ロゼッタストーン東京ARTブログ

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お稲荷さんと紫陽花

江戸・東京は、幾度と無く火災や震災、戦災にも見舞われながら、姿形を変えて再生し、今も進化し続けている都市です。

実は江戸の遺産どころか、都心には古墳が何基も残っていたりします。いろんな文明や文化の層が重なり合って、過去と現在が共存している場所なのです。

今日は、そんな東京の街で出会う、小さな神様...お稲荷さんのお話です。


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ここは、銀座に来るとこっそり訪れる場所。以前お世話になっていた銀座7丁目の画廊のすぐ側にあります。びっくりするほど狭いビルの谷間にいらっしゃる、小さな小さなお稲荷さん...。

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銀座で生まれ育った画廊のオーナーは、この豐岩稻荷神社をとても大切にしていらっしゃいました。今でも、たくさんの方がお参りに来ます。 驚いたことに、このお稲荷さんは、江戸の初期からずっとこの場所にあるというのです。数百年前、この辺りにはどんな風景が広がっていたのでしょうね...。

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豐岩稻荷神社の近くに、紫陽花が咲き始めていました。忙しそうに働く銀座の人たちも、無意識にこの優しい花の色合いに癒されているような気がします。

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ここは、千代田区の富士見にある、桐生稲荷。飯田橋の東京大神宮へ向かう途中の路地にひっそりと隠れていらっしゃる神様です。きっと、古くからこの土地に住んでいる方でないと、この小さなお稲荷さんを見つけることはできないでしょう...。

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この桐生稲荷も、起源は江戸に遡り、なんと「番町皿屋敷」の物語に深い縁があるといいます。今では忘れ去られてしまった物語の遺構ですが、地元の守り神として生き続けているお稲荷さんです。今日も幾人かの方がお参りする姿を見かけました。そして、とても大切に手入れをされている神様です。

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富士見の街にも、大きな紫陽花が咲いていました。暗い路地に映える、美しいブルーです。




ほかにも、神田の駿河台にお気に入りのお稲荷さんがありますが、また機会があればご紹介しますね。そして、みなさんもおすすめの場所があったら....、是非教えてください。 


posted by ロゼッタストーン東京ART at 2013/5/24 11:30 pm   commentComment [2] 

猫 いろいろ

のどかな下町の路地を歩いていると、個性的な猫たちに出会います。

動物が大好きな私は、猫を見かけると、どうしても挨拶したくなってしまいます。


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桜の季節。地元の駒込・染井霊園で出会った、お昼寝中の猫。

墓地....といっても、そんな怖い所ではありません。この日もソメイヨシノを撮りに三脚とカメラを持って来た人でいっぱい。

ここは、水戸徳川家の墓所なのですが、中を歩いていると、岡倉天心...、高村光太郎、智恵子...、二葉亭四迷....、聞いたことのあるお名前がたくさん見つかる場所なのです...。

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初夏の港区青山。青山北町アパートに住んでいる猫に会いました。話しかけると、立ち止まって、撮影に協力してくれた猫ちゃんです。

瀟洒な青山通りのすぐ裏手に、緑豊かな古い都営の住宅街が広がっています。敷地内には、大きな樹木があり、花壇には住民の方が大切に育てているお花が咲き乱れています。ここも、都心とは思えない、静かな緑地なのです。

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文京区の根津神社の近くで出会った黒猫。なんだか、とっても強そうなシルエットですが、商店街のお魚屋さんにかわいがられている、とっても人懐こい猫でした。

根津神社には、乙女稲荷の千本鳥居がありますが、京都のものと違って、人が一人やっと通れるくらいの、小さな鳥居なんです。なんだか、神秘的な場所につながっていそうですね。

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先日、数年ぶりに通った路地で、前に会ったことのある野良猫と再会しました。下町では人と猫が自然にふれあっていて、大事にされているんだなあと感じました。猫が元気な町に来ると、なんだか嬉しくなります。


posted by ロゼッタストーン東京ART at 2013/5/21 01:37 am   commentComment [2] 

Le plus important est invisible

飯田橋駅近くの静かな小路にある、欧明社。
フランス語書籍専門の本屋さんです。
トリコロールの看板と、可愛らしいディスプレイが、この小さな通りを行き交う人々の心を捉えます。

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子供のときから、ずっと読んでいる本があります。
大人になってからは、原書で。
同じ本や音楽に、いつも新鮮な感性で触れることは、新しいものに出会うことと同じくらい、
大切なことかもしれないと思うのです。

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そして、フランスの飛行機乗りさんが残してくれた、あの有名な言葉は、オリジナルのテクストではどんな響きやリズムで語られていたのか、知りたくなったのでした。



ところで、欧明社にあるのは難しい本ばかりではありません。例えばこんなものも!

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登場人物の名前を、微妙に変えてあるところが面白いのです。
さて、フランス語版の「ドラえもん」に登場する「Gianette」とは誰のことでしょう...?
なるほど、最後に「KO」が付くと男の子っぽい響きになりますからね★



欧明社:
東京都千代田区富士見2−3−4
オンラインショップもあります。
www.omeisha.com

posted by ロゼッタストーン東京ART at 2013/1/10 11:19 pm