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所作で民度が見え隠れ・・・

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 或る日のこと、ランチを済ませて、ホテルのトイレに向かった。中に入った途端に、モルモットの回し車のように「ガラガラガラガラガラガラ♪」と、トイレットペーパーを引き出す音が聞こえてきた。それも、荒々しく、回転速く、大きなガラガラ音がトイレ内に鳴り響くのである。それも、何度も何度も。

 或る時は、トイレ内のドアの開け閉めにおいて、ドタンバタンと壁が揺れるほどに。それから、水道蛇口から目一杯水を出している。トイレに常備してあるペーパータオルを、バサバサバサと思いっきり引き千切り、パサパサパサと手を拭き、丸めてゴミ箱に放り投げる。

 このようなお行儀悪いものが無意識な中で、普段の所作がそのまま表に出てしまっているのだ。どんなに高級なアルマーニのスーツを着ていようが、ヴィトンのバッグをぶら下げていようが、決して民度が高く、スマートとは言えない所作。

 随分昔の話だが、或るマスコミの若手と会食をすることになった。ホテルレストランでの和食だったと思うが、一人の人間の左手にすこぶる違和感を持ち、注意をしたのだった。「ご飯茶碗は左手で上から鷲掴みするものではなく、茶碗の高台に下から手を添え、親指で支えるんだよ!」と。

 その後、若手は定期的に開催していた会食に急に来なくなり、疎遠を選んだ。ご飯茶碗も箸もいい加減な使い方では、どんなに仕事が捌けて優秀であろうが、逆立しても立派な社会人とは言えない。注意を受けて自尊心が傷ついたのだろうか。先々赤恥をかかぬための助言だったが、理解不能のようだった。

 また、Ustream番組制作の中で、ライブ番組にて、番組中に弁当を試食するコーナーを設けていたところ、そのパーソナリティが左肘をテーブルに付け、顔を弁当に近づけ、犬食いのような格好でクチャクチャと音を出して食べ始めた。ライブ配信番組なので、即パーソナリティを降板させていただいた。

 新聞社時代に、先輩から唐突なる教えがあった。「もし彼女や彼氏ができそうな予感がした時に、デートして相手の食事の所作を観察すると、その人なりの育った環境なり、いろんな面で癖が滲み出て、その人の素顔を見ることができる。先ず、それが最初のチェックポイントと考えれば良い!」とのことであった。

 勿論、デートに限らず、仕事仲間、趣味仲間なども同じことである。やはり民度高き人たちとの接点を持つことが、自分の所作をより磨くことが可能になり、人生の糧にもなる訳だ。逆に、民度低き人たちとの絡みがあれば、「あの妙な人間があんたの友達なの?」と敬遠されるのは必至となる。

 本日のランチタイムに、背後のテーブルにて、坂上二郎の女版のような大きな笑い声が何度も響き渡っていた。見るからにお喋り大好きな女性だったが、このような奇妙な笑い声が傍で弾けていると、折角の美味しい料理が不味くなる。自分の背中を客観視できない典型的な人であり、可哀想な方である。

 所作とは、キザなイメージのものではなく、自然体の美しいふるまいや身のこなしのことを言う。剣道や空手でれば「形」(カタ)である。礼に始まり礼に終わるが武道の心。幼き頃からの育ちの悪さや躾のなさが、そのまま所作となって現れるのだから、礼儀作法を徹底して学ぶことから始めなければならない。

 しかし、前述のように、その人物の先々の事を思ってサジェストしたとしても、「要らぬ世話だ!」と逆ギレしてしまうようでは、一生改善されることはない。近い将来において、その人物が家庭を持ち子供に恵まれたとしても、ご飯茶碗を上から鷲掴みする見苦しい癖だけは、子供達に伝染しないように祈るばかりである。


▼以下は、熊本ホテルキャッスル ダイニングキッチン九曜杏のランチ
◎ダブルビーフのワンプレートランチ
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◎真鯛のポワレ
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◎ビーフカレー
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◎サラダ
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◎和食ランチ
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◎和食デザート
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写真・文責:西田親生

               

  • posted by Chikao Nishida at 2021/9/18 12:00 am

仕事人、できる男の身嗜み(2)

▼前川水源近くの花菖蒲

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 今回は、ホテルで見掛ける仕事人を観察して、それから自分自身を振り返ろう!

 先ずは、ホテル玄関に車で乗りつける仕事人の比較だ。玄関前で急ブレーキで止まる車と、静かに止まる車。どちらが素敵かと言えば、デリカシーのある方であれば、後者が素敵だと言うだろう。正解である。自分の車を高級車だと自慢げに急ブレーキ踏む仕事人は、ガキと同じで、不恰好。

 では、車をホテルに預けて、玄関に入る瞬間の仕事人を見てみよう。ベルボーイが自動ドアのセンサーに触れてドアを開ける瞬間に、「ありがとうございます!」と言う仕事人と、仏頂面で威張り腐って入る仕事人の比較である。前者はすごくクールな紳士だが、後者は語る価値もない。

 次に、レストランでの会食の様子を見回してみよう。マスクを顎に下げて、大声で笑う仕事人。ウィズマスクで静かに語る仕事人。勿論、後者がクレバーな仕事人の所作である。前者は、田舎臭いと言うか、空気を読めず、自分の足元も見えないデリカシーのなさが浮き彫りとなり、恥ずかし過ぎる。

 さて、食事中の動作を観察してみよう。食べ物を口に入れて、くちゃくちゃ音を立て、食べながら話しまくる仕事人。逆に、料理の盛り付けや香りをしっかりと確かめ、食材の一つ一つを楽しむ仕事人。後者が大人の所作だが、前者は、海外に行けば「Don't speak with mouth full !!!」と叱られる。

 更に、椅子に腰掛けて食すときに、両足の靴を脱いで足を突き出し、テーブル向こうの椅子に踵を置く仕事人。お尻を椅子の奥に付けて、背筋を伸ばして足を揃えて腰掛ける仕事人。勿論、後者が紳士である。前者は、パブリックスペースであることを完全に忘れいている、躾の悪い仕事人となる。

 最後に、和食を食すときに、コンニャクや里芋を箸先で突き刺して口まで運ぶ仕事人。箸先で里芋を挟み割って、半分ずつ口に運ぶ仕事人。前者は下品極まりなく、迷い箸でもしようものなら、友達の縁を切った方が良い。後者は日本人として当然の箸の使い方であり、高尚さが伝わってくる。

 このように、ちょっとの間、人間観察をしてみれば、色んな癖を持つ仕事人に出くわすことになるが、見るに耐えない仕事人は、先ず、仕事が捌けないと言っても過言ではない。相手の立場を考えることもできない仕事人なので、良い仕事が一緒に出来るはずがなく、必要もないと言うことになる。

 ホテルのホテルと言われる、ザ・リッツ・カールトン。同ホテルは「クレド」で世界的に有名なところだが、スタッフたちは皆、「WE ARE LADIES AND GENTLEMEN SERVING LADIES AND GENTLEMEN」が合言葉。よって、顧客の質も上質にならざるを得なくなってしまう。

 貴方がクールで捌ける仕事人であれば、上述のことなど、全て「分かりきった事ですよ!」と言うに違いない。・・・正解!


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文責:西田親生

                   

  • posted by Chikao Nishida at 2021/6/8 12:00 am

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