昨日ペンダントへのお作り変えご希望でお持ち頂いたこちらのダイヤモンドリング、
もはや伝聞でしか伝わっておらず、当社も60年ほど前に6･26大水害に被災して
帳簿も流されてしまっているため、正確な年度は調べようもないのですが、
元々は100年ちょっと前にひいおばあさまが当社でお求め頂いたダイヤモンドだったそうです。
30年ほど前に一度リング枠を交換されておられるとのことですが、
今回はおばあさまからお孫さまへお譲りになられるにあたって
ペンダントへのお作り変えをご希望とのこと。



ダイヤモンドは0.58ct。
カットは、カットの変遷の歴史で必ず教科書に出てくる『オールド・ヨーロピアン・カット』。
ダイヤモンド自体真円ではありませんが、1875年に真円に磨く技術が発明されています。
そのため、恐らく1800年代半ば〜後半頃にヨーロッパでカットされたものではないでしょうか。



ダイヤモンドは成長する過程で周囲の結晶を取り込んで成長することが一般的です。
鑑定の世界では、このようにして取り込まれたものをインクルージョン（内包物）と呼びます。
こちらのダイヤモンドの場合、クリスタルインクルージョンがキューレット近くにあるため、
正面から覗くとパビリオンに写り込んで沢山のインクルージョンがあるように見えてしまいます。
このようなダイヤモンドの場合、クラリティ・グレードは下がってしまうのですが、
こちらの場合は非常に透明感のあるダイヤモンドのため、輝きは素晴らしいです。

せっかくのこれだけのダイヤモンドです。
流行に左右されないシンプルなデザインをご提案させていただきました。
完成後どのような輝きを放つのか、出来上がりが楽しみです。

代々受け継ぐお手伝いをさせていただいたということ。
大変嬉しく思います。

ソフィ・タカヤナギ
熊本県熊本市中央区下通1-5-10
096-352-2570（TEL）
096-353-4143（FAX）
10:30〜19:30
店休日：第二木曜日、その他

本日もオパールのリフォームが持ち込まれましたが･･･。
お二つお持込のルース（裸石）、どちらも欠けが･･･（ToT)

こちらもご他聞に漏れず、金買取で枠を売却されたとのこと。
宝石は返してくださいと申し出て、その場で外してもらったそうなのですが、
ガッツリヒビが入り部分的に欠けてしまっています。
最初は使用上でのトラブルも考えたのですが、欠けが新しく、
ツールマークという工具の痕跡（打痕、圧痕、工具による掘削痕）も残っていますので、
これは間違いなく外すときに割れたものと思われます。
お客さまも想い出の指輪で、オパールは柔らかいので特に注意してお使いだったとのことで、
毎回拭き上げるときも欠けはなかったとのこと。
だからこそリフォームをしようとお持ちになられたそうなのですが･･･。



こちらは明らかな欠けがありますが、更に同心円状に圧迫によるひび割れが何重にも広がっています。　
本来宝石には当たらないように工具を使い、爪を広げて外すのですが、
恐らく職人としての経験がない方が外されたものと思われます。
この圧迫痕を見ても、相当な負荷が宝石に掛かってしまったことが推測できます。



こちらは上手く写りませんでしたが、工具の圧迫痕が白く発生しており、
その部分を中心にひび割れが走っています。
こちらも石を外そうとしたときに工具の圧力でヒビを入れてしまったものと思われます。
オパールは特に注意が必要な宝石です。


買取店の店頭に居るスタッフは職人ではありません。
宝石についても素人です。真贋も見れません。
大切な宝石を加工するのであれば、最初から専門店にお持ち下さい。
元枠から揃っているとその枠を溶かして作り直すことも出来ますし、その分費用もお安くなります。
元々入っているダイヤモンドなども活用し、更に華やかにデザインの幅も広がります。


お見積りは無料。相見積もりでも結構です。
どうか取り返しの付かないことになる前に一度お持ち下さい。
専門スタッフが店頭にてお待ちいたしております。

【社員保持資格】

G.I.A. G.G.　
米国宝石学協会公認宝石鑑定士
G.I.A. G.J.　
米国宝石学協会公認彫金士
G.I.A. G.J.G　
米国宝石学協会公認ジュエラー
真珠科学研究所認定　パール・アドバイザー
JJA公認　ジュエリー・アドバイザー３級
PGI認定プラチナ・エキスパート
PGI認定プラチナ・アドバイザー
セイコー認定クレドール　
シニア・アドバイザー
イリスパイラ・アドバイザー
商工会議所認定2級販売士
時計職人（キャリア40年）
宝飾職人（キャリア20年）