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暗殺という蛮行に、激昂を隠しきれない。平和ボケの象徴たる、生ぬるい警備体制の在り方に疑問。

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 日頃から、政治家の「辻立ち」や「街頭演説」というものに、危惧の念を持っていた。公園や広場であったり、往来の激しい道路沿いの歩道であったり、色んなところで政策を愬える政治家だが、身の危険と隣り合わせのように思えてならなかった。

 先般も、熊本市北区の北バイパス交差点の歩道上で「辻立ち」にて、拡声器を片手に政策を叫ぶ県議候補者。万が一、車が歩道へ突っ込んで来たり、他の歩行者が車道にはみ出たり、又は、反社会的勢力の暴力行為が実行されれば、事件事故に繋がることになる。

 「辻立ち」や「街頭演説」は、住民との近い距離にてコミュニケーションを交わし、心の触れ合いに繋がるという効果があり、昔から踏襲されている。しかし、今の時代に、今回のような手薄な警備体制の中で、「辻立ち」や「街頭演説」を強行すべきなのか、疑問を持たざるを得ない。

 今回、元総理大臣である演説者が銃弾に倒れ、絶命したという凄惨な暗殺の速報が入った。報道される動画を何回見ても、その演説者の警備体制はスカスカの状態。演説者の背後を見回す警護者は皆無。ほとんど、演説者の前に集まる聴取者と側方だけに気を取られ、背後は完全死角となっていた。

 この手薄過ぎた警備体制の中で、犯人が背後から近づき、蛮行に至ったことになる。そして、暗殺決行。ここで、演説者の背後を数人の警護者が立ち、放射状にて背後、側面を固めていれば、警護者の壁ができ、犯人が至近距離にて直接発砲はできなかったのではないか。

 また、ウクライナ危機を考えても、ドローンを遠隔操作し爆弾を落とし、多くの敵兵が死傷している。兎に角、平和ボケした日本は、世界で一番安全であると豪語しても、全天球的な危機感を持って警備体制を再構築しない限り、これからも、警護の網の目を縫って、蛮行が繰り返されるに違いない。

 今回の報道でも、ドローンによる上空からの取材映像が流れていたけれども、このドローンこそが、セキュリティ面で一番怖い存在になり得るものだ。遠隔操作で、小型爆発物でも落としたり、サリンなどの毒物を噴霧することも可能となる。よって、ドローン規制についても、早急により厳しく法改正をすべきである。

 本日の元内閣総理大臣暗殺事件に直面し、ご本人やご家族、そして後援者の方々、ファンの方々のことを考えれば、息が詰まり、鎮痛な面持ちとなる。二度と、二度と、このような蛮行を許してはならない。

 最後に、殺人を犯す人間は「誰でも良いから殺したかった!」と言うのが口癖だが、だったら、「人を殺める(あやめる)よりも、自分自身を殺めてみろ!」と物申したい。


▼元内閣総理大臣 安倍晋三様のご逝去に際し、心より哀悼の意を表します。
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写真・文責:西田親生

                         

  • posted by Chikao Nishida at 2022/7/9 12:00 am

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