本日は、4月22日に熊本ホテルキャッスル四川料理・桃花源で20年ぶりに開催された満漢全席の中から「熊の手の煮込み」をご紹介したい。
写真左の通り、調理された熊の手の爪5本が皿に並び、隣の皿には左手がポンと可愛く収まっている。しかし、調理された煮込みは写真右の通りかなり原型をとどめており、何となくグロテスクな姿に一歩、二歩引きたくなった。
調理手順は、先ず熊の手に生えている毛を全てペンチでむしり取り、更に指の骨を全て取り去り、それから本格調理に入るようだ。味付けは八角の香りがほのかに熊の手を包み込み、黒豚の角煮をより緻密且つ繊細にしたようなゼラチン肉質の逸品。
今回の満漢全席に出された9品の中でも、トップクラスの珍味として参加者には好評であった。
※「満漢全席」とは、贅沢の限りを尽くした清朝時代から伝えられてきた中国皇帝主催の宴であり、かの有名な西太后も食している。当時は、中国の豪商たちが山海の珍味を皇帝に献上したのが始まりと言われるが、その宴は食材の美味しさ、贅沢さを極めた150品以上の高級料理を、3日間から1週間以上かけて堪能するほど壮大なスケールであった。
○前菜彩々
○活ハタの塩味炒め
●熊の手の煮込み
●フレッシュ伊勢海老の二種料理
●孔雀模様フカヒレ姿煮込み
●子豚の丸焼き
●特大乾燥アワビのステーキ
●高麗人参と虎ペニスの漢方スープ
●赤海燕(血燕)の巣入りココナッツミルクのデザート
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