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職業差別の悪しき文化が根付く、日本。

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 幼い頃の心無い大人の会話を思い起こすと、嫌な言葉を耳にした記憶が今も尚沢山残っている。所謂、他人への常態化する誹謗中傷の前座でもあり、「職業差別」の悪しき文化の象徴的なものであった。

 例えば、「あの人は、ゴミ拾いをしてるんだよ!」、「あの一家は、血筋が良くないって噂だよ!」、「あんな仕事してて、よく生きていられるな!」、「子供の服はボロボロだし、風呂にも入ってないんじゃないか!」など、差別用語満載の誹謗中傷の汚い現場を思い出す。

 そんな汚い差別用語を常日頃から聞かされていると、その子供たちも真似をして、弱者に対して攻撃的な言葉や暴力を是として、「いじめ」がアメーバーのように拡大して行くことになる。弱者(被害者)の心を引き裂く、汚い差別用語の数々。聞いていて、戦慄が走った。

 当時の小学校のクラス内に、一人の女の子がいた。妙なあだ名を付けられ、普段からクラスメートも教員も無視の状態にて、彼女の日頃の辛さを理解しようとする者は皆無に近かったように記憶する。確かに、彼女一人のみ清潔さに欠け、表情も暗い。所作も挙動も尋常ではなかった。

 ただ、その時、我々子供たちは何もできる力もないが、そこに立つ教職の一人でも旗を振り、彼女の生活環境改善なり、アドバイスなり、ボランティアにてサポートするような教職は皆無であった。教職が一丸となって行政へ強力なるサポート要請や心のケアに尽力すべきだったのではないか。

 富や社会的地位を「美」として捉えがちな、歪んだ価値観。そこには道徳、弱者救済など一切ない世界である。貧困を誰しも目指しているものではない。誰しも、人並みに人らしく生きる権利を有している。それを心無い差別定規で測り、毎日のように誹謗する者こそ、非国民であるとしか言えない。

 海外では、耳掃除でもプロフェッショナルがいて、立派な職業として認められている。靴磨きや修理も、物を大切に扱うSDGsのお手本として、高い技術を持った職人技である。それを、「戦後間もない頃は、貧乏人が駅前に集まり、靴磨きをする人間がわんさと居たよ!」と罵る人がいる。

 こんな世界を、誰が民主主義、平和主義、人道主義と言えようか。明治の鹿鳴館時代を紐解けば、既得権益者がわんさと集まり、金のなる木を追い求めて、踊り狂い、美酒に酔っていた。欧米文化に酔いしれることが、果たして、日本国らしい民主化に役立ったかどうか、首を傾げてしまう。

 日を追うごとに差別化を是として、権力者とその周辺の近親者が、自らの都合の良いシステムを構築していったに過ぎない。時には政治家が既得権益者を利用し、また、逆に既得権益者が政治家を悪用するという、偽善的悪魔のサイクルが繰り広げられ、現在に至っている訳だ。

 「ゴミ拾い」と見下げられ、鼻つまみされてきた人たちが、社会貢献に一番近い業種として、今や、正統派の職業として存在する。元々差別すること自体が狂っているが、特にアジア圏の人間は、外見を気にするが余りに、否定と冒涜のみの思考回路が働き、正確な価値判断ができない。実に、哀れなことである。

 或る人物が、「あの人は、水呑み百姓だからね!」と愚弄したことがあった。時代錯誤どころか、そんな目で第三者を見下すのかと、「あなたこそ、何様だ!?」と言いたかった。答えは、愚弄している人間こそ「イカ様」なのである。そういった暴言を吐く人間は、逆立しても、立派だとは言い難い。

 明治維新から欧米の近代文明に目覚め始めた日本だが、僅か150年しか経っていない。猛烈なる欧米化により、列強の仲間入りを目指したのは理解できるが、社会的地位と富のみを価値基準とする悪しき文化は全面否定すべきであり、今こそが、平和平等なる国づくりに切り替える時期ではなかろうか。


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  • posted by Chikao Nishida at 2022/4/20 12:00 am

貧乏国となった証・・・

▼記事と写真は関係ありません
<ダイニングキッチン九曜杏の新作>

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 コンビニに行けば、スタンダードの食パンなど、パサパサで風味も味もない。形は確かに食パンだが、どこまで粗悪な素材を使って作っているのか、首を傾げるばかりとなる。しかし、隣にはプレミアム食パンと書いた、値段の高い食パンが鎮座している。

 子供騙しじゃあるまいし、そこで2種類の食パンを置いて販売する必要があるのだろうか。昔々、或る政治家の「貧乏人は麦を食え」との爆弾発言を思い出した。何となく「質は最悪だが、値段が安いので、我慢して、麦と思って食ってくれ!」と言われているようだ。

 また、コンビニではここ数年間にPB(プライベートブランド)が急増している。飲料水にしても、おかき、煎餅、クッキーなど、PBは中途半端な味付けにて、形や味は確かにオリジナルブランドに酷似しているものの、全商品の絶対量がスカスカで味も薄い。

 消費者としては、PBを安かろう、不味かろう、似てるだろうで販売されると、これもまた、小馬鹿にされている商品をぶら下げられているように思え、気持ち良いものではない。確かに、洋菓子のプレミアムPBは味はまあまあであるが、どこかに手抜きを感じるのである。

 食品は人の口に入れるものなので、衛生面は絶対的なものである。従って、本物をしっかりとリーズナブルに販売する創意工夫があっても宜しかろうと。思い起こせば、昭和の時代は偽物が多く流通していても、消費者は安ければ文句は言わないと、馬鹿にされていたに違いない。

 偽装が多いこと多いこと。牛肉偽装だったり、食材の使い回しだったり、トレーサビリティーなんぞ、何処吹く風である。思いの外、粗悪品が溢れていた。タラバガニを注文しても、アブラガニを送って利鞘を得る悪徳商法も摘発された。日本人が日本人を騙して商売している。

 最近は、野菜やその他食材の高騰で、街場のレストランなどでは、コロナ禍の営業時間短縮制限と、ダブルパンチを喰らっている。コロナ禍相乗り商法により、何でもかんでもコロナのせいにして、知れっと値段だけはしっかりと釣り上げをやっている悪徳業者も多い。

 コロナ禍でも利鞘で儲けようとする分、その食材を使うレストランは、当然の如く各料理の値段を引き上げざるを得なくなり、負のスパイラルに陥ってしまう。結局は、消費者の財布に負担を求められ、エンゲル係数は雲を突き抜ける勢いとなってしまうのだ。

 経済大国第2位だった日本国。今は、そのイケイケドンドンの姿を見かける事が無くなった。高齢化が加速度を上げ、早期高齢となった者へは、高額年金が支払われている。いつの間にやら、現在、バブル期の年金と比較すれば半額となっている。実に、馬鹿げている。

 社会保障が杜撰な日本。貧富の差は天と地。中間層という言葉さえ消え去ってしまった。ほとんどの国民は、悪政により経済的に疲弊しきっている。本当に貧乏国になったものだと、愕然とする次第。今や、高度経済成長の波に乗っていた日本を知らぬ人が大半を占めるようになってきた。

 くわばら、くわばら。


<今週のパスタランチ>若手シェフが考案したもの
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▼バブルを思い起こさせるボトルが目の前に
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  • posted by Chikao Nishida at 2021/9/2 12:00 am

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