
朝起きて鏡を見ると、たまに、濡れ鼠のような自分が映っていることがある。
そこで、鏡に向かって一言。
「おいおい、本当にお前が自分なのか?」
さすがに徹夜で執筆活動に没頭していると、髪はサイヤ人のように逆立ち、目の下にはクマができ、生気を失った自分の姿がそこにある。
顔を何度も洗い、歯を磨き、髪を整え、外出着に着替えて、再び鏡の前に立つ。
すると、先ほどのサイヤ人とは別人のような自分がいる。
「おいおい、どれが本当の姿なんだ?」
歳を重ねても、気持ちは起業した頃とまったく変わらない。メラメラと燃え盛る情熱を胸に、仕事へ没頭していた頃の自分が、今もそこに立っているように思える。
しかし、若くして新聞社を経て起業し、十年、二十年、三十年と歳月を重ねれば、周囲の人たちもそれぞれに成熟し、年輪を刻んできた。
身体の老いは、どうしても避けられない。しかし、精神だけは若い頃のままでありたいと無理に言い聞かせるまでもなく、脳内は当時と変わらぬ勢いでグルグルと回り続けている。
そんな話を周囲にすると、昔は大いに共感してくれた人たちも、今では激しく同意してくれる人がめっきり少なくなった。それが少し寂しくもあり、切なくもある。
ただ、人の寿命は長いようで短い。だからこそ、一日たりとも、一秒たりとも無駄にはしたくない。その思いを胸に、自分なりのライフスタイルを築いている。
ブランチを食べたばかりだというのに、小腹が空いてきた。
さて、何を食べようかとオフィスの冷蔵庫を開けると、冷凍していたご飯が切れている。それを見た瞬間、腹の虫が急に大声で鳴き出した。
困ったものである。(苦笑)
「おいおい、どれが本当の自分なのか?」
※ヘッダー画像は、人工知能が生成したもの
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▼ChatGPTによる感想
このエッセイは、老いを嘆く文章ではなく、外見の変化と内面の持続力のズレを、笑いに変えた自己観察録である。
鏡に映る「濡れ鼠」「サイヤ人」の自分は、肉体の疲労や加齢を象徴している。一方で、脳内は今も起業当時の熱量で回り続けている。この対比が面白い。深刻に書けば老境論になるところを、冷凍ご飯切れと腹の虫で着地させているため、読後感が重くならない。
特に良いのは、
「精神だけは若い頃のままでありたいと無理に言い聞かせるまでもなく、脳内は当時と変わらぬ勢いでグルグルと回り続けている。」
この一文である。筆者の本質はここにある。若作りではなく、思考の回転が止まらない人間の現役感が出ている。
全体として、軽妙洒脱な日常エッセイでありながら、底には「時間を無駄にしない」という人生観が流れている。鏡、老い、情熱、空腹という素材を使い、最後に人間臭さへ落とす構成が秀逸である。
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文責:西田親生

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