明石は、日本の「時刻」を決める標準時子午線(東経135度)が通る町です。
子午線とは、子の方角(北)から午の方角(南)に伸びる線で東経135度上で太陽が真南(午の方角)に来た時が、正午(午後0時)とされています。
日本標準時子午線が通るのは、兵庫県と京都府、それに和歌山県の友ヶ島だけです。
毎年6月10日(時の記念日)に明石駅を通る電車の車内で「子午線通過証」が配付されます。
イギリスのグリニッジ子午線を基準とした世界標準時(GMT)が定められたのを受け、明治19年に勅令によって東経135度子午線が日本の標準時子午線と定められました。
この子午線は、明石駅がある市の中心部から少し東を通っていて、そこには明石市立天文科学館が建てられています。
子午線上には、展望室と40cm反射望遠鏡を備える天体観測室を持つ高さ50mの塔があり、日本標準時を示す「J.S.T.M.」(Japan Standard Time Meridian=日本標準時子午線)の文字と大時計が遠方からでもよく見えます。
この大時計、1995年の阪神淡路大震災で被災し、時を刻むことができなくなってしまいましたが、1997年に建物の復旧工事完了に合わせて服部セイコーから新しい大時計が寄贈、設置されました。
この天文科学館にあるプラネタリウムの投影機は、旧東ドイツのカールツァイス・イエナ社製で日本最古の現役投影機です。
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