The Rosetta Stone Blog

鮓 枉駕(3)

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 連載第3弾は、「鮓 枉駕(木村聡文店主)」の握り寿司とした。・・・写真下を見れば、九州、関西、そして江戸前が融合した、小振りで上質の握り寿司であることが直ぐ分かる。

 例えば、マグロはかなりの逸品で、包丁を入れる瞬間の肉全体が波打つような動きが凄かった。たぶん、仕入れの時に厳選しているのは間違いないが、仕入れた後の熟成にも拘りがあるように感じた次第。

 その辺の寿司店で出される赤身の部分は、色味も悪く、熟成の時に鮮度が落ちたマグロが多いけれども、写真を撮れば一目瞭然。銀しゃりにぴたっと乗っている姿が、余りにも美しすぎる。今回の取材で、特別に照明を当てている訳ではないけれども、表面の光がとても細やかで質感たっぷりの表情をしている。

 また、筆者独特の寿司店のチェックの一つに、穴子の仕上げを見てしまう癖がある。同店の穴子は丁寧に蒸し煮をしたもので、口に入れた時のふっくらと柔らかい食感がたまらなかった。ここに、何気に職人技の一つが隠されている事になる。

 更に、筆者の個人的な尺度で申し訳ないが、更なる寿司店のチェック項目の一つに、玉(ぎょく=卵焼き)がある。同店の玉は、長崎名物の高価なカステラよりも、更に木目細かく、三時のおやつにでも出せば、子供たちは10個も20個も食べ散らかして走り回るのではなかろうか。

 筆者のグルメ人生において、鮓はかなり食して来た方だろうと思う。その中で、今回サーブされたハマグリは抜群に旨かった。実は、熊本の某寿司店に足を運ぶ時、必ずオーダーするのがハマグリの炙り。それを握ってもらえば、磯の香が口の中一杯に広がり、じっくりとハマグリの食感を楽しみながら、ごくりと腹の中に入ってしまう。

 それに対して、同店のハマグリは意表を突くもので、噛めば噛むほどハマグリが凝縮されたエキスが、口の中に広がり、とっさに大吟醸の冷酒に手が出そうになってしまった。実は禁酒をして19年。・・・乾杯の時に、ビールの泡だけ嘗めるだけに留めているので、次回はノンアルコールビールを頂こうかと・・・。
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【鮓 枉駕(すし おうが)】
 店主:木村聡文
 〒810-0003 福岡市中央区春吉3丁目14−32 
       サンライトマンション1F
 TEL:092-741-7011
 ※営業時間:17時〜24時(OS:23時)
 ※定休日:日曜日・祝日

                   

  • posted by Chikao Nishida at 2014/10/6 12:00 am

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