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幻の蕎麦屋『木阿彌』・・・数年前に、ご自宅を訪ね食した、最後の十割蕎麦。

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▼蕎麦打ちの指導をする中原邦雄さん
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 蕎麦屋『木阿彌』の中原夫妻(中原邦雄さん、千枝子さん)と出逢ったのは、2016年5月20日。熊本県玉名郡和水町にある『肥後民家村』の入り口に、店を構えていた。

 ご夫婦で全国行脚して、本物の『蕎麦』を食べ歩き、修行した後に、出店を決意したと聞いている。それから数年後、或る日突然、同町担当者や町長から、『カレー街道』の構想を優先するために営業継続阻止されたのである。よって、2017年6月25日で営業終了となった。

 新聞でも取り上げられ、今でも理不尽なる継続阻止について疑義を持っている。『高齢者追い出し』のような流れでもあり、署名活動もあったと聞き及んでいる。それから、当時の担当者は人事異動で他課へ、町長は現役を退いた。何とも無責任極まりない、田舎行政らしい『愚策』である。

 この中原さんの笑顔をご覧いただければお分かりであると思うが、とても温厚で努力家。『本物』を徹底追究する情熱は素晴らしく、ご夫婦の二人三脚の姿はすこぶる微笑ましい。

 その後、コロナ禍になる前までは、福岡県大牟田市のご自宅で『蕎麦道場』を開催しては、多くのファンが訪れていた。筆者も御多分に洩れず、足を運び入れ、懐かしい中原流の『十割蕎麦』を堪能したのである。

 この『日本文化』の伝承を拒む基礎自治体があるのだから、驚きである。これは私見であるが、どう逆立ちしても、『生蕎麦』と『カレー』を比較しても(比較にならないが)、『肥後民家村』へ観光客を呼び込みたいのであれば、当然の如く、『生蕎麦』に軍配が挙がる。

 現在、蕎麦屋『木阿彌』の場所には『カレー』の店がある。それ以来、心も折れて、『肥後民家村』へ足を運ばなくなってしまった。理由はお察しの通り、全くコンセプトの違う食事処があれば、魅力も何も湧かなくなってしまった。 

 先ほど、奥様の千枝子さんに連絡と取ったところ、来年から月に一度、二度ほどの『蕎麦道場』の再開予定という吉報が届き、ワクワクしながら記事を書いているところである。

 ご夫婦や娘さんとの再会を楽しみにしている次第。

◎以下は、2019年3月21日にご自宅を訪問した時のもの

▼麦打ちの手本を示す中原邦雄さん
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▼蕎麦打ち完了
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▼左から、中原千枝子さん、中原邦雄さん
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▼三種の蕎麦を楽しむ
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▼この『蕎麦かき』が最高
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▼2016年5月20日撮影した当時の店構え
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写真・文責:西田親生

                 

  • posted by Chikao Nishida at 2022/9/14 12:00 am

わび・さびの世界・・・

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 椿や牡丹の花は、桜のように花びらが1枚1枚散るのではなく、花・萼(がく)ごとポタリと地面に転がって行く。よって、斬首を指す時代もあったと聞いている。今回は、その不吉な予感をもたらすとされた、椿の終焉の頃を敢えて撮影することに・・・。

 武田信玄も愛用したと言われる、「辻が花」(一度途絶えたが、明治時代に復元された幻の染)。その「辻が花」こそが、「JUST BEFORE FALLING」を描いたものであり、和文化の「わび・さび」の世界に通じる。そこに描かれているのは、椿の花と葉。雨風に打たれ、葉には「斑(ふ)」や虫食い、そして水滴が乗る。葵の葉も「斑」があり、全てにシンプルなデザインではあるが、静かに終焉を迎える花々の、夢幻の美を放とうとする、か細い息吹さえ感じる。

 これを海外の方々へ説明するのは、至難の業である。しかし、先般「WABI-SABI」と題し、数点の写真をアップしたところ、思いの外、海外の方々の反応は良かったようだ。ちなみに、「True beauty before falling」という解説を付けてみたが、果たして、「わび・さびの世界」がしっかりと伝わったか否かは定かではない。また、自信もない。


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  • posted by Chikao Nishida at 2018/4/11 01:14 am

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