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顧客満足度最優先を忘れることなかれ!

◎記事と写真は関係ありません

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 「視野狭窄」、よく聞く言葉だが、業務上で自分自身がその「視野狭窄」の対象となっていることに気付かぬ人が多い。何故なら、自分が常にスタンダードなので、その視野が広いのか狭いのかを客観視できず、当然の如く、本人は「視野狭窄」の対象とは無関係であると胡座をかいているに違いない。

 勿論、「視野」のどれほどの幅なり奥行きなりがスタンダードなのかは一概には言えない。ただ、一つの業務において、なかなか上手い具合に前に進めない人を見ていると、創意工夫をしているつもりのようだが、引き出しが少なく、秘策が視野の外にあることに気づかず、負のスパイラルへと引き摺り込まれる。

 ここで、一つの料理の値段を決めることにする。一人の人間は、生真面目にて原価を最優先し、仕入れ値から逆算して、値段を決める。別に間違いではないが、それだけに偏ると、料理を食すお客を十分に納得させるような料理になっているかと言えば、極端に質の低下をもたらすだけで、悪循環の繰り返しとなる。

 また、一人の人間は、仕入れ値を見て急騰を察知すると、先ずは、質を落とさず仕入れができる方法を模索する。肉や野菜が或る日突然高騰したとしても、クレバーな職人は、どのような悪条件下であっても、お客の満足度最優先に、質の低下に至らぬよう、日頃からトラブルシューティングをシミュレートしている。

 前者の悪循環は、以下のようにして生まれる。日頃からボーッとしているので、食材が急騰すると、仕入れ値が高くなり利幅減に気を取られ、単に、料理の値段を高くする方にベクトルが向く。よって、同じ食材を使うので、料理の味は変わらぬが、お客の負担が増えることで、常連客にはバレバレとなる。

 後者の場合は、需要供給のバランスをよく考え、季節や災害などで急騰しやすい食材については、契約農家の制度を導入し、お互いにウィン&ウィンの相互信頼を重視し、市場での食材の急騰に左右されず、互いに協力し合って、可能な限り顧客満足度を上げるベクトルにて動き、料理の値段はそのまま据え置く。

 前者は、「視野狭窄」であるからこそ先を読めず、何事も後手後手の状態にて、数字のお遊びで終わり、帳尻を合わせることだけに必死となり、その結果に自己満足している。後者は、日頃から冷静沈着に大局的に見据えており、微々たるトラブルに動揺することもなく、次の更に次の手を読みながら決断を下す。

 貴方が、上のどのタイプの人間なのかは分からないけれども、もし、貴方が料理人であれば、後者を選択し、常に、顧客満足度を最優先に動かれることをオススメしたい。自分の懐事情ばかりを優先し、算数のお遊びばかりをしていると、お金を落としてくれるお客は激減するばかりとなることを知るべきである。

 畢竟、料理の値段が高かろうが安かろうが、数字で操られた料理よりも、料理人の愛情が籠った顧客満足度最優先の料理の方が断然旨いのは、当然の結果である。


▼リーズナブルなシェフランチ(カキフライ)ダイニングキッチン九曜杏
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▼この2ヶ月間で食したビーフカレー(シェフの性格がよく出ている)ダイニングキッチン九曜杏
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写真・文責:西田親生

           

  • posted by Chikao Nishida at 2021/10/16 12:00 am

和食のすゝめ・・・

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 最近、和食の素晴らしさを再認識するばかりで、日本人であれば、子供の頃から食してきている和食が一番なのかと思うようになった。勿論、帝国ホテルの元総料理長の村上信夫氏(故人)のNHK料理番組により、洋食が全国津々浦々に浸透し洋食に慣れ親しんできた世代の人たちは、また違った感覚を持つに違いないが。

 以下に、「肥後うまか赤鶏ハリハリつけ蕎麦」(熊本ホテルキャッスル ダイニングキッチン九曜杏)をランチタイムに三度食した写真を並べてみたのだが、どうしても洋食のランチメニューと比較してしまい、和食の方が食材が多彩であり、手が掛かっているようで、断然、和食がコスパが良いように思えてならない。

 特に、ランチタイムとなれば、ホテルレストランではミニコースもありはするものの、主にワンプレート料理をサーブしており、一つの器に、カレーライス、ステーキ、パスタなどに、スープやサラダ、コーヒーとデザート付きといった組み合わせとなる。疑いなく旨いけれども、和食とは比較にならぬほど単調でシンプルである。

 和食は小鉢などの器がちょこちょこと添えてあり、地味に見えるけれども、小さな器の中はお祭り騒ぎのようで賑々しい。食後に、器の高台あたりまで舐めるように見回すと、どこの窯で創られているかが分かり、その土地その土地の食材と器のコラボによって、唯一無二なる食の世界を体験できるところが素晴らしい。

 和食の中でも、日本特有のお弁当の存在は秀逸である。英語ではランチボックスと呼ぶが、和食のお弁当は、他国のランチボックスとは比較にならぬほど、すこぶる合理的であり、栄養バランスも考慮され、その蓋を開ける瞬間にサプライズが仕込んである。日本人の知恵と工夫が凝縮されたものが、お弁当となる訳だ。

 ここ数年前から、特にフランスの首都パリでも、和食お弁当の人気は絶大なるもので、テレビのニュースでも何度も取り上げて放映していたことがあった。今回の東京オリンピックでも、海外の選手たちがコンビニのオニギリを絶賛していたと聞くが、このオニギリこそが、昔ながらのお弁当の主役。

 新聞社時代に、「全国オニギリコンテスト」なるものを企画したことがあった。結局、スポンサーがなかなか見つからなかったので、残念ながら、途中で諦めてしまった。今でも心の中では燻っており、日本一美味しいオニギリをネット上で公募しても面白いかも知れないと、再び企画書を書きたい気分になっている。

 全国47都道府県(約1600市町村)大会を各地で行い、日本一を目指す都道府県から47種類のオニギリを最終選考会にてグランプリを選定すれば、毎年開催できる米消費拡大イベントとして展開できる。米自慢の大会にもなったり、郷土色溢れる具材紹介も面白い。また、現代風の創作オニギリも期待でき、規模を拡大し、世界大会も開催可能となる。

 話はかなりズレ込んでしまったが、ご存知の通り、世界無形遺産として登録されている和食であるが故に、以下のような料理を食す度に、「日本人で良かった!」と、何度も心の中で叫んでいる自分がいる。記事を書きながら、幼少の頃に魚釣りに行く時、持たされた母親のオニギリ。丼1杯のご飯を握った特大サイズ2個を思い出した次第。

 ここ1年間で食した和食では、以下の、脇宮盛久氏の和食コース料理と、榎園豊成氏の京料理が記憶にしっかりと刻まれている。前者は、宴会やブライダルなどの艶やかな料理を得意としており、後者は、昔ながらの京料理を基本とした茶懐石は筆舌に尽くし難く、知人友人へも堂々と紹介、自慢できるものとなっている。

 世界に誇れる我々日本人の和食。和食は値段が高いという偏見を捨て、筆者のような庶民であっても、気軽に食せる和食が沢山存在することを幸せに思う。また、四季折々の旬の食材を楽しませてくれる和食に対して、心より感謝の意を表したい。兎に角、近頃は日本の伝統文化を軽視する傾向にあるので、是が非でも、「和食のすゝめ」を啓発して参りたいと・・・。


▼脇宮盛久氏
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▼脇宮盛久作:肥後うまか赤鶏ハリハリつけ蕎麦(1回目試食)税サ込1800円
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▼脇宮盛久作:肥後うまか赤鶏ハリハリつけ蕎麦(2回目試食)税サ込1800円
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▼脇宮盛久作:肥後うまか赤鶏ハリハリつけ蕎麦(3回目試食)税サ込1800円
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▼榎園豊成氏
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▼榎園豊成作:コース料理「雅」と「日和」
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▼榎園豊成作:三種お弁当
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◎京料理 えのきぞの(定休日:月曜日)
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写真・文責:西田親生
 

             

  • posted by Chikao Nishida at 2021/10/15 12:00 am

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