2009/05/06
メンタルヘルス
恋人たちの五月病
これも時々寄せられる相談ですが,好きで好きで仕方なくてつき合い始めた(または結婚した)相手なのに,相手に対する情熱が湧いてこない。倦怠期なのだろうかという、恋人同士の五月病とも言えそうな事例があります。
よくよく聴いて行くと、お互いの感じ方,考え方からはじまって、会話が続かないとか,何を考えているか分からないとか言う悩みが出て来ます。
自分の事自体自分で分かっていないのに,相手の事は何でも分かっているつもりになっているのが恋は盲目と呼ばれる1つの所以(ゆえん)なのですが、ようやく冷静にお互いが見えるようになって当たり前の事が突きつけられると,相手の最大の理解者であるはずの自分の心がそれを否認し始めて葛藤が発生します。
そもそも産業革命以降の急激な社会構造の変化によって形づくられたジェンダーの役割分担の影が,未だに私たち男女のコミュニケーションの取り方の違いと言う形になって目の前に横たわっています。
端的に言うと,男性社会では「まず結論を言って理由付けをする」コミュニケーションが求められます。それに対し,女性社会では「相手に背景を理解させて感情を共有する」コミュニケーションが重要になります。
だから、女性からすれば男性は言葉の表面しか聞いてくれないということになりますし、男性からすれば女性は,何を言いたいのかよくわからないということになります。
女性が恋人に「こんなことがあった」と言った場合,それは「そのとき私はこういう思いをしていた」ということを感じ取ってもらいたい事が多いのですが,男性は「あ。そう」または「ふーん」場合によってはせっかく打ち明けたのに「それはお前が悪い」ととどめを刺されてしまいます。
逆に,男性が恋人に「こんなことがあった」と言った場合,それは単なる一定の事実の通知であって,その背景にまで踏み込まれる事は一般的に嫌がりますし、それが愚痴に繋がるような場合は「男らしくない」という性差による子供の頃からの刷り込みが頭をもたげて口を固くしてしまうのです。
刷り込みや役割分担などが落とした影は,人に役割演技の仮面を付けさせる事にまでつながって来ます。
職場では「良い勤労者」家庭では「良い家庭人」
仮面を外せるのは酒に寛容な国民性もあって酒場だけという人も多いでしょう。
アルコールの効果で自分の本心を出せるようになっているところに,感情を聞き取るのが上手な女性がいる。
これが家で飲めば何分の1かの出費で抑えられるのに,男たちが酒場に向かう理由の1つです。
話は思いっきり脱線しましたが
相手のすべてを理解する事は本質的にあり得ないと言う事を
まずは自覚して,分かりきっている事からでも,ゆっくりと話し合う事が恋人たちの五月病から脱出する一番の近道ではないかと感じています。
■
登録2009/05/06 09:59:44 更新2009/05/06 09:59:44
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プロフィール
産業カウンセラーは、心理学的手法を用いて、働く人たちが抱える問題を、自らの力で解決できるように援助することを主たる業務としています。
その仕事は、時代とともに変化してきました。創成期は高度成長時代の初期にあたり、地方から集団就職してくる若者の援助者として。高度成長時時代のピークには、OA革命に象徴される職場環境の激変の中における、メンタルヘルス対策の推進者として。そして現在は、リストラに苦しむ多くの人たちや、過度なストレスにより心身の不調をきたす人たちの良き理解者・援助者として活躍しています。
また、産業カウンセラーには、その学識、技能および素養によって段階があり、資格取得後も日々自己研鑽に励んでいます。
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これも時々寄せられる相談ですが,好きで好きで仕方なくてつき合い始めた(または結婚した)相手なのに,相手に対する情熱が湧いてこない。倦怠期なのだろうかという、恋人同士の五月病とも言えそうな事例があります。
よくよく聴いて行くと、お互いの感じ方,考え方からはじまって、会話が続かないとか,何を考えているか分からないとか言う悩みが出て来ます。
自分の事自体自分で分かっていないのに,相手の事は何でも分かっているつもりになっているのが恋は盲目と呼ばれる1つの所以(ゆえん)なのですが、ようやく冷静にお互いが見えるようになって当たり前の事が突きつけられると,相手の最大の理解者であるはずの自分の心がそれを否認し始めて葛藤が発生します。
そもそも産業革命以降の急激な社会構造の変化によって形づくられたジェンダーの役割分担の影が,未だに私たち男女のコミュニケーションの取り方の違いと言う形になって目の前に横たわっています。
端的に言うと,男性社会では「まず結論を言って理由付けをする」コミュニケーションが求められます。それに対し,女性社会では「相手に背景を理解させて感情を共有する」コミュニケーションが重要になります。
だから、女性からすれば男性は言葉の表面しか聞いてくれないということになりますし、男性からすれば女性は,何を言いたいのかよくわからないということになります。
女性が恋人に「こんなことがあった」と言った場合,それは「そのとき私はこういう思いをしていた」ということを感じ取ってもらいたい事が多いのですが,男性は「あ。そう」または「ふーん」場合によってはせっかく打ち明けたのに「それはお前が悪い」ととどめを刺されてしまいます。
逆に,男性が恋人に「こんなことがあった」と言った場合,それは単なる一定の事実の通知であって,その背景にまで踏み込まれる事は一般的に嫌がりますし、それが愚痴に繋がるような場合は「男らしくない」という性差による子供の頃からの刷り込みが頭をもたげて口を固くしてしまうのです。
刷り込みや役割分担などが落とした影は,人に役割演技の仮面を付けさせる事にまでつながって来ます。
職場では「良い勤労者」家庭では「良い家庭人」
仮面を外せるのは酒に寛容な国民性もあって酒場だけという人も多いでしょう。
アルコールの効果で自分の本心を出せるようになっているところに,感情を聞き取るのが上手な女性がいる。
これが家で飲めば何分の1かの出費で抑えられるのに,男たちが酒場に向かう理由の1つです。
話は思いっきり脱線しましたが
相手のすべてを理解する事は本質的にあり得ないと言う事を
まずは自覚して,分かりきっている事からでも,ゆっくりと話し合う事が恋人たちの五月病から脱出する一番の近道ではないかと感じています。