古い赤煉瓦の塀に守られたこの森の中に、一歩足を踏み入れると、たちまち周りの空気が変わってゆくのを感じます。
高い木立の間で野鳥の声が反響し、すぐそばに山手線の電車が走っていることなどつい忘れてしまいそうになります。
ここは隔離された、秘密のオアシスのような森....。

森の奥の鏡沼。地上の森も美しいけれど、水の上に現れるもう一つの世界にも心を奪われます。

大池にはたくさんの水鳥が住んでいます。
まん丸に首を竦めて、冷たい北風を凌いでいる鴨。鴨はよく人に懐きます。

鴨が羽繕いをしながら描く、美しい波紋。まるでバレエのアラベスクのような、見事なポーズを披露してくれました。

完全に保護色になっていますが、画面の中央に、枯れ草色の小鳥が隠れているのがわかりますか?

拡大すると、つぶらな黒い瞳の小鳥が現れました。

気がつくと、もう日没。そろそろ森を出る時間です。
水面のパラレルワールドにも、静かに陽が沈んでゆきます。
春に向かって季節が進んだら、森はまた新しい表情で迎えてくれるでしょう。
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