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『本物』を知ると、幸せが舞い込む!?

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 昨日の記事で紹介した『本物』の「栗饅頭」だが、饅頭の中は餡と言うよりも、栗の押し競饅頭の世界である。これを一度食せば、他の栗饅頭は、手抜きしているようにも、粗悪品と知りつつ陳列してあるようにも、感じてしまう。それは、『本物』を知ったからこその感覚なのだろうと。

 人の行動パターンを決める要因の一つとして、「潜在意識」というものがある。子供が「あのプラモデルが欲しいなあ!」と思えば、そのプラモデルをゲットする為に、無意識の内にプラモデル入手の為の行動バターンと変化して行く。少ない小遣いを貯めては貯金箱を覗き込み、ガチャガチャと振る。頭の中は欲しいプラモデルのイメージで一杯だ。

 幼い頃に、戦車のプラモデルに凝ったことがあった。ソ連製のジューコフやらドイツ製のタイガやらを組み立て、数人の幼友達と、有線にてリモートして動かして遊んでいた。1年が経ち、知り合いのお医者さん(父の同級生)がブルーメタリックのマーキュリーを購入したらしく、その外車の付録だったミニチュア(20分の1サイズ)の無線リモコンカーをプレゼントして頂いた。

 正しく、『本物』のリモートコントロールが無線にて手元で可能となる訳だ。それまで有線にてコントロールしていた、軽いプラスチック製のちびっこ戦車とは大違い。長さ30cm程のボディーは金属製で重い。ハンドルもタイヤも『本物』そっくりに動くのである。正直、腰を抜かすほど嬉しくもあったが、驚きの方が断然大きかった。(これがカーキチの出発点となった)

 また、ずいぶん昔の話だが、警視庁(東京)で剣道教官をしていた大叔父が帰郷した時に、零戦の布製飛行機(ゴムを捩ってプロペラを回すもの)を土産にくれた。それまで、紙製の飛行機(竹ヒゴと紙)しか知らぬ子供だったので、その布の触感がとても高級品に思え、一度も飛ばすことなく、自分の部屋の壁に大切に飾っておいた。

 それから数十年後、社会人としてデビューして、一番の『本物』との衝撃的な出逢いは、四川料理の「満漢全席」。熊の手、虎のペニス、でっかい乾燥鮑、血燕、子豚の丸焼きなど、中国料理の中でも、最高峰の珍味のオンパレードを体験したのであった。『本物』を目の前に、当時は食材の味がどのようなものか全く想像できなかった。

 例えば、熊の手が黒豚の角煮の数十倍の旨さを知り、虎のペニスのスープが養命酒のに体全体が火照ることを知り、分厚い層(断面)の乾燥鮑の絶妙な旨さを知ることで、『本物』がどれだけ一般的な食材と雲泥の差であるかを学んだのである。出逢っていなければ、前出の「リモコンカー」の楽しさも、「満漢全席」の素晴らしさも分からぬまま、この世を去ることになる。

 御多分に洩れず、筆者も庶民であるが故に、『本物』の高級品を入手するのは困難である。よって、たまたま好機に恵まれると、人生において「ビックリドッキリの本物」が少しずつ増えて行く訳だ。勿論、一般常識的な「所作」であったり、「国際儀礼」であったり、「」であったりと、手に取って重さを感じない『本物』の「ソフトウェア」も沢山ある訳だ。

 世の中に無数に存在する、『本物』。人間は生きている内に、どれほどの『本物』に遭遇し、それをモノにできるのだろうか!?・・・次の出逢いが楽しみである。


▼『本物』の「栗饅頭」(熊本県山鹿市菊鹿町)
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▼『本物』の「満漢全席」(熊本ホテルキャッスル 四川料理 桃花源)
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文責:西田親生

             

  • posted by Chikao Nishida at 2020/12/5 12:00 am

四川料理 桃花源の特別料理・・・

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 先月16日が熊本ホテルキャッスル開業60周年であった。熊本地震で被災し、それから這い上がり、今年のコロナ禍で運悪く苦難の道へと。しかし、熊本県内では、あくまでも私見であるが、県内最高峰のシティホテルとして、「キャッスル愛」をもって40年ほど足繁く通っている。

 同ホテルは新型コロナウイルス感染防止対策は万全としているものの、コロナが落ち着いたかと思われた矢先、ナイトクラブや地方の病院にてクラスターが発生。「Go To」何やらで、全国的に「緩み」が出ているのも間違いのない事実・・・その都度、「ニュー・ノーマル」が歪んでしまう。

 それにも関わらず、最近、同ホテル地階にある四川料理 桃花源のランチタイムは行列ができるほどの賑わっている。地階の待合席には数組が陣取り、席が空くのを待っている。今回は、三密を避けるために、午後2時前を狙って、「60周年記念コース料理」を試食することにした。

 料理は写真の通りである。ただ、昔から通い詰めている食事処の一つなので、最盛期の開祖的存在の斉藤隆士初代料理長と凄腕の善家繁二代目料理長の味を十二分に知り尽くしているが故に、サーブされる料理に違和感まではないが、当時のオリジナリティとの違いが手にとるように分かる。

 時代も変わり、流行にも左右されつつ、食材や味付け、盛り付け、組み合わせなどが変わるのは当然のことだろうと。しかし、四川料理 桃花源の歴史と伝統は、確と継承して頂ければと、一ファンとして願うばかり。細かいことは言わないが、当時のように常に客を唸らせるようなものであって欲しい。

 同店にて「満漢全席」を主催したのは2004年4月22日であった。既に15年半が経つことになるが、筆者のコンサルタント業務の一つでもある「ホテル文化と食文化」に影響を与えてれたのが、この四川料理 桃花源でもある訳だ。よって、料理の評価が厳しくならざるを得ないことをご理解願えればと・・・。


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▼2004年4月22日の「満漢全席」
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文責:西田親生

                       

  • posted by Chikao Nishida at 2020/11/2 12:00 am

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