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目は口ほどに物を言う・・・

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 昨日、久しぶりに超望遠レンズ(600mm)を持ち込み、八景水谷公園の大鷺を撮影することにした。先ずは、写真下の大鷺の目をご覧いただきたいのだが、同一の大鷺なのに、目から伝わってくるイメージが余りにも違いすぎる。

 実は、右側が小さな池の中の止まり木で、周囲を見回している大鷺の目である。また、左側は、筆者が大鷺との距離をカニ歩きでじわじわと詰めて、ギリギリの限界最短距離のラインに迫った瞬間の大鷺の目である。瞳孔が急に鋭く小さくなっているのに気づく。

 昔から「目は口ほどに物を言う」というように、人間も大鷺も同じ動物として、目にその大鷺の今の瞬間を伝える本能なるものが潜んでいる訳だ。右側の目は瞳孔も広がり、その他カメラマンなどが近くに居たとしても、ある程度陸地から距離があるために、安堵感が漂っている。

 左側は、殺気を感じた人間と同様に、瞳孔がキュッと締まり、体全体の筋肉が次の動作へと移るパワーを感じるのだった。どんなに人間に慣れている湧水池の野鳥と雖も、それぞれに限界最短距離というものが存在する。大物は近づいても微動だにしないが、小鳥たちは10mほどから騒ぎ出す。

 人間も、事故などの危機的状況下や上司から怒鳴られる瞬間には、左側のように瞳孔が縮まり、防御の姿勢へと咄嗟に移るに違いない。パワハラ有りきの昭和の時代に育った企業戦士は、大抵、この状態を無意識の内に繰り返していたのだろうと、大鷺の目の変化を見ながら、昔を思い出した次第。

 ただ、殺気を感じて次の動作に移る瞬間、恐怖心によるものならば、常に劣勢に立たされた鼠のようなもの。「窮鼠猫を噛む」瞬間の鼠の目を彷彿とさせるのである。しかし、精神的に鍛え上げられた人間は、緊急避難時も冷静沈着にて、攻勢に転じる好機を伺う鋭い目をして、常に構えている。

 写真下右側の目のように瞳孔が大きく、ぼーっとした目では、攻めの仕事を完遂することなど出来るはずがない。それが日常化しているのならば、やってる感はあるが、捌けぬ人になってしまう。よって、真剣勝負の仕事で打ち勝つ企業戦士となるには、大鷺のような鋭い左側の目を備えておかねばならない。

 因みに、この大鷺は、左側の目をして2秒後に飛び去った!

 
▼右側が寛ぐ大鷺の目、左側が殺気を感じている大鷺の目
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▼池中央部の止まり木で寛ぐ大鷺とその目
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▼人間がじわじわと近づく時の警戒感ありありの大鷺とその目
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写真・文責:西田親生

         

  • posted by Chikao Nishida at 2021/10/24 12:00 am

深夜の猫・・・

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 午前3時頃だったか、猫が「マーオゥ、マーオゥ♪」と鳴き続けている。その鳴き声が、段々近寄って来ている気配。小雨混じりの中で、静寂なる闇夜の中での鳴き声は、猫が好きだとしても、決して気持ち良いものではない。

 自宅は公道から28段(階段)の高さのところに建っているので、窓から公道を見下ろすことにした。すると、右手向こうの街灯下を二匹の野良猫が、小糠雨に包まれながら鳴いている。よく見ると、前を歩く猫と後ろから追う猫のディスタンスは10メートルほどだ。

 多分に、雄猫が雌猫の後を追っているのだろうと。しかし、小糠雨で毛並みもバサバサ。こんな雨の中を歩くよりも、何処かの軒先で静かにしていれ良いものを。深夜なので、こちらから声を出すことはできないが、鳴き声が次第に大きくなって来た。

 窓ガラスを開けると、2匹の猫がピタリと足を止めた。こちらを仰ぎ凝視している。普通の野良猫ならば殺気立つのだろうが、じっとアイ・コンタクト。もしかすると、飼い猫が勝手に外に出て、自宅周辺を徘徊しているのかも知れないと思った。

 以前、あちこちを取材する中で、野良猫と遭遇することが多かったけれども、最近はずいぶん少なくなったように思えてならない。片耳に刻みが入っているのは「去勢」をしたものらしいが、野犬と違って、猫が人を襲うことはないので、野放し状態。

 動物に共通することは、猫にしろ、犬にしろ、人間にしろ、目つきを見るだけで、大凡の性格が見え隠れし、頭の良し悪しも想像できる。写真は、以前撮影した猫だが、すこぶる良い目をしている。クレバーで、ゆったりとした生活感が滲み出ている。

 人も同様に、心の動きが目や顔つき、身体全体のオーラとして出てくるものである。昔から、「目は口ほどに物を言う」という諺があるように、これらの猫に劣らず優しいアイ・コンタクトができる人間になるのが一番であると、独り頷くばかりであった。


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文責:西田親生

           

  • posted by Chikao Nishida at 2021/1/27 12:00 am

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