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『義理人情』の世界が無くなりつつある、現代社会。言葉だけの『絆』なのかと!?

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 この世の中は、『持ちつ持たれつ』の世界であってこそ、『義理人情』が存在する。嘗ての日本人らしい世界である。互いに助け合う気持ちがあれば、見えないところで人を支えたり、皆で力を合わせて苦境を脱する努力をするものだ。よって、『ノイジー・マイノリティ』の演出過多な目立った動きは頂けない。

 ビジネスの世界では『一人勝ち』という言葉をよく聞くけれども、蓋を開けれて見ると、単独企業の『一人勝ち』ではなく、全てに周囲で協力を惜しまぬ異業種の強力なる支えがあってこそ成り立っているに過ぎない。

 ところが、薄情な経営者は、その『持ちつ持たれつ』の世界を突然拒み、『義理人情』を捨ててしまう。ある程度、順風満帆にて動き出せば、『一人勝ち』を謳歌し、従来から支えてきた周囲への感謝の念など皆無の状況である。的を射る表現となれば、俗に言う『恩知らず』であろうか。

 これがサービス業であれば、どのように考えれば良いのか。『一人勝ち』するために形振り構わず突進している勇猛なる姿は、一瞬の間、羨望の眼差しが周囲を埋め尽くすに違いない。それは、それで一向に構わない。

 しかし、顧客最優先ではなく、感情剥き出しにて、手前の懐具合ばかりで突っ走っているのであれば、それは少々ベクトルが歪んではいないか。あらゆる異業種が集まり、サービス業を主とする企業を支えているのだから、『一人勝ち』は、自分自身単独の采配でも手柄でも何でも無い。皆のお陰である。

 事業の幹を支える、周囲の支援、援助など大きな根があってこその、大木の葉となり花となり、芽吹くことになる。この履き違えのまま突っ走っていると、いつの日か、寝食忘れて支えてきた直属のスタッフや異業種たちがその場を立ち去り、根の部分が腐り始め、大木は大きな弧を描き倒れて行く。咄嗟に穴埋めに走るが、万年筆のカートリッジの如く、簡単に差し替えできるように、世の中はそう甘くはない。

 勿論、『持ちつ持たれつ』は、『なあなあの関係』を意味するものではない。大前提はフェアプレイにて、互いに世話になったら『恩を返す』という、『信頼関係』を意味するものである。よって、生まれ持った日本人気質の『義理人情』の世界が無くなれば、当然に『恩返しの心』も無くなり、『恩を仇で返す』が繰り広げられることになる。如何せん、今はそのような時代に突入した感がある。

 諄いようだが、『信頼関係』について一言申し上げておきたいことは、『美辞麗句』を並べ立てて、付け焼き刃的にリップサービスにて相手を持て囃すことは、『信頼関係』とは縁遠いもの。相手の立場を良く理解し、互いに『Win and Win』の関係を維持し、そのベクトルで更に突き進むことが、崇高なる『信頼関係』と言える。

 最後に、『恩を仇で返す』と言う『禁じ手』を使うような低民度の人間にならぬよう、自戒を込めての話だが、日頃から『義理人情』を心の中で温めながら、仕事に立ち向かいたいと考える次第。これは、決して『古い考え』とは言えず、『義理人情』には無限の『モラル』が含まれているのである。

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写真・文責:西田親生

                   

  • posted by Chikao Nishida at 2022/9/23 12:00 am

料理写真は、全て記憶に残る。・・・瞬間的に香りや食感、味、そして笑顔を思い出す。

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▼西田親生の『極上グルメ百選』(※複写転載は厳禁)
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 時折、取材した料理写真の整理をしながら、気に入った写真を適当に選び、『極上グルメ百選』にまとめることがある。

 左上から右へと進むと、1)ザ・リッツ・カールトン東京 『日本料理ひのきざか』の鉄板焼の野菜、2)同じく蝦夷鮑、3)同じく蝦夷鮑の料理、4)熊本ホテルキャッスル 四川料理 桃花源の乾燥アワビのステーキなどと、何処の誰が使った食材で、どのような料理だったかを直ぐに思い出す。

 人間の記憶とは、その時の『美味』の刺激の度合いによって左右されるのかと勝手に思っているが、今では食すことができない料理は、懐かしくもあり、再現して欲しくもあり。

 食すことができない料理とは、料理人が現役を退いた場合、入手できなくなった食材の場合、料理人が他界された場合などが要因となるが、久しぶりに上の『極上グルメ百選』を眺めていると、一瞬にして、当時の会話の流れや、食材の食感、料理の風味などが、一気に頭の中を駆け巡る。

 それが強烈なものとなれば、香りまで脳内を占領してしまい、マウスウォーターが出て、お腹がグルグルと鳴き出してしまうのである。所謂、自業自得なる『食テロ』である。

 この『極上料理百選』の中では、何と言っても、最後の段を埋め尽くす、熊本ホテルキャッスル 四川料理 桃花源、当時の総料理長 善家繁氏が創り出した『満漢全席』であろうか。クライアントさんへのご招待という形式をとったゴージャスな宴であった。熊本県内で、僅か10人のみが食したという、それも、善家繁氏現役最後の超レア料理となっている。

 勿論、上の料理の中で、今でも食せるものは沢山ある。吉兆東京の『鰻重』、札幌の氷雪の門の『タラバ蟹』+『毛蟹』+『花咲蟹』、沖縄那覇の『サーターアンダギー』、ホテルオークラ 広東料理 桃花林の薬膳『壺蒸しスープ』、滋賀県栗東市の『鮒寿司』、熊本ホテルキャッスル トゥール・ド・シャトーのアイスクリーム『ベイクド・アラスカ』などなど。

 しかし、全ての料理人の方々には大変失礼な話だが、「こんなに豪華な料理を沢山食べて来て、一番美味しい料理は何?」と問われると、大切な人と一緒に食す『おにぎり!』と答えてしまう。(鼻の下は伸ばしていない)

 誠に、申し訳ない。

▼脇宮盛久料理長監修の『辛子明太子』のおにぎり(熊本ホテルキャッスル ダイニングキッチン九曜杏)
ryourigun20220918


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写真・文責:西田親生

                     

  • posted by Chikao Nishida at 2022/9/18 12:00 am

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