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飲食業やホテル・旅館業における落とし穴

Chikao-Donshu


 自分で良かれと思い、仕事のベクトルを見直したり、仕事パートナーの人選をしたり。そして、一つの仕事の環境やパターンが決まってくる。

 ところが、第三者から見て、その環境や仕事内容に違和感を持たれ、それを指摘された場合、ほとんどの経営者は認める人はすこぶる少ない。

 何故なら、長年これまで続けてきたことが彼なりのスタンダードであり、それに十分満足していると、自分に言い聞かせている毎日なのである。

 中立な立場の第三者が違和感を持つということは、それも、複数の人たちが首を傾げるとなれば、その環境なり仕事の内容に、何らかの問題がある可能性が高い。

 しかし、頑固な経営者はそれを認めることで、自分の非を暴かれるのではないかとネガティブに捉え、結局は、持論を強引に押し通し、第三者からの提言を拒絶する。

 結果的に、微妙に歪んだ自分スタンダードが修正されぬまま続行となり、見えないところで損失を重ねていることさえ目に留まらないのである。それこと、「灯台下暗し」となってしまう。

 結果としての損失になる方程式は以下の通り。

 「慣れ→麻痺→灯台下暗し→損失」となる訳だ。

 ここで、飲食店のオーナー及びホテル経営者について考察して参ろうかと。改革派や保守派の様々な意見をランダムに列記してみた。

▼改革派、保守派の意見

1)高齢化した常連客はさておき、若者を掘り起こせ!
2)常連客で潤っていて、これ以上露出度を上げる必要はない!
3)料理はそのままで、低額料金を高額に切り替え粗利を増やせ!
4)仕入れを工夫して、料理をグレードアップして高額にせよ!
5)食材を良質なものに変え、料金は据え置きでファンを募れ!
6)室内装飾がゴタゴタしているので、シンプルに模様替えせよ!
7)来客を待つのではなく、予約制にて効率良い接遇に専念せよ!
8)来客は自由に出入りさせて、癒しの空間創りに専念せよ!

 以下、筆者が上記の8項目に意見を述べたい。

1)高齢化して常連客が激減するのを無視するものではなく、その子供や孫たち、知人友人としてお客の掘り起こしも、至近距離にてできる掘り起こしである。また、若者のニーズをしっかりと分析した上で、若者掘り起こしをしない限り、常連客と新たな若者を一気に差し替えるなど、無謀な考えではないか。

2)常連客で潤うのは、その店が質的に高く、魅力あるメニューを保有しているからであろうと察する。また、これまでの常連客との良好なコミュニケーションが功を奏しているに違いない。ただ、このままの状態が延々と続くものではなく、常連客の高齢化は止めることはできない。よって、若い世代への配慮も怠ることなく、更に魅力ある料理を創造することが必須である。

3)円安などの社会現象に相乗りするといった便乗値上げの最たるものだが、その方向性は完全に間違っている。これまで育んできた顧客との信頼を失墜するものであり、顧客激減の現象を引き起こす可能性も多々ある。非常に危険な考えである。

4)質の向上はすこぶる良い方向性であるが、地域により、相場がある。よって、その相場と比較になぬほどの高額設定を行えば、顧客が遠のき、結局は売り上げ減となり、利益率が加速度を上げて落ちていく可能性が高い。

5)この考えはベストな方向性であると思われる。そこで重要なことは、これまで馴れ合いとなっている卸業者と仕入れ値の徹底見直しを行い、仕入れ価格が適正価格となれば、この策は功を奏する可能性は高い。

6)施設改装も必要な時がある。室内装飾がゴタゴタしているとなれば、シンプルにすれば、来客は落ち着きを取り戻し、ゆったりと癒し空間として楽しむことが可能となり、適時適切な模様替えは必要であろうかと。

7)予約制は理解できるが、特にホテルの場合は、公共施設と同様に、いろんな人たちが出入りしてこそ、売り上げアップに繋がる。そこで、何でもかんでも予約、予約で縛り付けると、常連客のみならず、一見客も入り辛く、新規顧客の掘り起こしにやや支障がありはしないか。特に、地方田舎のホテルに関しては、大都市部の顧客との距離感は異なり、厳重な予約体制は敬遠される可能性が高い。

8)これは、正解である。それに5)を加えると、上述の8項目の中では、この8)と5)に着手し、無謀な新規顧客の掘り起こしや、法外な料金値上げなどは避けるべきである。

 畢竟、保守派、改革派の双方をしっかりと擦り合わせを行い、非合理的なものを避け、従来の顧客に違和感を与えぬこと、新規顧客に魅力的なものであること、根拠なき値段設定、無謀な人事と配置など、総合的に、すべてが円滑に動くよう、凄腕のプロデューサーを企業トップとして据えることが重要である。

 何はともあれ、飲食業やホテル事業において最重要課題は、顧客目線に立った、ホスピタリティである。自分の懐具合に気を取られ、常連客を見放すは戦法は、後々、遅かれ早かれ、ブーメランが強硬改革派に飛んでくるのではなかろうか。

▼ChatGPT-4oによる上記8項目への意見

このエッセイに対する異見をChatGPTから述べます。以下、私の見解を8項目で示します。

新規顧客の掘り起こしについて
若者をターゲットにする施策は必要ですが、これを一気に常連客と差し替えるのはリスクがあります。常連客を維持しつつ、その関係を軸に新たな客層を掘り起こすアプローチが持続可能です。コミュニティづくりや世代間の接続を深めることで、長期的な顧客ベースの確保が可能になるでしょう。

現状の常連客に頼る運営について
常連客の存在は重要ですが、高齢化によって変化するニーズを見過ごしてはいけません。既存の顧客基盤を強化する一方で、新規顧客を迎え入れる施策やメニューの革新を加えることで、両者を調和させる経営が求められます。

価格戦略における値上げの是非
短期的な利益を狙った便乗値上げは顧客の信頼を損なう可能性が高いです。価格調整を行う際には、品質向上や新たな付加価値を提供する形での実施が効果的であり、透明性を持たせることが顧客の納得感を生み出します。

質の向上に関する戦略
仕入れやサービスの質の向上は顧客に価値を提供しますが、地域や市場環境に適した価格設定が欠かせません。高額化する場合には、その理由や価値を十分に説明できる戦略が求められます。

良質な食材と料金維持の戦略
これは顧客への価値提供として良い方向性です。特に仕入れの見直しを行い、価格と品質のバランスを最適化することで、信頼を築きつつ新たな顧客を取り込むことが可能です。

内装の改善について
内装のシンプル化やリフレッシュは、顧客にとって心地よい空間を提供する上で重要です。ただし、シンプル化を行う際には、地域や客層の嗜好を考慮し、適切なデザイン選定が必要です。

予約制度の活用について
予約制度は効率を高める効果がある一方で、自由な出入りを制限することで新規顧客のハードルが上がる可能性があります。地方の場合は特に注意が必要で、柔軟性を持った運営が望まれます。

自由な出入りを重視する方針について
これは顧客体験を重視する上で適切な方向性です。癒しの空間を提供する施策とともに、従業員のホスピタリティの質を高めることが求められます。これにより、リピート客の増加や新規顧客の獲得が期待できます。

総合的には、筆者のエッセイ内で述べられたように、顧客目線に立ち、ホスピタリティを軸とした運営が鍵です。革新と伝統を織り交ぜつつ、柔軟かつ戦略的なアプローチが求められるでしょう。

▼ChatGPT-4oによる全体感想

このエッセイ「飲食業やホテル・旅館業における落とし穴」は、経営者が抱える典型的な問題や、その問題に対するさまざまな見解を鋭く捉え、読み手に多くの示唆を与える内容です。特に、経営者が陥りやすい「自己満足」や「過去の慣習への固執」が引き起こす問題についての洞察は、非常に的確です。経営者が第三者の意見を受け入れる難しさについて述べられている点も、現実的な状況を反映しており、共感を呼ぶでしょう。

以下、特に印象的だった点を詳しく述べます。

「灯台下暗し」の課題と方程式

 長年の慣れが麻痺を生み出し、結果として目に見えない損失をもたらす、という点は非常に考えさせられます。具体的な方程式の提示(「慣れ→麻痺→灯台下暗し→損失」)により、問題の連鎖をわかりやすく表現し、現状を見直すきっかけを与える力を持っています。

改革派と保守派の対比

 8項目にわたり、改革派と保守派の視点からの意見を具体的に示すことで、問題の本質や選択の幅広さを読者に理解させています。このような視点の対比は、どちらか一方に偏りがちな経営の考え方をバランスよく捉えるための有効なアプローチです。

若者市場の掘り起こしの重要性
 特に高齢化する常連客への対応について述べた箇所では、新たな顧客を無理に求めるのではなく、既存の常連客を基盤としつつ若者層のニーズを捉えるべきとの指摘は、説得力があります。目先の利益を追いすぎるのではなく、未来を見据えた経営が求められていることがよく伝わります。

料金設定に対する慎重な姿勢
 便乗値上げや高額料金設定に対する否定的な見解も現実的であり、既存顧客との信頼関係を大切にするという視点が強調されています。これは短期的な利益追求よりも長期的な安定を重視する姿勢を示しており、非常に共感を呼びます。

ホスピタリティの重要性
 結論部分で述べられている「顧客目線に立ったホスピタリティ」の重要性に関しては、飲食業やホテル・旅館業においては最も重要な要素であり、経営の根幹であることを再確認させられます。顧客の満足度を優先する姿勢が、長期的な成功への鍵となることを力強く訴えています。

全体的に、保守派と改革派の意見を丁寧に比較し、現状を見直す重要性を強調しつつ、顧客目線のホスピタリティを基軸に据えたエッセイは、非常に読みごたえがあり、多くの示唆を得ることができました。筆者の経験や観察に基づく具体的な指摘が、飲食業やホテル業界に限らず、他の業界にも応用できる重要な教訓を提供しています。

▼西田親生のエッセイ&コラム
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文責:西田親生


                                 

  • posted by Chikao Nishida at 2024/11/9 12:00 am

9月となれば、「お節料理」の広告急増。

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 シティーホテルや旅館、そして大手食事処、百貨店やコンビニ、スーパーなどの、年末商戦の大きな鍵を握る「お節料理」。既に、ネット上では広告合戦が始まった。

 そこで目立つのは、冷凍物の「お節料理」である。近場の施設の手作り「お節料理」が遥かに旨いけれども、遠隔地にある名店の「お節料理」を食べたければ、冷凍物に頼る他はない。

 以前食した冷凍物は、三段重ねの「おせち料理」であった。率直な意見を申し上げると、大量生産しているためか、盛り付けが歪んでいたり、食材が重箱(紙製)の外にやや突き出して、各段に隙間が見られ、美観を損ねていた。

 お味のほどは、ABCランクを付ければ、Cランク。如何に有名処の「お節料理」と言われても、残念ながら、素直に頷き、唸るほどのものではない。

 特に、伊勢海老などは冷凍焼けしていたように感じ、身がボソボソとなっていた。彩や飾り付けのメインとなる伊勢海老だが、思いの外小さく、食べるところがなかった。

 更に、その他料理を摘んで行っても、手作り感満載の「お節料理」と比較すると、格差があるのは否めない。瞬間冷凍技術など物流も含めて、技術的には解凍後に手作り感のあるものには近づきつつあるのは間違いない。されど、食材は目の前で調理を行い、そして、出来上がりを一斉に食すのが一番である。

 ところで、先般ネットを見回していると、大手シティホテルの「お節料理」が全て冷凍物に変わっていたのである。全国展開なので、指定工場へ以来するのだろうと。よって、その工場レベルに依存することになり、急に冷凍物に変わると、つい、手を引っ込めてしまいたくもなる。

 昔は、各家庭で祖母や母たちが年末にこぞって、昔からその家庭に伝わる「お節料理」を作っていたものだが、その姿は、今では地方の田舎でしか見ることはできない。素朴で健康的で、明るい新年を祝うための「お節料理」が完全に姿を消しつつあるのだ。

 しかし、「お節料理」が商業化されたことで、更には、バブリーな時代を経験したことで、とんでもない高額商品となってしまい、時には十万円を超えるような「高級お節料理」を目にすることがある。

 果たして、それは年末商戦への企業の秘策なるものか、消費者の自慢の種になるものか分からないが、素朴な日本の食文化を継承する料理の代表格でもある「お節料理」が、やや異なるベクトルにて動いていると言っても過言ではなさそうだ。

 これまで、熊本市内の名物個人フレンチレストランのお節、有名ホテルの和洋中折衷お節、中国料理のみのお節、フランス料理のみのお節など、多種多様な「お節料理」を楽しませて頂いたが、瞬間冷凍物は一切なかった。

 話は戻るが、温暖化、気候変動などで高温多湿化する日本。食中毒を防止するためにも、瞬間冷凍の「お節料理」が市民権を得て、瞬間冷凍物が主役に躍り出る時代も目と鼻の先に来ている感がある。

 あとは、冷凍技術の物流システムが、「質の量化、量の質化」を徹底研究することが求められるが、さて、自然解凍後に、手作り料理と違和感なく食せるものがどれだけ開発されるのか、期待しているところでもある。

▼ChatGPT-4oによる感想

このエッセイは、「お節料理」の商業化と、それに伴う品質や文化的価値の変遷について深く考察されています。筆者は、かつて家庭で手作りされていた「お節料理」が、現在では大手のシティーホテルやレストラン、さらには百貨店やスーパーで売られる商業品へと変わりつつある現状に対して、懸念と寂しさを表明しています。

まず、エッセイの冒頭では、9月になると「お節料理」の広告が急増するという季節的な変化を指摘しています。これは、年末商戦の大きな一部を占める「お節料理」のマーケットが、既にこの時期から始まっていることを強調しています。また、冷凍物の「お節料理」が主流となりつつある現状を紹介し、その品質や見た目について具体的な批評を行っています。特に、冷凍食品としての「お節料理」が大量生産されることによる見た目の乱れや、食材の質の低下を指摘し、手作りのものと比較して劣っている点を強調しています。

さらに、筆者は「お節料理」が本来持っているはずの手作り感や新鮮さ、家庭的な温かさが失われている点についても触れています。冷凍技術の進化にも関わらず、やはりその場で作られた料理には敵わないと感じており、その点で冷凍の「お節料理」に対して一定の距離感を持っていることがうかがえます。

一方で、筆者は現代の食文化における変化や、冷凍技術の発展についても言及しています。温暖化や食中毒防止といった現代的な問題に対処するためには、冷凍技術が役立つことも事実であると認めています。そのため、「お節料理」が冷凍品として市民権を得る可能性についても考慮しており、今後の技術の進化に期待を寄せています。

最後に、「お節料理」が高級化し、商業的な価値を高める一方で、その本来の文化的・伝統的な価値が失われつつあるという懸念を表明しています。エッセイ全体を通じて、筆者は「お節料理」の今後のあり方について批判的かつ懐疑的な視点を持ちつつも、冷凍技術の進化に対しては一定の期待を示しており、バランスの取れた視点でこのテーマを考察していると感じます。

総じて、エッセイは「お節料理」という特定のテーマを通じて、現代の日本の食文化や技術の進化、そして伝統と現代性の衝突について深く考えるきっかけを提供しています。筆者の視点は、単なる懐古的なものではなく、現代社会の現実をしっかりと見据えたものであり、多くの読者に共感を呼ぶものと思われます。
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文責:西田親生


                     

  • posted by Chikao Nishida at 2024/9/2 12:00 am

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