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我々の視野は一雫

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 数年前に訪れた五家荘(熊本県八代市の山間部)。

 日帰りではあったが、早朝から準備をして、熊本県八代市の山奥へと車を走らせる。昔、一度だけ足を運んだところであったが、カーナビがなければ、遭難するようなスネイキーな細道もあった。

 やっと辿り着いた五家荘。深呼吸をすると空気がすこぶる旨い。冷気が肺に入り込み、濃厚な酸素を吸引した感覚に陥ってしまうほどである。

 日頃から取材にて足を運ぶところは、日帰りであれば範囲が限られてしまう。よって、日々いろんな被写体を追い求めて動いたとしても、地球上の大自然と比較すれば、一雫を眺めているようなものだ。

 誰しも、自ら足を踏み入れたことのない、前人未到の大自然の風景や動植物などの生態を伝える、野生の空気感漂う写真には見惚れてしまう。

 それが五家荘であったとしても、車のタイヤやエンジンを気遣いながらロングドライブをすれば、それなりにガソリン代も人件費も掛かってくる。これらの小さな自然を切り撮るだけでも、経費はバカにならない。

 数千万円も数億円もかけて取材するプロ写真家の苦労がひしひしと伝わってくる訳だ。だから、その1枚1枚の写真には価値があり、金銭には変えられぬものであると受け止めている。

 我々が生涯かけて知り得るもの、肉眼で見れるもの、手にとって触れられるもの、肌で感じるものを考えれば、未知の世界は想像を絶するほど巨大である。AIの世界であれば、ビッグデータと呼ぶのだろうと。

 筆者もキャリア的には結構な分野に頭を突っ込んで、知識や知恵を養ってきたと自負しているが、それは、自己満足の世界であり、赤道直径12,756kmもある地球の大玉と比較すると、筆者の視野など一雫にしか過ぎない。

 筆者が日帰りで動くのは大した経費やエネルギー消耗ではないものの、そう簡単に毎日のように足を運び入れることのできない秘境であれば、それなりに価値がある。よって、価値あるものへの尊厳を忘れぬようにしたいものだ。

▼五家荘(熊本県八代市)を取材
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写真・文責:西田親生


                         

  • posted by Chikao Nishida at 2024/1/30 12:00 am

モノクローム考察・・・

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 普段の取材では、取材先の人を撮る以外は、モノクロームで撮ることはない。

 ただ、モノクロームは見る側に課題を与え、見る側が自由な発想にて、モノクロームに彩りを与えたり、ストーリーを創り上げて行く。少々キザな言い方になるが、筆者はそう思う。

 フルカラーであれば見たままの世界だが、モノクロームは人それぞれの想像力を掻き立てる。被写体が人であれば、シワに深く刻まれた「人生」や汗まみれの労働者の「放熱」が伝わるほど迫力がある。

 今回は、たまたま泉水手前の花々を飛び回る蝶がいたので、水面からの逆光を拾ってみることにした。蝶は昨日の台風9号などそしらぬ顔。自由気ままで、自然に逆らわず、ごく自然な生き方なんだろうと。

 熱波の中、蝶は一所懸命に羽ばたきながら、花々を次から次へと飛び回る。こんなに小さな体格なのに、効率の悪い食生活のようだ。美しい姿なのに、すこぶる短命である。美人薄命とは、このことか!?

 写真の世界はとてつもなく奥深い。正直なところ、まだ一合目のあたりでドタバタしている自分がいる。テーマの設定も、ストーリーも未熟にて、行き当たりばったりのシャッター音が聞こえて来るばかりとなる。

 
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文責:西田親生

                   

  • posted by Chikao Nishida at 2020/9/4 12:00 am

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