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自家焙煎|丸珈琲のベトナム・アラビカ

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 自家焙煎「丸珈琲」(マルコ観光下田ファミリーホテル)の第二弾は、「ベトナム・アラビカ(中浅煎り)」である。今回は、欧風の珈琲カップを選び、やさしく穏やかな味わいをイメージして淹れてみた。

 一口含むと、酸味は控えめで、口中に広がった香りが鼻へと抜けていく。その素朴で柔らかな余韻が実に心地良い。また、カップへ注いだ際の液色は、赤みを帯び、美しい透明感を湛えている。

 珈琲豆は産地や品種によって個性が異なるが、焙煎の度合いによっても風味は大きく変化する。以前の記事で紹介した同ホテルオーナーは、ロースターであり、バリスタでもある。その一杯一杯には、焙煎への深いこだわりが感じられる。

 試飲した銘柄はまだ二種類であるが、商品説明を眺めているだけでも、その几帳面な仕事ぶりが伝わってくる。中でも印象に残ったのが、内容量に関する説明である。

 この「ベトナム・アラビカ(86g)」には、「生豆100gに対して焙煎後の重量になります」と明記されている。つまり、100gの生豆を焙煎すると水分などが抜けるため、実際に届けられる焙煎豆の重量は若干少なくなるという意味である。

 熊本市内の多くの珈琲豆専門店では、焙煎後の重量を基準として量り売りされることが多い。しかし、同店は焙煎前の生豆の重量を基準として販売しているため、焙煎という工程そのものの価値まで含めて商品化していることになる。

 この考え方は、一見すると分かりにくいかもしれない。それは、ドライエージングした黒毛和牛のステーキ肉にも通じるものがある。熟成や整形によって重量は減少するものの、その工程が肉の旨味や価値を高めているのである。

 例えば、250gの肉を注文する場合、削いだ肉や脂の量を含めたものがその価値となるわけだ。このように、素材と焙煎に対する手間や価値を正直に伝える姿勢には、実に好感が持てる。

 最後に、このベトナム・アラビカは、すこぶる上品な仕上がりである。香りは穏やかで、後味は軽やか。それでいて物足りなさはなく、映画でも観ながら味わっていると、つい何杯でもおかわりしたくなる。飽きのこない一杯とは、まさにこのような珈琲を指すのであろう。

 ごちそうさまでした。

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▼販売所
(有)マルコ観光下田ファミリーホテル
熊本県天草市天草町下田北1252-1
TEL:0969-42-3306
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文責:西田親生


           

  • posted by Chikao Nishida at 2026/8/6 12:00 am

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