ロゼッタストーン／THE ROSETTA STONE

◎「山河」（西田親生書）

　筆者が幼年期に育ったところは、熊本県北部にある山鹿市。現在、市町合併となり５万人を超えた程度の小さな温泉町であった。

　自宅から北を望むと、中央に愛称「山鹿富士」と呼ばれる標高416mの震岳（ゆるきだけ）が中央に、そして右に不動岩、左に権現山がずらりと小高い壁を作っていた。それが、筆者が物心ついて初めて目にした山々であった。

　また、同市繁華街の南側に沿って菊池水源を源流とする菊池川が蕩々と流れ、当時は鮎やハヤ、鮒、鯉がたくさん釣れる、美しく澄み切った河に恵まれていた。

　転勤族であったために、山鹿市には生まれてから小学校を卒業するまでの１２年間を過ごしたことになる。それから実家へは戻ることなく、いつの間にか社会人となってしまった感がある。

　故郷を思い起こすことはしばしばだが、大人となり仕事に傾注していると、次第に疎遠となってしまう。それは仕方ないと自分に言い聞かせてはいるが、幼い頃に随分世話になった方々へ全く恩返しをしていない自分に、もどかしさを持ってしまう。

　人は幼年期に受けたものは、どんなに歳を重ねたとしても忘れることはない。しかし、それを哀愁ばかりのネガティブに捉えず、これからの将来に向けての糧として、懐に温めておく事が大切だと考える次第。

　心の故郷に「山河」あり。


◎不動岩と田畑

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◎写真や動画を読み込み中のApertureの画面

　当社は１９９０年に、マルチメディアオフィスとして創立した会社だが、当時から全てMacintosh（現在のMac）を十数台揃えて（当時から現在まで何台導入したのか分からない）、現在に至っている。

　フロッピーからCD、DVD・・・・と記録媒体が進化し、ハードディスクも何KB→何MB→何GB→何TBと、軽いテキストベースのデータから大容量の写真や動画の利用が簡単にできるようになった。

　また、周辺機器も併行して進化し、あらゆるデバイスがパソコンに接続されてゆく。特に、商用インターネットが１９９４年に日本上陸してからと言うもの、瞬く間に企業は言わずもがな、家庭、そして個人に加速度を上げて浸透していったのだ。

　ここで重要なことを一つ。パソコン本体やその他周辺機器、外部記憶装置などはお金で買えるが、長年蓄積してきたデータはどんなに泣き叫んでもお金で買えないし、戻っては来ない。

　昨日から３万枚ほどの写真や動画データを、他のHDからMacBook Proの外付けHD（USB3.0対応）へ移行し、更に、画像管理及びエディターアプリであるApertureを使って、外付けのHDの中にそのデータを保存するように試みているところである。

　ところが１２時間経っても、まだ１万枚ほどしかApertureデータとして入っていない。・・・あと２万枚。外付けHDは携帯用なので冷却ファンもなく、じわじわと熱くなっている。まあ、購入して間もないので、早々にクラッシュすることはなかろうが、少々焦りがない訳ではない。

　このように、マシンが進化すると、それを取り巻く環境なり、周辺機器なりも同時に進化するのは理解できるが、データのバックアップは今まで以上に大きなリスクを伴うことを再認識しなければ、近い将来「しまった！」と顔面蒼白になるのは必至のようだ。

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◎重なった２台のうち、上が新MacBook Pro。

　先般、今までメインで使用していたMacBook Proの調子が悪く（たぶん、データ量が半端ではない。）、出たばかりの新MacBook Pro 13inch（Retinaディスプレイ、フラッシュストレージ搭載）の物をゲットした。

　旧MacBook Proとの比較で・・・かなり薄く軽くなっている。筆者は人並み以上に力があるので、その点はあまり気にならない。しかし、スイッチを入れてから、新MacBook Proの進化をまざまざと見せつけられることになる。

　先ずは、立ち上がりの早さ。僅か１０秒でパスワード入力画面となり、さらっとiPadやiPhoneのような素早さでスタンバイとなった。ブラウザや他のアプリの起動も同様に、ほぼ待ち時間なしの状態である。

　それから驚いたことに、Retinaディスプレイの高解像度の滑らかで自然な発色と表現力。筆者はCANON EOS 5D MARK IIとNIKON D800の一眼レフを主力デジカメとして使用しているが、Retinaディスプレイと相まって、繊細で実に自然な写真の閲覧およびレタッチが可能となった。

　勿論、欠点がないではない。・・・フラッシュストレージ搭載なので、従来使用していたMacBook Proの750GBと比較すると、かなりデータ量が制限されてしまう。よって、外付けで1.5TBを購入し、補完することにした。尚、外付けのHDには、USB3.0とサンダーボルト対応のものがあるが、リーズナブルな物はUSB接続のHD。しかし、速度を重んじるのであればサンダーボルト対応を選んだ方が良いのではないか。

　最後に、薄く軽くなったMacBook Pro13inchだが、内蔵バッテリーの駆動時間が7時間とは、実に有り難い。（欲を言えば10時間は欲しい）


◎Retinaディスプレイの美しさは凄い。

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