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低民度は恥ずかしいこと・・・

▼今か今かと出番を待つカピバラ

nezumi


 この一年を思い起こせば、何十冊もの書籍が完成するほど、思い入れの多い一年であった。特に後半戦は、起業後一番のヒューマンコミュニケーションに尽力した時期となり、企業におけるヒューマンウェアの構築が如何に重要であるかを思い知らされたのだった。

 若い方々の「読解力」、「理解力」が低迷しているとの報道がなされていたが、ご多分に漏れず、この田舎熊本では、想定外にその低迷に頭を痛めてしまった。通常、話している内容が相手に伝わらないのだから、同じ日本人として「日本語」をもっと大切にして欲しくなる。

 略語も流行語もどうでも良い事。心が伝わる会話が成り立たねば、「民度の高い国民」として威風堂々と公道を歩めず、国際社会からも白い目で見られてしまうのである。その「民度の低さ」を恥ずかしいと思わぬところも、理解に苦しむところとなる。

 この秋より、「先見塾」のブランチとして「先見塾ホテリエ研究会」を開設し、毎日、様々な分野からバランスをとりながら、最低限度の「知識」を注入し、「知恵」を絞り「考える」を習慣化する事で、人としてのグレードアップに努めているところである。

 リッツの「We are Ladies and Gentlemen serving Ladies and Gentlemen」を植え付け、紳士淑女として紳士淑女のお客への対応の必要性を、執拗にインプットさせている。最初は「???」であった若者も、近頃は「!!!」に変わっきたようだ。

 ホテルは「文化発信基地」としての役割が大きく、そこでカルチャーショックを受けたカスタマーは、自然と「紳士淑女」としての心構えができると言うもの。勿論、時間は掛かるが、これが徹底できれば、ホテル利用者の「民度」が数段アップするに違いない。

 「横暴」で「投げ槍」、「無礼」などが男らしいと思い込んでいる「低民度」の人たちは想定外に多い。プロトコール(国際儀礼)を身に付けずして、グローバルなホテル文化に接することなど不可能である。所作も見るに堪えず、言葉も荒々しいとなれば、言わずもがな。

 気が遠くなるような「実験期間」を設ける事により、先ずは、「ホテリエらしいホテリエ」の存在を、この熊本に根付かせることは、先々の観光立県には必ず役立つものであり、また、ショッピングゾーンも明るく小洒落な店が増えてくるはずだ。

 午後七時頃には店じまいをするようなアーケード街では洒落にならず、常に、インバウンドでもウェルカムの笑顔が絶えない街づくりをしない事には、昭和時代のように、胡座をかいて商いができるはずがない。まあ、これが熊本の一番の脆弱なところでもあるのだが。

 商売人が威張り腐って闊歩するような街並みでは、観光客はどんどん逃げていってしまう。特に、飲食店の「民度」の格差はナイアガラの滝ほどの落差がある。何はともあれ、先ずは「低民度は恥ずかしいこと」を理解し、改善いただければと思うばかり。

 蛇足ながら、「低民度」だから「パワハラ」や「セクハラ」が横行するのである。政財界における勉強会も様々。しかし、この「民度」についてのセミナーなんぞ聞いたこともない。それは、担当講師たちが「低民度」だから、できるはずもない。・・・なるほど。


momiji



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文責:西田親生

           

  • posted by Chikao Nishida at 2019/12/31 08:08 am

ホテル文化に学ぶ(7)

▼西田親生が語る「ホテル文化と食文化」
nishida


<地域おこしのヒント>

 名だたるシティホテルやリゾートホテルは、「文化発信基地」たる存在であることは、連載(4)で語った。

 写真下のシンメトリーの美しさを放つ料理がある。これは筆者のオリジナル料理で、「万華鏡(Mangekyou)」と呼び、熊本ホテルキャッスルダイニングキッチン九曜杏の料理長が創作してくれたものだ。ワンプレートに、熊本県産の肉、野菜、果物を中心とした食材を盛るもので、炭水化物を極力減らし、バランスの良いタンパク質、果物、野菜を摂るために考案したもの。

 ここに、地域おこしの導火線に火をつけるヒントが隠されている。それは生産農家を契約農家とすることにより、旬の野菜や果物を、逸早くお客に提供し、当然の如く地産地消をも実現する中で、「量の質化・質の量化」を可能にし、ホテル側は競合ホテルとの差別化、生産農家としては安定した供給先を得ることにより、地域がじわじわと活性化されることになる。・・・実は、二十数年前から、ホテル日航福岡のセレブリティが実践している。

 また、次の写真をご覧頂きたい。愛情と拘りを持った生産農家が育てる「天草黒牛」を、高級ホテルレストラン(ホテルオークラ福岡鉄板焼さざんか)の食材としてフェアなどで利用し、そのブランド力を強化するという企画イメージ写真である。

 下3枚目の写真は、ホテル日航熊本のバイキングレストランの手書きメニュー板である。そこには、野菜の産地などが詳しく書かれている。例えば、胡瓜は熊本県の御船、鹿本、阿蘇とある。また、玉ねぎは、佐賀、熊本、北海道とある。同ホテルとして、安心安全の食材(野菜)を使って調理していることを明記することで、お客に対しては、より説得力があり、魅力となる。更に、「文化発信基地」としてのホテルとして、ホテルオークラ福岡では、極上地ビールを開発し、JRの七つ星の列車にも採用されていると言う。なかなかオシャレな五つ星ホテルと七つ星列車とのコラボとなっている。

 更に、下4枚目の写真をご覧頂きたい。左側は、モンサンミッシェルの小粒ムール貝。右側は珈琲とオペラというパリ生まれの有名なケーキ。旬の料理やホテルメイドのケーキなどには、時に、深い歴史とストーリーを発見することができる。それは拘りのあるシェフやパティシエに聞けば、しっかりと解説をしてくれる。ホテルオリジナルなものは、必ず、何か素敵なコンテンツが宿っている。例えば、帝国ホテルのシャリアピンステーキがオペラ歌手の名前であったり、バイキング料理の命名のヒントが当時上映されていた海賊のバイキングという映画(カーク・ダグラス主演)のタイトルだったりする。

 よって、ホテルが「文化発信基地」と言えるのは、上記のような歴史と伝統を誇るところは、特に、その担い手として、長年に亘り上質の文化を利用客に植え付けてきたことになる。そのことだけを鑑みても、周辺地域との連携という、地域おこしのヒントがたくさん隠されていることに気づかねばならない。

 最近では、熊本県内のブランド商品化の流れを見ていても、コラボありきで「黒」に流れたり、「赤」に流れたりしているようだが、単純な色によるカテゴリー分けでどんぐりの背比べするのは、如何なものかと感じてしまう。数千万円ものコンサル料を自治体や外郭団体から盗み取るコーディネーターも後を絶たない。それも県外からの招聘が圧倒的に多く、それが本当に地域おこしに直結しているのだろうかと言えば、ほとんどが空砲に終わっている。全くもって、税金の無駄遣いが、毎年眼前で繰り広げられているだけの話である。マスコミ側も、確と重要案件の裏付けを取り、報道すべき問題となる。

 単に扇動、洗脳により左右されるのではなく、生産者も、加工業者も、調理人も販売店も、勿論、行政側も自ら足を運び、地域連携を重んじ、俗っぽい表現で申し訳ないけれども、お金を落としてくれるホテル利用客や国内外からの観光客(インバウンド)に強烈にアピールするために、「日々変化、日々進化。」を旗印に、研究開発に邁進すべきである。

 因みに、地域おこしに成功しているところは、住民全ての意識改革を試み、大変な苦労をもって実現している。決して税金を無駄遣いする仕組みを採らず、熱意を持って郷土のための情熱が、優れた地域オリジナルブランド力を生み出し、グローバル化に成功しているようである。


▼万華鏡(熊本ホテルキャッスル ダイニングキッチン九曜杏)
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▼天草黒牛フェア(ホテルオークラ福岡 鉄板焼さざんか)
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▼ホテル日航熊本(上)、ホテルオークラ福岡(下)
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▼モンサンミッシェルのムール貝とオペラ(熊本ホテルキャッスル)
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▼チャペル(熊本ホテルキャッスル)、点心(グランドハイアット福岡)、伊勢海老(松島観光ホテル岬亭)、カフェ(グランドハイアット福岡)
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文責:西田親生

                         

  • posted by Chikao Nishida at 2015/10/18 04:26 am

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