球磨川は、平成5年1月に「魚がのぼりやすい川づくり推進モデル事業」のモデル河川に指定されました。その後、平成5年4月から平成6年2月に「球磨川における魚がのぼりやすい川づくり推進計画検討委員会」を3回開催。平成6年4月に電源開発株式会社の瀬戸石ダムと下流約9kmにある熊本県の荒瀬ダムが「ダム水環境改善事業」のうち魚道設置事業箇所として採択されました。更に、平成6年8月から平成9年3月に学識経験者を始めとする関係者からなる「荒瀬・瀬戸石ダム魚道計画検討委員会」を5回開催し、基本設計・魚類遡上実験・水理模型実験等で検討を行い、魚道の型式として「アイスハーバー型」を採用し、両ダムとも左岸側に設置することとなりました。
なお、瀬戸石ダム魚道設置工事は、平成10年7月に国土交通省九州地方整備局と電源開発株式会社で「基本協定書」を締結した後、平成11年3月に着工し、平成13年度に竣工しました。
現在球磨川では、「魚がのぼりやすい川づくり推進モデル事業」として、河口から上流域まで魚たちが自然に遡上・降下できるようにすることを目的に、瀬戸石ダム魚道の他に新前川堰魚道、球磨川堰魚道、荒瀬ダム魚道、石坂堰魚道などの整備を行っています。
---瀬戸石ダムの特徴---
●アイスハーバー型魚道
魚道には、いろいろな型式がありますが、瀬戸石ダム魚道は、「アイスハーバー型魚道」です。「アイスハーバー型魚道」は、アメリカ、カナダで実績の多い魚道です。魚道は、傾斜のついた水路をコンクリート壁でしきることにより、自然の川にある深い淵と流れの速い瀬をつくりだし、川の流れによく似たしくみになっています。また、コンクリート壁の中央を高くすることにより、水の流れを2つに分けて、中央の流れのないところで生きものたちは休みながら上っていきます。壁の下には、魚の通るための穴があって、かにやうなぎのように川の底をはっていくことが得意な生きものたちはこの穴をくぐって上っていきます。
●トンネル魚道
魚道の全長は、約430mあります。
この長い魚道の3/4に当たる約300mはトンネルや暗渠となっており、暗渠式アイスハーバー型魚道としてはその長さにおいて日本で最大級です。
●光ファイバー照明
トンネル部は暗いので照明設備を設置することにしましたが、このトンネルは洪水の時に水没してしまいます。蛍光灯のような照明は水に対して弱いので水に浸っても壊れない光ファイバー照明を取り付けました。
光ファイバーによる照明としては、これまで国内では20m位のものが最長でしたが、瀬戸石ダム魚道では約70m程度あり、現在長さでは日本最長です。
●流量調節ゲート
流量調節ゲートは、取水口下流の魚道部脇の水路にあって、魚道部に流れ込む流量の不足分を調節して魚道に一定量の水を取り入れています。
この流量調節ゲートは、水の力だけを利用し電気などにたよっていない無動力設備です。瀬戸石調整池の水位が変わるにつれこのゲートが上下し、これによって取水量を調節して魚道部に水を取り込むしくみです。
このゲートは、同じ球磨川の荒瀬ダムにあるゲートと同種のもので、この種のものとしては日本で2番目に造られた設備です。
●川のとっとっと館
川のとっとっと館は、瀬戸石ダム上流左岸にある地上2階建てログハウス風の展示館です。ここで使用した材木は球磨川流域の間伐材を活用しました。この建物の地下では、魚道を遡上する魚達を観察することができます。
休館日: 未定
利用時間: 未定
お問い合わせ先: 未定
|