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料理写真は、全て記憶に残る。・・・瞬間的に香りや食感、味、そして笑顔を思い出す。

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▼西田親生の『極上グルメ百選』(※複写転載は厳禁)
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 時折、取材した料理写真の整理をしながら、気に入った写真を適当に選び、『極上グルメ百選』にまとめることがある。

 左上から右へと進むと、1)ザ・リッツ・カールトン東京 『日本料理ひのきざか』の鉄板焼の野菜、2)同じく蝦夷鮑、3)同じく蝦夷鮑の料理、4)熊本ホテルキャッスル 四川料理 桃花源の乾燥アワビのステーキなどと、何処の誰が使った食材で、どのような料理だったかを直ぐに思い出す。

 人間の記憶とは、その時の『美味』の刺激の度合いによって左右されるのかと勝手に思っているが、今では食すことができない料理は、懐かしくもあり、再現して欲しくもあり。

 食すことができない料理とは、料理人が現役を退いた場合、入手できなくなった食材の場合、料理人が他界された場合などが要因となるが、久しぶりに上の『極上グルメ百選』を眺めていると、一瞬にして、当時の会話の流れや、食材の食感、料理の風味などが、一気に頭の中を駆け巡る。

 それが強烈なものとなれば、香りまで脳内を占領してしまい、マウスウォーターが出て、お腹がグルグルと鳴き出してしまうのである。所謂、自業自得なる『食テロ』である。

 この『極上料理百選』の中では、何と言っても、最後の段を埋め尽くす、熊本ホテルキャッスル 四川料理 桃花源、当時の総料理長 善家繁氏が創り出した『満漢全席』であろうか。クライアントさんへのご招待という形式をとったゴージャスな宴であった。熊本県内で、僅か10人のみが食したという、それも、善家繁氏現役最後の超レア料理となっている。

 勿論、上の料理の中で、今でも食せるものは沢山ある。吉兆東京の『鰻重』、札幌の氷雪の門の『タラバ蟹』+『毛蟹』+『花咲蟹』、沖縄那覇の『サーターアンダギー』、ホテルオークラ 広東料理 桃花林の薬膳『壺蒸しスープ』、滋賀県栗東市の『鮒寿司』、熊本ホテルキャッスル トゥール・ド・シャトーのアイスクリーム『ベイクド・アラスカ』などなど。

 しかし、全ての料理人の方々には大変失礼な話だが、「こんなに豪華な料理を沢山食べて来て、一番美味しい料理は何?」と問われると、大切な人と一緒に食す『おにぎり!』と答えてしまう。(鼻の下は伸ばしていない)

 誠に、申し訳ない。

▼脇宮盛久料理長監修の『辛子明太子』のおにぎり(熊本ホテルキャッスル ダイニングキッチン九曜杏)
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写真・文責:西田親生

                     

  • posted by Chikao Nishida at 2022/9/18 12:00 am

和食の『器』その1・・・玉手箱のような『器』あり、逸品一品勝負の『器』あり。

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 筆者の写真集の中から、一瞬目に留まった『器』をランダムに数点選んでみた。四季折々の食材を大切に扱い、職人の心を語り、演出してくれるのが『器』である。

 洋食では『お皿はカンバスだ!』というものとは、やや趣が異なる、和食の『器』。蓋のあるなしに関わらず、季節感やその逸品を大切に盛るために、凄腕職人は丹念に『器』を選りすぐる。

 勿論、洋食で表現する『カンバス』に似たものとして、和食では『八寸』なるものが存在するが、深い歴史やストーリーが凝縮されたものとして配膳される。ここは、職人の腕の見せ所でもある。

 元々、フレンチにしても中華にしても、大皿にドーンと数人分サーブするのが昔のスタイルだった。これを現代的なものに進化させたのが、皆さんがご存知の『オーギュスト・エスコフィエ』。よって、フレンチの影響を受け、現代中華も個別に料理をサーブするようになっている。

 和食は昔から『素朴』なものであり、中国から伝わった豆腐にしても然り。しかし、江戸時代のベストセラーとなった料理本『豆腐百珍』では、バリエーション豊富な豆腐料理を紹介している。和食料理人の『繊細さ』、『季節感』、『食材への拘り』、『アイデア』が凝縮されている。

 以下の写真の通り、今回ご紹介するのは、『熊本ホテルキャッスル 細川料理長 脇宮盛久氏』の会席料理から数点選んだものや、『京料理えのきぞの料理長榎園豊成氏』の懐石料理から選んだものである。

 どれもこれも、ご覧いただくだけでお分かりのように、座して食す我々の心を和ませてくれる。蓋物は、「何が入ってるのかな?」と、そっと蓋を開ける瞬間がワクワクしてしまう。小さな『器』ながらも、まるで玉手箱のようだ。

 蓋を開けると、食材の彩りと共に、フワッと香りが伝わってくる。そこが料理人とお客との重要且つ微妙な接点でもあり、バトンタッチの瞬間である。それから、各々の食材の香り、食感などを楽しみながら、至福の時が過ぎて行く。

 静寂なる晩餐に最高の演出であり、心休まる至福の時に、『和食文化』への有り難さを感じる次第。これが、和食の醍醐味でもあり、グローバルに通用する、日本ならではの唯一無二なる『侘び寂びの世界』であろうかと。

 ホテルレストランや町場の高級食事処の和食は、決してお安くはない。されど、この熊本の地は、他所の大都市部のとは比較にならぬほどリーズナブルなものが多く、日頃から、県内外の知人友人にオススメしている。

 次回は、多種多様な『器』の写真を更に見つけ出し、ご披露できればと。

▼熊本ホテルキャッスル 細川 脇宮盛久料理長
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▼熊本ホテルキャッスル 細川 脇宮盛久料理長
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▼熊本ホテルキャッスル 細川 脇宮盛久料理長
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▼熊本ホテルキャッスル 細川 脇宮盛久料理長
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▼熊本ホテルキャッスル 細川 脇宮盛久料理長
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▼熊本ホテルキャッスル 細川 脇宮盛久料理長
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▼京料理えのきぞの 榎園豊成料理長
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▼京料理えのきぞの 榎園豊成料理長
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▼京料理えのきぞの 榎園豊成料理長
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▼ホテルオークラ福岡 鉄板焼さざんか
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▼松島観光ホテル岬亭 素敵な『八寸』
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写真・文責:西田親生

                         

  • posted by Chikao Nishida at 2022/9/16 12:00 am

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