ロゼッタストーン静岡ブランチ-ブログ- [ドクターショッピング]

長期のうつに苦しんでいる方の話を聴くと、かなりの方が何度も病院、要はドクターを渡り歩くかのように変えている事に気がつきます。
脳や身体の病気から出ているものでなければ、うつは治し方が確立されているので、ドクターの腕を気にして病院を転々とする必要はありません。
また、最近はインフォームドコンセプトが浸透していますのでしっかりとした説明が受けられるはずです。

と病院側から見た話しをしましたが、患者側から見ると、病院への受診を決心する（または拒否する元気もない）ほどにエネルギーが尽きている状態では、ドクターが十分に判断できるだけの情報を提供したりすることはもとより、ドクターの薬についての説明や副作用などの注意も耳に入って来ても、記憶にとどまりません。
また、うつならうつと病名を告知してもらって、だったら休んでもいいかと自分自身や周囲を納得させたい方にとっては、はっきりと病名を告知してくれないドクターに落胆するかも知れません。
ドクターはスーパーマンではないので、目で見、耳で聞こえた事以外の、あなたのいま感じているしんどさや考えている事などは伝えてもらわない限り分かりません。
そして、大勢の患者を抱えるドクターは、初診以外はあまり時間がとれず、いつも同じ会話の繰り返しと感じる方も多いかと思います。
また、色々な種類の薬には、色々な種類の効果と副作用があるのですが、それもいちいち覚えきれないでしょう。
だから、最初に副作用が出て来てしまうとびっくりして、効果が現れる約２週間後まで薬を続ける事が出来ず（その都度、自分で決められた時間に決められた量の薬を飲む事自体しんどい事ですが）なかなか自分にあう薬が見つからない、と言うことが起こります。そういう時には「ちゃんと飲まなければだめですよ」程度の注意でも、かなりきつく感じます。
そして、ドクターや薬などに対する信頼が揺らいで、別の病院を探す、というのが代表的なドクターショッピングと呼ばれるものです。

ここまで読まれた方は、なんだ、コミュニケーションの問題ではないか。と思われたでしょう。その通りです。
当たり前のコミュニケーションがとれなくなっているというのは、例えば、病院までは比較的元気に来たけれど、待合室にいる間に落ちてしまい、口をきくのもしんどくなったということが比較的起こりやすい、という例を挙げれば分かりやすいでしょうか。
短い時間で効果的に自分をドクターに伝える最善の策としては、メモ程度でいいので、通院までの日の事を紙に書いてドクターに渡すといいと思います。（あまりくどくど書かないのがこつです）