話し合いを避け、全てを隠蔽してしまった。

5)余りの粗野な対応に、同市議会議員18名へ「同市による著作権侵害」についての書簡を送り、反応を見ることに。想定内ではあったが、議員ただ一人として反応はなく、著作権法を完全無視した、同市及び同市議の法の無知たる実態を知るに至った。

6)しかし、前述の通り、親友の存在もあるので、刑事告訴は断念した。

<著作権侵害の被害者がサジェストするトラブルシューティング>

 何故、基礎自治体の違法行為が新聞沙汰(読売新聞、朝日新聞、中日新聞に著作権侵害記事掲載)となり、非常事態に陥ったのか!?

 それは、初動の段階にある。隠蔽すれば何とか逃げられると、姑息にも考えたのだろう。法の無知は怖いもので、対処の仕方によっては、波風立たず、穏便に処理ができたはずである。

 筆者が基礎自治体の責任者であれば、以下の段取りを踏むに違いない。

1)先ずは、著作権侵害の被害者へ丁重な謝罪の書簡を送り、直接または電話にて、被害者が納得行くよう、誠意を尽くす。

2)印刷物やWEB上で著作権侵害の証拠を突きつけられているのだから、印刷物全ての回収やWEB上のデータ削除をするのは、逆に事態を大きくしてしまう。よって、写真1枚であれば、著作者に対して、有償で買取交渉(著作権二次利用を含む)を試みる。

3)買取交渉がまとまれば、後は、合意書と写真の使用許可通知書(著作権の二次使用を含む)を実印付きで送って貰えば、今回のようにマスコミも動くことなく、冊子回収やWEB上データの削除は不要となり、対外的にはそのままの状態で、一件落着となる。

 因みに、38000部の冊子は、製作費は百数十万円(4市合作)。皆、税金で賄っているのだから、それを全て回収する決断を下した人間は、無能、無責任だとしか言いようがない。

 所轄の警察署担当官は、上の38000部の冊子の1部でも見つかれば、捜査に入ると言っていたが、今更ながらに胡散臭さと著作権法への認識の低さを感じた次第。

 裏を返せば、全冊子回収の事実を知っているので、堂々と「証拠物件は見つからないよ」と言っているようなものである。実に、怪しげだ。

 熊本県警であれば、経験上、上のような杜撰な対応はなく、正義正論を重んじ、徹底捜査に踏み切ると確信する次第。

<遵法精神の欠落>

 上記が筆者なりのトラブルシューティング手法である。何故に、栗東市は落とし所を、書簡による心無い謝罪(毎回、同じ内容)、記者会見における虚言(プロパガンダ)、大量冊子回収、デジタルデータ削除(証拠隠滅)などの愚策を講じたのか。

 これは、何度もここで登場している言葉「法の無知」と「高飛車トラブルシューティング」が全てを物語っている。

 この采配を同市長が行っていたのでれば、洒落にもならない。基礎自治体に関わる人たちは、身分保証がある反面、公僕として、当然のごとく「遵法精神」が付きまとう。その大原則を忘れてしまったのだろうと。

 議員も18人もいながら、正義正論を唱えることができた議員は、皆無。これじゃ、栗東市民を騙し、はぐらかし、著作者を存在なき者とし、証拠隠滅さえ上手く行けば、全て丸く収まるとでも考えていたに違いない。実に浅はかな人たちだ。

 当時、何とも稚拙なトラブルシューティングの在り方に、失笑するしかなかった。今は、全く恨み辛みはないが、滋賀県栗東市には、過去5回ほど足を運び入れたことがあり、すこぶるお気に入りであったが、残念ながら、これから二度と足を運び入れることはなかろうと。

◎著作権侵害の罰則/個人の場合
10年以下の懲役又は1000万円以下の罰金

◎著作権侵害の罰則/法人の場合
3億円以下の罰金


▼無断使用された写真
photo by Chikao Nishida/2008年5月29日撮影
撮影機材:Leica
同店は、残念ながら廃業となった。
鮒鮨など美味しい料理の思い出ばかり。
2008-5-29


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写真・文責:西田親生

                   

  • posted by Chikao Nishida at 2022/7/5 12:00 am
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