イタリア紀行(7)ヴァチカン博物館とサン・ピエトロ大聖堂

THE ROSETTA STONE DAILY NEWS 2003年8月9日
ヴァチカン市国に足を運ぶ
 ローマ市内の名所の代表的なところが「ヴァチカン市国」。全てが博物館と言われるが、特に同市国北側「ヴァチイカン博物館」にある歴代の教皇の珠玉のコレクション群には仰天してしまった。

 そもそも16世紀の初頭、ユリウス2世がベルヴェーレ宮殿の中庭にアポロ象を設置したことがきっかけで、歴代の教皇たちがイタリアの美術品を収集し、国外へ流出することを防止し、国内でイタリア美術を鑑賞できるようにと博物館を設立したのである。

 コレクション群は無数にあり、今回のように付け焼き刃的に見れるものではないが、興味のある方は1週間ほどをかけて古代ローマ以前の彫刻、ルネサンスの頃の絵画など各コーナーをじっくり鑑賞されることをお薦めしたい。

 中でも圧巻なのはシスティーナ礼拝堂に描かれたミケランジェロ作の「最後の審判」。これは新約聖書における「この世の終末」を描いた傑作中の傑作。残念ながら写真撮影禁止ということでレンズに蓋をしたが、壁一面を450に区切って描いたミケランジェロの力作(1536年〜1541年の間に完成)として圧倒的な迫力であった。

 また、後半の「サン・ピエトロ大聖堂」は、世界のカトリック教徒の総本山として「ヴァチカン市国」のシンボルともなっている。ここは4世紀に聖ペテロが処刑された場所にコンチタンティヌス帝が建設した物で、その後16世紀になって再建されている。新しい大聖堂の設計はブラマンテからミケランジェロ、そしてベルニーニへと受け継がれていったのである。

 写真下に「衛兵」の姿があるが、この制服はミケランジェロがデザインした鮮やかな色彩の物で、その任務は歴代スイス人が担当しているという。・・・古代ローマからルネッサンス、そして現代へ受け継がれた美術品の数々は大変印象深く、今でも脳裏に鮮明に焼き付いている。また、時間を作って数日掛けゆっくりと取材を行いたいものである。



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